Twitterで上げた恋愛詩です。 貴方を愛するよ でも私の全部は上げられない 優しい貴方には ちょっと早すぎるからね 貴方を愛しているよ それでも私の心は自由 片付けが苦…
大きな花火 小さな赤提灯 真っ直ぐな道は 光を引っ張っている 僕は君の 勇気を手に取って コンビニに行く 花火と水とこれください 水は手に持ちます 暗いままの空の下 アス…
夜が重くのしかかる 沸騰する光の中を 辿る革靴の音 胸につかえるものを 落とすように うつむいて 足早に だんだん浮いて アスファルトが指さした 星を見た 七夕の夜に 一…
まともに生きられないのなら、まともに死ね お前の柔らかき腕は、その滑らかな足は、その為にある お前は死ぬために生まれてきたのだ 死ねない奴らに中指を立て 死んでいく…
夜に静かに雨は寝息をたてて 蛍光灯に見下ろされた私には 必死に輝く銀色が 花束のようにみえました お肉や野菜が焼ける音の輪郭に 家族の声が冴え返り コンロの火のひとつ…
私は焦げたパンの妖精です ざらざらの羽で、 くずれそうな朝の空気に 傷をつける 悪い妖精です でも 私は貴方の手によって生まれたのです まだバターの匂いがしみついてい…
お部屋は 5月の光にうっすらと濡れていて あちらこちらに積まれた本は 砂浜で静かに風 を受ける 滅びた貝の街のようです 私がすべすべとしたページを落とすときにでる 小…
白が私に噛みついて 閉じた瞼は私を突き放して 病室には静けさが降り積もります かなしいのです やわらかなベットにかなしいしわができていて いたたまれなくなって わ…
朝には魚が 鱗を光らせて ちぎれた挨拶を ひきつれます ほろほろ落ちる 工業団地の けむりはとけて 魚たちの 大きなえらに かけこみます ひろがっていきます あっ…
学としての倫理学、または倫理を〈語る〉ことは、〈倫理〉から離反することになる。 〈倫理〉は最も人間的なものであり、だからこそ人間に最も反するものとなる。これは、…
かがみにふれないで 無関心に立つ、背筋が伸びた鏡の前で 気難しい青年のような顔をしないで。 曇りのない鏡には、赤く目をはらしたあなたの顔が より子供っぽくなって映…
いまだ、誰かの手にある本を想う 頼んだ本が届くまでの期間は、少しの活字も読みたくなくなる。それは読んでいる本に対して無礼な振る舞いをしないためである。そしてこの…
猫背曲(ネコノセマガリ)
2024年8月1日 21:04
Twitterで上げた恋愛詩です。貴方を愛するよでも私の全部は上げられない優しい貴方にはちょっと早すぎるからね貴方を愛しているよそれでも私の心は自由片付けが苦手な貴方をバカにしてあげます貴方に愛されていますだけど貴方の愛の全部は受け止めきれない真面目な貴方にお腹をかかえて笑ってしまうからお前の挑発的なその瞳に俺はなんども泣かされたやりかえす勇気もねぇ俺は早く時
2024年8月1日 00:06
大きな花火小さな赤提灯真っ直ぐな道は光を引っ張っている僕は君の勇気を手に取ってコンビニに行く花火と水とこれください水は手に持ちます暗いままの空の下アスファルトの上で二人で火をとかす冷たい水が温くなって花火は死んで最後の僕たちは互いに炎をみているずっと暗いままの外窓は真っ黒な熱さに塗られている水色の重たそうな浴衣を僕はじっとみる部屋の本の匂いが妙に艶めかしく
2024年7月7日 21:44
夜が重くのしかかる沸騰する光の中を辿る革靴の音胸につかえるものを落とすようにうつむいて 足早にだんだん浮いてアスファルトが指さした星を見た七夕の夜に一万円札をもって私はあの子のもとへ向かいます
2024年6月27日 20:57
まともに生きられないのなら、まともに死ねお前の柔らかき腕は、その滑らかな足は、その為にあるお前は死ぬために生まれてきたのだ死ねない奴らに中指を立て死んでいく奴らを笑ってやれお前は債務者なのだお前はいつか死を返さなくてはならないとびっきりの利子をつけて
