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衰退が確定した国におけるプランB

経産省の「未来人材ビジョン」はとてもよく書けていて、日本の現状を突きつけるものだった。

https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220531001/20220531001-1.pdf

残念だけど、日本はすでに詰んでいて、今後も停滞が続くと個人的には思っている。僕がその見識を信頼する人たちも、大声では言わないけれども同じような意見だ。

なぜ詰んだといえるの

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手書き文字で可愛いロゴやタイトルを作りたい人にオススメの本

手書き文字で可愛いロゴやタイトルを作りたい人にオススメの本

イラストレーターのお仕事をしているのですが、ありがたいことにイラストとセットで文字を気にいってもらえることが多く、ロゴやタイトル文字を書かせていただく機会が増えてきました。

特に字が特別上手とかではないけれど、文字を書くのは好きで、字を褒められるのはイラストを褒められるのとはまた違った嬉しさがあります。
例えば私が毎月作成しているイラストカレンダー。

⏫この「May」の手書き文字はイラレのブラ

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最近よくあるグラフィックレコーディングへの誤解の考察。

最近よくあるグラフィックレコーディングへの誤解の考察。

0-🐤まえがき1-🕵️‍♂️‍♀️そもそも私は何を探求しているのか?
私は、2013年3月から、 多様な専門家や実践者や生活者たちが集い、何か新しいモノゴトを生み出すための話し合いの場を研究対象としている。多様なメンバーが集う場は、新しいモノゴトのアイディアが 生まれる可能性は高まるが、同時に、それぞれの立場、経験、 目的、想いの違いから、衝突や沈黙が起きることも多い。 そ

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出国前のTODOリスト公開

出国前のTODOリスト公開

いよいよ、渡米まで2ヶ月を切りました。ワタワタしながら毎日を過ごしております。今年私34歳、夫37歳、結婚2年目で初の海外移住。毎日「え?これどうすりゃいいのだ?」に出会い、あたふたしながらふたりで調べて、ほう、こうすりゃいいらしい、と少しずつ前に進んでいます。インターネットがなかったら、心折れてました。テクノロジーと、貴重な体験や情報をシェアしてくださる優しい方々に心から感謝申し上げます。

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「センスのいいセレクト」のジレンマ

「センスのいいセレクト」のジレンマ

気に入って読んでいた雑誌が休刊したり月刊誌から季刊誌になったりするのはいち読者として寂しいものだ。しかしセンスのよさとビジネス的成功は必ずしもイコールではないところにその面白さと難しさがある。

「いいものを作りさえすればいつか評価してもらえる」は半分は事実で半分は嘘だ。評価してもらえるまで続けられなければ、「いいもの」を作っても発見されることなく情報の海の中で藻屑となって消えていくだけだ。

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40歳

10月1日で40歳になった。10年前も同じようなことをしたのだけど、30代の振り返りを書く。

30歳のときに、民間セクターの世界銀行をつくると決めた。その時のことはよく覚えている。天津で2012年に開催されたサマーダボスの閉会式を見ているときのことだ。世界経済フォーラムが民間セクターの国連なら、僕は民間セクターの世銀をつくろうと思った。

それ以降、インタビューされる度に「民間セクターの世銀をつ

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超フェアな世界でも、格差は勝手に生まれる

超フェアな世界でも、格差は勝手に生まれる

格差の原因は「誰かの搾取」であると、一般的に思われています。

ところが、仮に「誰も搾取しない、誰も不正をしない世界」を作っても、格差は消えないかもしれません。

いくつかモデルを作って実験をしたところ、面白い結果が出たのでメモ。

・全員の能力が平等
・全員の初期財産が平等
・全員のチャンスが平等

この条件下で2種類のモデルを作って、シミュレーションをしてみました。

モデル1: サイコロを振

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多様性のある社会で、お金の価値がやけに高くなる理由

多様性のある社会で、お金の価値がやけに高くなる理由

世界が多様になるほど、なぜかお金や数字のパワーが強くパラドックスについて、仕組みと対策のお話。

社会が多様になるほど、年商やフォロワー数、RT数のアピールが増えていきます。

多様な社会は価値観が多様多様な社会には多くの価値観があり、人によって大事なものが異なります。

まさに十人十色、理念の上では素敵なユートピア。

…ですが、価値観の多様化は、無条件の善ではありません。よいことと合わせて、課

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学びの遍歴

学びの遍歴

今日、初めて『学び』をテーマにschooさんで登壇させていただいたのだけど、そこで話したことが割と今まで扱ったことのないトピックかつ、我ながら自分の軌跡を整理するいい機会だったと思ったのでこちらでもシェア。

そもそも、私は学者の家系ということもあって幼い頃から『勉強』や『読書』をしている両親や祖父母の姿が非常に身近だったので、小さい子供がお母さんごっこをしたがるように幼児期の私は『お勉強ごっこ』

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成長の最終フェーズ

ちょっと前に「最近成長している気がしない」と言っていた人に話したことを書いてみる。

ジョン・レノンとポール・マッカートニーが一緒にいたからこそ、ビートルズはビートルズになった。進学校やスポーツの強い学校に行くことの最大の価値は、周りにある程度勉強をしている人が集まっていて、切磋琢磨できることだと思う。

その一点において、僕はいわゆる難関大学に入った人たちをとても羨ましく思っていた。勉強はどこで

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『社会心理学講義』を読むということ

『社会心理学講義』を読むということ

読書という表現は乱暴である。さらっと読むこともあれば、ストーリーを追いながら読み続けることもある。字面を追えば理解できる読書もあれば、何度も戻りながら理解する読書もあり、はたまた行間を読み取る読書もある。かように「読書」を一括りに表現するのはあまりに雑である。

久しぶりに、一文字一文字、気の抜けない読書となった。
それは、著者という一人の人間が知的格闘の末に言語化されたものと真摯に向き合う行為で

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プロフィールグラレコを描いてもらったら。

プロフィールグラレコを描いてもらったら。

自己紹介が苦手だ。

なにを言ったら自分のことが伝わるのか。

どう話したら伝わるのか、いつも頭を悩ませる。

好きなことはいろいろあるけど、わざわざ自己紹介でいうほどの趣味なのかわからない。

いろんな仕事やプロジェクトに関わってずっと楽しく働いてきたけれど、やってきたことをうまく一言でいえない。

やってきたことが(自分の中ではつながっているのに)人から見るとバラバラで、何ができる人なのか、何

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危険だから楽しい?大人対子ども?いいえ、これは子どもの自己決定のお話。

危険だから楽しい?大人対子ども?いいえ、これは子どもの自己決定のお話。

ロックダウンでデンマークの公共図書館が閉鎖される直前に、たまたま図書館で手に取った絵本が、実はとても深いテーマを描いていたことを、わたしは全く知りませんでした。最近は、めっきり絵本と触れる時間が減ってしまっていたのですが、そんなわたしにとって、とても大きな出会いとなった絵本です。

『穴』のあらすじ

『穴』というタイトルのこの本。著者はスウェーデンのイラストレーターで児童書作家のEmma Adb

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家族類型や教育格差から見る世界

読書会でエマニュエル・トッドの本をいくつか読んだ。
・大分断 教育がもたらす新たな階級化社会
・エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層

彼の本は英語圏ではほとんど出版されていないし、出版されたものもあまり読まれていないようだ。そして、なぜか日本語圏ではとても注目されていて、しかも日本人読者向けの本まで書いている模様。そういうことをするインセンティブは普通の知識人・思想家には存在しないので、形

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