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ペテロの手紙Ⅰ

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ペテロの手紙第一の講解メッセージです。一節一節ギリシャ語本文から解き明かしていきます。非常に長い期間に及ぶメッセージです。どうぞお付き合いください。
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#ギリシャ語

ペテロ第一の手紙 3章7節       妻へのリスペクト

ペテロ第一の手紙 3章7節       妻へのリスペクト

【新改訳改訂第3版】
Ⅰペテ3:7 同じように、夫たちよ。妻が女性であって、自分よりも弱い器だということをわきまえて妻とともに生活し、いのちの恵みをともに受け継ぐ者として尊敬しなさい。それは、あなたがたの祈りが妨げられないためです。

Οἱ ἄνδρες ὁμοίως συνοικοῦντες κατὰ γνῶσιν, ὡς ἀσθενεστέρῳ σκεύει τῷ γυναικείῳ ἀπον

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ペテロ第一の手紙 3章6節          夫に従うこととは (サラの事例から)

ペテロ第一の手紙 3章6節          夫に従うこととは (サラの事例から)

【新改訳改訂第3版】
Ⅰペテ3:6 たとえばサラも、アブラハムを主と呼んで彼に従いました。あなたがたも、どんなことをも恐れないで善を行えば、サラの子となるのです。

ὡς Σάρρα ὑπήκουσεν τῷ Ἀβραάμ, κύριον αὐτὸν καλοῦσα: ἧς ἐγενήθητε τέκνα ἀγαθοποιοῦσαι καὶ μὴ φοβούμεναι μηδεμίαν πτόησ

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ペテロ第一の手紙 3章3節       美を極めよう

ペテロ第一の手紙 3章3節       美を極めよう

Ⅰペテロ3:3【新改訳2017】
あなたがたの飾りは、髪を編んだり金の飾りを付けたり、服を着飾ったりする外面的なものであってはいけません。

ὧν ἔστω οὐχ ὁ ἔξωθεν ἐμπλοκῆς τριχῶν καὶ περιθέσεως χρυσίων ἢ ἐνδύσεως ἱματίων κόσμος,

https://youtu.be/tUJ7nl8fWFQ

はじめにペテロは、1

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ペテロ第一の手紙 3章2節       自分からにじみでるもの

ペテロ第一の手紙 3章2節       自分からにじみでるもの

Ⅰペテロ3章2節
それは、あなたがたの、神を恐れかしこむ清い生き方を彼らが見るからです。
ἐποπτεύσαντες τὴν ἐν φόβῳ ἁγνὴν ἀναστροφὴν ὑμῶν.

はじめに先日、ペテロ第一の手紙3章1節を紹介する際に、妻たちに対するペテロの言葉に対して、キリスト教の福音宣教には、言葉はいらないというテーマで話しました。今回は、福音宣教に関わる非言語コミニュケーションについ

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ペテロ第一の手紙 3章1節       ことばのいらない福音

ペテロ第一の手紙 3章1節       ことばのいらない福音

Ⅰペテロ
3:1 同じように、妻たちよ。自分の夫に服従しなさい。たとい、みことばに従わない夫であっても、妻の無言のふるまいによって、神のものとされるようになるためです。

Ὁμοίως [αἱ] γυναῖκες ὑποτασσόμεναι τοῖς ἰδίοις ἀνδράσιν, ἵνα καὶ εἴ τινες ἀπειθοῦσιν τῷ λόγῳ διὰ τῆς τῶν γυναικῶν

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ペテロ第一の手紙 2章25節      帰る場所がある

ペテロ第一の手紙 2章25節      帰る場所がある

Ⅰペテ 2:25 あなたがたは、羊のようにさまよっていましたが、今は、自分のたましいの牧者であり監督者である方のもとに帰ったのです。

ἦτε γὰρ ὡς πρόβατα πλανώμενοι, ἀλλὰ ἐπεστράφητε νῦν ἐπὶ τὸν ποιμένα καὶ ἐπίσκοπον τῶν ψυχῶν ὑμῶν.

https://youtu.be/r3Yvf7U65DI

はじめ

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ペテロ第一の手紙 2章24節-後編      義のために生きるために

ペテロ第一の手紙 2章24節-後編      義のために生きるために

新改訳 Ⅰペテロ2:24
そして自分から十字架の上で、私たちの罪をその身に負われました。それは、私たちが罪を離れ、義のために生きるためです。キリストの打ち傷のゆえに、あなたがたは、いやされたのです。

ὃς τὰς ἁμαρτίας ἡμῶν αὐτὸς ἀνήνεγκεν ἐν τῷ σώματι αὐτοῦ ἐπὶ τὸ ξύλον, ἵνα ταῖς ἁμαρτίαις ἀπογενόμε

