短冊

夜が重くのしかかる
沸騰する光の中を
辿る革靴の音
胸につかえるものを
落とすように
うつむいて 足早に
だんだん浮いて
アスファルトが指さした
星を見た
七夕の夜に
一万円札をもって
私はあの子のもとへ向かいます

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