2024年6月20日 18:05
夜に静かに雨は寝息をたてて蛍光灯に見下ろされた私には必死に輝く銀色が花束のようにみえましたお肉や野菜が焼ける音の輪郭に家族の声が冴え返りコンロの火のひとつひとつが人間のようにみえました食器棚の真っ白な陶器のお皿を見る度に私は大人になったことを悲しむのです
2024年6月4日 16:51
私は焦げたパンの妖精ですざらざらの羽で、くずれそうな朝の空気に傷をつける 悪い妖精ですでも 私は貴方の手によって生まれたのですまだバターの匂いがしみついている指に押された後が、ほらここにパン切り包丁は、ほらあそこに私は きらきらの妖精になれたのです明かりを消した寝室でゆっくりと光る 愛する人の太腿のような、翼をもつことができたのに飛んでいって、貴方の鼻にキスをすることが
2024年5月15日 21:22
お部屋は 5月の光にうっすらと濡れていてあちらこちらに積まれた本は 砂浜で静かに風を受ける 滅びた貝の街のようです私がすべすべとしたページを落とすときにでる小さなそよ風が 浜にふくのですあぁ 母のやわらかき腕(かいな)のように 積もった本が じっとわたしをみつめていましたぷいっと私は顔を背けました 活字は 冬の蠅に似ていると思いましたつい喉が震えました そして ため息が吐き
2024年5月2日 16:46
白が私に噛みついて 閉じた瞼は私を突き放して病室には静けさが降り積もりますかなしいのです やわらかなベットにかなしいしわができていていたたまれなくなって わたしは廊下に逃げ出しましたああ 病院の清潔な床は なんて哀れな音をださせるのでしょうかわたしはきっちりと手入れした ぴかぴかの革靴を履いてきたことを後悔しました あのひとのところに戻るのが 恥ずかしいような気がしました涙が すべす
2024年4月30日 16:10
朝には魚が 鱗を光らせて ちぎれた挨拶を ひきつれますほろほろ落ちる 工業団地の けむりはとけて魚たちの 大きなえらに かけこみますひろがっていきます あっという間に 彼らは光りになって ちいさくなっていきます夜には鱗が 沈んで 輝く泥となりますひっそり歌う 濡れた森に おうむは一匹音は 流れる川をかためていきますくずれていきます なにをみているのですか くずれていきます
2024年3月10日 12:19
学としての倫理学、または倫理を〈語る〉ことは、〈倫理〉から離反することになる。〈倫理〉は最も人間的なものであり、だからこそ人間に最も反するものとなる。これは、〈倫理〉が、〈真理〉とは異なるということ、そして〈倫理学〉が〈真理〉を扱うことを〈至上〉とすることを暴きだすものである。〈私たち〉は〈反省〉といったかたちでしか〈倫理〉を取り扱えない。そもそも、〈倫理〉は〈反省〉、つまり〈懺悔〉である。
2024年3月8日 16:28
かがみにふれないで 無関心に立つ、背筋が伸びた鏡の前で気難しい青年のような顔をしないで。 曇りのない鏡には、赤く目をはらしたあなたの顔がより子供っぽくなって映っている。 かがみにふれないで閉じ込められて動けなくなった光である鏡は、あなたの瞳を揺らす涙をぬぐってはくれないでしょうただ、あなたの生活の光を映し続けていた鏡は、 あなたのその涙が、〈光〉であることをあなたに知らせます。
2024年3月7日 01:36
いまだ、誰かの手にある本を想う頼んだ本が届くまでの期間は、少しの活字も読みたくなくなる。それは読んでいる本に対して無礼な振る舞いをしないためである。そしてこの期間は、恋人が見せた視線の意味を考える時間のような、幸せで少し苦しい思いに似ている、と私は思う。図書館で朝食を―おや、あそこの棚に、やけに分厚い本があるな。冷たいアスファルトで休んでいる雨水たちのような色をしている。うん、フランス