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ペテロ第一の手紙 2章24節     十字架を負うとは

ペテロ第一の手紙 2章24節     十字架を負うとは

新改訳 Ⅰペテロ2:24
そして自分から十字架の上で、私たちの罪をその身に負われました。それは、私たちが罪を離れ、義のために生きるためです。キリストの打ち傷のゆえに、あなたがたは、いやされたのです。

ὃς τὰς ἁμαρτίας ἡμῶν αὐτὸς ἀνήνεγκεν ἐν τῷ σώματι αὐτοῦ ἐπὶ τὸ ξύλον, ἵνα ταῖς ἁμαρτίαις ἀπογενόμε

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ペテロ第一の手紙 2章22-23節     神に任せるということ

ペテロ第一の手紙 2章22-23節     神に任せるということ

2:22 キリストは罪を犯したことがなく、その口に何の偽りも見いだされませんでした。
2:23 ののしられても、ののしり返さず、苦しめられても、おどすことをせず、正しくさばかれる方にお任せになりました。

2:22 ὃς ἁμαρτίαν οὐκ ἐποίησεν οὐδὲ εὑρέθη δόλος ἐν τῷ στόματι αὐτοῦ:
2:23 ὃς λοιδορούμενος οὐκ ἀν

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ペテロ第一の手紙 2章21節     人生は孤独ではない         イエスの足跡をたどる旅

ペテロ第一の手紙 2章21節     人生は孤独ではない         イエスの足跡をたどる旅

Walter FrehnerによるPixabayからの画像

【新改訳改訂第3版】Ⅰペテ2:21 あなたがたが召されたのは、実にそのためです。キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、その足跡に従うようにと、あなたがたに模範を残されました。

Text 本文
εἰς τοῦτο γὰρ ἐκλήθητε, ὅτι καὶ Χριστὸς ἔπαθεν ὑπὲρ ὑμῶν, ὑμῖν
エイス ト

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ペテロ第一の手紙 2章20節     私たちの苦しみを分かち合う主イエス

ペテロ第一の手紙 2章20節     私たちの苦しみを分かち合う主イエス

罪を犯したために打ちたたかれて、それを耐え忍んだからといって、何の誉れになるでしょう。けれども、善を行っていて苦しみを受け、それを耐え忍ぶとしたら、それは、神に喜ばれることです。 Ⅰペテロ2:20

Text 本文ποῖον γὰρ κλέος εἰ ἁμαρτάνοντες καὶ κολαφιζόμενοι ὑπομενεῖτε; ἀλλ' εἰ 
ポイオン ガル クレオス エイ ハマルタ

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ペテロ第一の手紙 2章18節      尊敬の心を込めて主人に服従しなさい

ペテロ第一の手紙 2章18節      尊敬の心を込めて主人に服従しなさい

しもべたちよ。尊敬の心を込めて主人に服従しなさい。善良で優しい主人に対してだけでなく、横暴な主人に対しても従いなさい。Ⅰペテ2:18

ギリシャ語本文Οἱ οἰκέται ὑποτασσόμενοι ἐν παντὶ φόβῳ τοῖς δεσπόταις, οὐ μόνον τοῖς ἀγαθοῖς καὶ ἐπιεικέσιν ἀλλὰ καὶ τοῖς σκολιοῖς.
ホイ オイケタイ

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ペテロ第一の手紙 2章13節     制度に従うことの意味

ペテロ第一の手紙 2章13節     制度に従うことの意味

Ὑποτάγητε πάσῃ ἀνθρωπίνῃ κτίσει διὰ τὸν κύριον: εἴτε βασιλεῖ ὡς ὑπερέχοντι,

聖書対訳人の立てたすべての制度に、主のゆえに従いなさい。それが主権者である王であっても、            新改訳改訂第3版 Ⅰペテロ2:13

本文レキシコン前節との関わりにおいて12節において、『りっぱなおこない』と訳されたカロスは、「他

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ペテロ第一の手紙 2章15節     神のみこころとはなにか

ペテロ第一の手紙 2章15節     神のみこころとはなにか


Daniel RecheによるPixabayからの画像

頽廃が普遍の価値神は、この箇所で、クリスチャンが善を行うことで、当時のローマ人たちの無知からくる誤解や批判を封じなさいという意味になります。

ローマ世界の習慣に染まろうとしない、与しないクリスチャンたちに対してローマ人たちは誤解し、あげくは批判を加えていきました。批判するならまだしも、死刑にまで発展していったのは、先のノートに述べたとお

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