『STAND BY ME ドラえもん2』こんな感動した映画は生まれて初めて【感想】【だい記#131】
こんにちは。友達に「最近俺ファッションに興味あるんだ」と言いつつ、興味を持ち始めてから一度も服を買っていないのでコーデは全く変わっていないだいきです。
今日は、「スタンドバイミードラえもんの感想」について書いていきます。
今日は近所の映画館で友達と「スタンドバイミードラえもん2」を見てきました。1を映画観で観たときはまだ小学生でしたが、今はもう高3。ただ「面白かった」ではなく、「感動した」という気持になれて自分自身の心の成長も感じることができました。以下、グッときたポイントをいくつか紹介していきます。ネタバレを含みます。
「無理しなくていいの。のび太さんはそのままでいいの。」
まずは、というかさっそく終盤ですが、子供ののび太と大人ののび太の魂が「入れかえロープ」で元通りになったシーンです。この「入れかえロープ」ですが、対象者二人の魂を入れ替えられるという秘密道具です。しかし、不具合があり、1時間入れ替わったままでいると双方の記憶が失われてしまいます。結婚式から逃げた大人ののび太と子供ののび太はこれを使い、大人ののび太は遊びまわっていましたが、先ほどの不具合を知り、ドラえもんと子供ののび太は大急ぎで探しにいきます。中学生の不良に絡まれた大人ののび太は止めに入ったしずかちゃん、駆け付けたジャイアンとスネ夫と合流し、不良を撃退しますが、リミットの1時間を迎えてダウン。どこでもドアを使ってドラえもんが駆け付け、なんとか元通りに戻ることができました。その時にしずかちゃんは泣きながら「無理なんてしなくていいの。のび太さんはそのままでいいんだから。」と言います。しずかちゃんの温かくて真っすぐな言葉、それを受けたのび太の表情、なんともいえない感覚で満たされました。こんなに想ってくれている人がいるなんて、のび太は幸せ者だなと感じました。
誰かに振り向いてもらいたくて変わろうとするものの、結局変われなくて自信を無くしてしまう、そんなこと多くの人にあると思います。恋人に限らず、友人関係でもそうです。変わってよりブラッシュアップした自分になれば、それはもちろんより大きな好意を向けてくれるかもしれません。しかし、今僕らの身の回りにいる人は、今の、そのままの自分を大好きでいてくれている人です。しずかちゃんだって、ダメなところもすべてひっくるめてのび太のことが大好きです。無理しなくてもいい、この言葉には抱きしめられるようなぬくもりがあります。ぜひこのぬくもりを皆さんにも感じてほしい!!
「僕は、のび太という名前が嫌いでした。」
結婚式でののび太のスピーチの場面です。のび太はタイムマシンで生まれたときに戻り、名前の由来、お父さんとお母さんがどれだけ自分のことを愛して期待してくれていたかを知ります。そしてスピーチでは「僕は、のび太という名前が嫌いでした。」と言った後、今では好きだと話します。お父さんやお母さんの期待した通り、学者にもスポーツマンにもなれなかったけど、しずかちゃんと幸せな家庭を築くことができる自信はあると締めくくります。終始だらしなかったのび太が、これは映画の中だけではなく、原作でもだめだめなキャラだったのび太が、たくましく成長した様子に感動しました。このスピーチが一番涙腺に来ました。
名前には両親の「想い」が込められている。知っていたことではありましたが、改めて気づかされました。自分につけられた名前を大事にしようと思ったし、友人の名前も大事にしようと思わされました。
「のびちゃんは本当の強さを持っているんじゃないかい。」
この映画はおばあちゃんとの物語をえがいた原作に、オリジナルのストーリーをつけて構成されています。つまり、この映画の核ともいえる登場人物が「おばあちゃん」なわけです。「あんたのお嫁さんを一目見たくなっちゃったねぇ」というおばあちゃんの気持ちに応えようと、のび太は現代と未来を飛び回ります。最後の結婚式のシーンでおばあちゃんがこっそり見に来たのには、グッとくるものがありました。のび太の弱気な気持ちを鼓舞して押し上げてくれたのがおばあちゃんであり、本当の最後のシーン、おばあちゃんとのび太が二人で話しているとき、おばあちゃんの期待に一生懸命応えたのび太を褒めた後、「のびちゃんは本当の強さをもっているんじゃないかい。」と語りかけました。おばあちゃんの言う「本当の強さ」とは何か。おそらく才能の良しあしに関わらず精一杯頑張れる力だとは思いますが、はっきりとはわかりません。さらっと言われて終わりますが、ここには何か人生において重要な意味が込められていると思います。ネットでは、こんなのび太を好きになるしずかちゃん天使すぎ、と書かれまくっていますが、おばあちゃんの言う「本当の強さ」がわかったとき、しずかちゃんの想いもわかるのかなと思いました。
伏線回収
伏線回収も素晴らしかったです。大人になったのび太が、なぜ子供のときにあった出来事(今回の映画の内容)を忘れているのか、最初から引っかかってはいましたが、まぁ映画あるあるだろうと思い流していました。しかし、最後にしっかり伏線が回収されます。タイムマシンにあった忘れん棒がたまたまのび太に当たり、最初におばあちゃんに会った以降の記憶をなくしてしまうのです。ドラえもんはのび太に何があったか聞かれても、「大人になってから経験したほうがいいよ」と頑なに教えません。この終わり方がめちゃくちゃしっくりきたし、よかった。結婚式は人生一度きりの刹那のイベント、このイベントを子供のころののび太には忘れさせる、なんていい〆方なんだ。しかも忘れん棒は、序盤にも登場しており、一見ただののび太の日常の一コマとも思われた場面がまさかの伏線でした。他にものび太が急にタイムマシンに乗ってどこかに行ってしまったという不自然な場面や、透明マントをつけたドラえもんがのび太の部屋を走り回っている場面なども、すっきりと回収されました。いやぁ、すばらしい。
主題歌「虹」
スタンドバイミーはとにかく主題歌がいい!!この曲は結婚式の定番曲になるようにと言われて作られたそうです。「一生そばにいるから、一生そばにいて」というサビの歌詞はのびたとしずかちゃんの結婚式になぞって書かれたものだと思うし、この映画にぴったりの歌詞です。また、「ママのやさしさとパパの泣き虫は、まるでぼくらのようでさ、未来が愛おしい」というフレーズがあります。ママのやさしさは「のびたママ」「しずかちゃん」そして「晴れ」を表していて、パパの泣き虫は「のびたパパ」「のび太」そして「雨」を表していると思います。のびたママとのびたパパから生まれたのがのび太であり、しずかちゃんとのび太にもいずれ子供ができる、そしてそれらは晴れと雨によってできた「虹」だということ、こんな解釈ができます。虹とは夫婦の固い愛情、そしてその愛情によってできた子供を指しています。なんてすばらしい歌詞なんだ。僕はこの歌が大好きです。そしてこの歌で締めくくられたスタンドバイミーどらえもん2がまじで大好きです。
以上がスタンドバイミードラえもん2を見ての感想です。おそらく1を見たころのガキの自分には感じられなかったであろう様々な感情が沸き上がってきて、なんとも感動的な映画でしたし、いろいろなことを考えさせられました。僕の周りにもいますが、スタンドバイミーの絵が嫌いで入り込めないという人、そこそこいると思いますが、そんな人にもぜひともお勧めしたい。
ドラ泣きしましょう一緒に。
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