快適なバナナ

外資系戦略コンサルティングファームで働いています。経営コンサルタントとして働くうえで気…

快適なバナナ

外資系戦略コンサルティングファームで働いています。経営コンサルタントとして働くうえで気づいた経営やコンサルティング業界に関することや、社会人1-3年目へのアドバイス(当時自分が悩んでたこと)を中心に書いていきます。

マガジン

  • 経営やコンサルティングに関する雑記

    コンサルティングという仕事をする中で気づいた経営の実務や社会動向に関する記事、およびコンサルティング業界について考えたことをまとめています。 今後経営層を目指す30-40代 (主任-部長)の方々や、コンサルティング業界で働いている、あるいは興味がある方々に示唆を与える内容になればと思っています。 自分で書いた記事のみをまとめています。

  • ビジネススキルアップ

    基礎的に見えて案外実践が難しい、働き方のtipsや問題解決の方法論を書いた記事たち。 新社会人-30代前半の社会人の方や、コンサル1-3年目の方の参考になればいいなと思っています。 自分で書いた記事のみをまとめています。

記事一覧

リスキリングという新たな市場は魅力的か?

こと大企業において、今後リスキリング (reskilling)の重要性がますます認識され、そして資本投下対象となりそうです。つまりコンサルティングファームやスタートアップに…

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悩めるコンサル1年目の気持ちの持ちよう

コンサル1年目で成果が出ずに毎日悩んでいるなら、多分やるべきはビジネススキルの向上じゃない。まずは自分の気持ちを楽にするためのアクションをとり続けることだ。 こ…

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企業の実行力が問われる時代に必要なのは番頭さんなんじゃないか

記事の位置づけ:企業経営についての考察です この記事では、大企業においてCOO的な業務を各機能部署で担う番頭さん(事業部COO、本部COO)という新たな役割の有用性を提案し…

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段取り良く素早くアウトプットを出すために

対象読者: 新社会人。特に、コンサルタントや企画職など、ビジネス上の考えを紙に落とす必要があったり、合意形成が主たる業務の方。 僕はコンサルタント1年目の時に、な…

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マネージャーの付加価値: 真のコンサルタントと高級文房具の分水嶺

コンサルティングという「意思決定を促す」仕事で、一人のコンサルタントとして価値を出するために気を付けるべきことを前回の記事で紹介した。 コンサルマネージャーの付…

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意思決定を促すという仕事

組織の中で仕事を進めるときに、推進力をもって物事を進められる人とそうではない人がいる。大企業では、30-40代前半の係長・課長クラスで同じ役職であっても、この推進力…

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転職時に必要なアンラーニング(学習棄却)

転職後に成果が上がらないときは、前職での成功の型から抜け出そう。 コンサルティングファームで働いていると、前職で成果を上げて転職してきた方が、なかなかコンサルタ…

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その論点整理は問いに答えているか

この数年、コンサルティングファームはどこも拡大路線を突き進んでおり、学生の人気就活先にも名を連ねている。ただ学生の方などは、コンサルというと、フレームワークを使…

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リスキリングという新たな市場は魅力的か?

リスキリングという新たな市場は魅力的か?

こと大企業において、今後リスキリング (reskilling)の重要性がますます認識され、そして資本投下対象となりそうです。つまりコンサルティングファームやスタートアップにとっては次なる市場成長になるかもしれません。本稿では、成長するであろうリスキリング市場は十分に魅力的かどうかを考えてまみす。

まず、リスキリングとはリスキリングとは、仕事上で必要な技能を獲得するための学び直しのことです。これま

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悩めるコンサル1年目の気持ちの持ちよう

悩めるコンサル1年目の気持ちの持ちよう

コンサル1年目で成果が出ずに毎日悩んでいるなら、多分やるべきはビジネススキルの向上じゃない。まずは自分の気持ちを楽にするためのアクションをとり続けることだ。

この記事の位置づけもしコンサルタントの基礎スキルや心得を知りたければ、書店には元コンサルタントの書いたビジネス書が大量に並んでいる。日々の業務を通じてスキルアップを実感し、それが周りからも認められて、さらにできることが増える…という好循環に

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企業の実行力が問われる時代に必要なのは番頭さんなんじゃないか

企業の実行力が問われる時代に必要なのは番頭さんなんじゃないか

記事の位置づけ:企業経営についての考察です
この記事では、大企業においてCOO的な業務を各機能部署で担う番頭さん(事業部COO、本部COO)という新たな役割の有用性を提案しています

これまでコンサルタントとして様々な企業を見てきた中で、うまく回っている…つまり戦略の実行能力が高い事業部では、番頭さん的な役割の方がいることが多かったなという印象がある。(脚注1)

番頭さんとは、企業活動をざっくり

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段取り良く素早くアウトプットを出すために

段取り良く素早くアウトプットを出すために

対象読者: 新社会人。特に、コンサルタントや企画職など、ビジネス上の考えを紙に落とす必要があったり、合意形成が主たる業務の方。

僕はコンサルタント1年目の時に、なかなか仕事の進め方のリズムがつかめず苦労したことがある。

かつては研究者をしていたが、そこでは自分自身でアウトプットの完成度を高めてから教授と議論する、という仕事の進め方をしており、教授との議論は月1回で十分だった。そういう背景もあり

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マネージャーの付加価値: 真のコンサルタントと高級文房具の分水嶺

マネージャーの付加価値: 真のコンサルタントと高級文房具の分水嶺

コンサルティングという「意思決定を促す」仕事で、一人のコンサルタントとして価値を出するために気を付けるべきことを前回の記事で紹介した。

コンサルマネージャーの付加価値とは
一方、ではクライアントにとってコンサルティングファームのマネージャーの付加価値とは何だろう。(マネージャーとは、プロジェクトチームを率いて、案件の運営・成果物に責任を持つ立場)

マネージャーの付加価値は、チームの活動がクライ

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意思決定を促すという仕事

意思決定を促すという仕事

組織の中で仕事を進めるときに、推進力をもって物事を進められる人とそうではない人がいる。大企業では、30-40代前半の係長・課長クラスで同じ役職であっても、この推進力の個人差は驚くほど大きい。

推進力とは何かをつぶさに観察すると、上長の意思決定をうまく促す力、また時には自分で意思決定する力がそのコアではないかと思う。(脚注1)

私はコンサルに入社して最初のプロジェクトで、意思決定を促すというのは

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転職時に必要なアンラーニング(学習棄却)

転職時に必要なアンラーニング(学習棄却)

転職後に成果が上がらないときは、前職での成功の型から抜け出そう。

コンサルティングファームで働いていると、前職で成果を上げて転職してきた方が、なかなかコンサルタントとして思うように成果を上げられず、半年~1年近く悩んでいるという状況に遭遇する。

ここ1-2年はリモートワークが進み、社内のちょっとした関係性を作りづらくなっている。人事の方と話していると、そんななか仕事に慣れるのに苦労しているのも

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その論点整理は問いに答えているか

その論点整理は問いに答えているか

この数年、コンサルティングファームはどこも拡大路線を突き進んでおり、学生の人気就活先にも名を連ねている。ただ学生の方などは、コンサルというと、フレームワークを使いこなして論点整理や戦略立案をする、頭のよさそうな仕事、という漠然としたイメージを持たれているかもしれない。

しかし(特にtop tierの)コンサルタントの提供価値は、突き詰めると意思決定を促すことだ。(つまり、マネジメントレベル・現場

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