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【第16章】「ルーティン」を進化させることを「ルーティン」に出来る組織は強い
日本でも「ルーティンワーク」という言葉は定着しており、「出社してまずメールをチェックする」という個人の仕事の習慣を指す場合が多い。一方で、進化理論の研究においては「個人の習慣ではなく、あくまで組織・集団が繰り返す行動パターン」を指す。
第11章でカーネギー学派の「組織の標準化された手続き」に触れた。繰り返しだが、組織は認知に限界があり、サーチにより、学習し、進化していく。ただ、認知キャパシティが
【第12章】新しい知は常に「既存の知X既存の知」の組み合わせで生まれる
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ここから15章まではイノベーションと組織学習についての内容になるため、そもそもイノベーションと組織学習の位置づけについての説明を最初に行う。経営学においてはイノベーションは広義の学習の一部であるしている。「何かを経験することで学習し、新しい知を得て、それを成果として反映させる」ことの本質は変わらず、イノベーションと組織学習の違いは程度の問題
【第10章】不確実な社会を恐れず楽しむためのリアル・オプション
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この章では経済学をテーマにした最終章として、リアルオプション理論を紹介する。リアル・オプションは、金融工学のオプション取引に起源がある。ファイナンス分野では、1970年代からオプション投資理論が発展してきた。その先駆けとなったのが「ブラック・ショールズ方程式」である。同方程式を開発したマイロン・ショールズとロバート・マートンは1997年にノ
【第8章】ゲーム理論で分かるお互いに得しない価格競争にハマっていく理由
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経済学に関連する色々な理論を本書の中で紹介しているが、この理論の背景には全てゲーム理論の存在がある。ゲーム理論はマーケティング研究にも応用されており、今や欧米のマーケティング分野の学者の多くがゲームを使う「経済学者」となっているそうだ。
それほど近代経済学におけるゲーム理論の存在は圧倒的であり、欧米の主要MBAプログラムでは軒並みゲーム理論
【第7章】置かれた市場環境によって企業の在り方も変化していく
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「情報の経済学」「エージェンシー理論」に続いて、この章では取引費用理論(Transaction cost theory:以下TCE)の紹介する。TCEは、RBVと並び近代経営学に影響力を持つ理論と言えるらしい。同理論を紹介した実証検証は膨大な数に及び、応用できるテーマも多岐にわたる。この分野で特に有名な研究者はシカゴ大学のロナルド・コース教
【第6章】人が合理的だからこそ、組織の問題は起こるべくして起こる
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5章に引き続き、「情報の経済学」について読んで理解したことを自分なりにまとめてみる。5章は取引が成立する前のことに焦点が当てていたが、第6章は成立後のことに焦点を当てて書いている。
説明するのはエージェンシー理論についてだが、まず最初に概要を理解してもらうため、自動車保険の事例と使って説明する。
【自動車保険に加入したAさんのとる具体的な
【第5章】正直者が馬鹿を見てしまう構造とそうならないための仕組みづくり
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5章からは「組織の経済学」にテーマが変わる。現在の経営学を学ぶ上で、組織の経済学が必要と書かれているが、最初は全く理解出来なかった。ただ、組織が抱える構造問題の本質(組織・個人がビジネス取引で直面する課題、そもそも企業組織はなぜ存在するか)に迫る内容という頭出しには興味を惹かれ読み進めた。もともと、ゲーム理論をきっかけに研究が進んだというこ
【第4章】経営戦略に正解はなく、環境によって求められることは変化する
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第1章から第3章まででSCP理論とRBVの考え方が紹介されてきたが、理論が色々と出てくると「どれが一番大事なの?」という質問が必ず出てくる。2001年にDHBR(ハーバードビジネスレビュー)でもそのような特集が組まれていたようだが、本の中で書かれている結論は「SCPもRBVも、両方大事」というものだ。
その理由は前提としている競争の型が異な
「世界標準の経営理論」で学んだことのメモ
最近、Noteを使い始めたばかりで使い方として正しいか分かりませんが、本で読んだことをアウトプットする場が欲しくて、ここにメモさせてもらいます。
人によっては、「本の内容を端折って書いてるだけじゃん」という印象を受ける方もいると思いますが、本当にその通りであり返す言葉もないので、個人的なメモとして目を瞑ってもらえると助かります。
経営について全く知らない人にとっては「経営するにはこんなことを考え