Jacob Collierのマスタークラス 音楽を通して学ぶ人生の大切なこと
人には気になってしょうがない人っているものだと思いますが、私にとってはその一人か "Jacob Collier" です。で、"Jacob Collier Full Masterclass"が良かったもので、学んだコトを… 備忘録として…
こちらをご覧の音楽を作る人の参考になるコトを祈りながら…
音楽を通して学ぶ人生の大切なこと
1.誠実な表現こそが核心
Jacob Collierは、音楽における最も重要な要素は、自身の内側から湧き出る"honest(誠実)な感情"を表現することだと説きます。技術的な側面よりも、作品に自分自身の内なる世界を正直に映し出すことの方が大切だというのです。
"君自身の経験し、感じたことから音楽は生まれる。知識やスキルはあくまでも二の次。人々を心から動かすのは、作品の中に君自身が宿っているかどうかなのだ"
プロの音楽家として高い技術は当然求められますが、Jacob氏が説くのは、それ以上に作品の"芯"となる部分を大切にする姿勢です。型にはまった技術の賞賛よりも、作曲家個人の人間性や個性が前面に出た作品こそが魂を揺さぶる、と。
2.ジャンルに囚われるな
音楽を通して学んだ大切なことの一つに、"ジャンル"にとらわれすぎないことがあげられます。Jacob氏自身、ジャンルの境界線を意識したことはほとんどありませんでした。
"14、15歳の頃、友達に「君は何ジャンルの音楽が好きなの?」と聞かれて戸惑ったことがありました。ジャンルなんて選ぶつもりはなかったからです"
クラシックも民族音楽も、ポップスもメタルも、好きなものを好きなだけ聴いていました。作品を作る際も、必ずしもジャンルを決めてからでは
ありません。ただ"自分が気持ちよく感じる"音を探求し、形にしていくだけ。
"音楽には国境やジャンルの境界線はないはずです。そこには自由にどこまでも膨らませることができる豊かな地平が広がっているのです"
ジャンルという枠組みから解き放たれることで、ボーダーレスな可能性が音楽にはあると述べています。真にクリエイティブな作品には、ジャンルを超越した自由な発想が潜んでいるのかもしれません。
3.恐れを振り払え
音楽は遊びの延長線上にあるものだと強調するJacob氏。新しいことに挑戦する際の"恐れ"は、創造性を大きく阻害する敵となります。
"作品を作る時、うまくいかないんじゃないかとか、誰かに嫌われるんじゃないかと不安になることがあります。でも、そんな恐れは全く必要ありません"
何かを新しく表現したいと思っても、"うまくいくだろうか"という不安から踏み出せずにいる人は多いでしょう。しかし、Jacob氏は恐れを振り払うことを強く推奨します。
"最悪の曲を作ろうと思えば、きっと面白い作品ができあがるはずです。ただし、そこには【おかしな】ものを恐れずに挑戦する勇気が必要となります"
つまり、自由な発想を歓迎し、とにかく物怖じせずに表現する。作品の良し悪しはあとから付いてくるものなのです。そこに恐れを抱かずにいられるかが、音楽家にとっての肝心なポイントなのだと説きます。
4.遊び心を忘れるな
Jacob氏は、子供の頃からずっと"音遊び"を続けてきました。作曲の際も、すべては遊びの延長線上にあると語っています。
"子供の頃、コードを動かしてみるのが楽しかったんです。例えば、このCメジャーのコードに色々な音を足してみると面白い!"
そう話しながら、勢いよくピアノを弾きまくる姿は、まるで子供のように可笑しくも新鮮。テクニカルな側面だけでなく、純粋に"音楽を楽しむ"ことの大切さをJacob氏は体現していました。
さらに、曲を作る過程において「楽しむ」ことを勧めます。
"恐れを振り払って、思いっきり遊んでみましょう。そうすれば間違いなく、楽しい作品ができあがるはずです"
まるで子供のように、打算抜きで音と向き合う。そこから生まれるのは、遊び心に溢れた、柔らかくフレッシュな音楽なのだと説きます。
5.技術と遊びの両立が肝心
技術習得も大切ですが、Jacob氏は"楽しみながら練習する"ことをより重視しています。
"頭でっかちに技術を詰め込むのはよくありません。練習は楽しく、遊び心があるものでなくてはいけません"
技術は、その先に何があるかよりも、手段に過ぎないと捉えています。先人たちが情熱を持って確立してきた理論やスキルを学ぶことは大切ですが、木を見て森を見落とすまいと注意を促します。
"技術を学ぶ過程で、音楽を表現するという本来の目的を忘れてはいけません"
つまり、ただ単に型にはまって正解を求めるのではなく、学んだ技術を使いこなして作品に遊び心や個性を込める。理論と遊びの両立が、Jacob氏の音楽作りの基本なのです。
6.練習と遊びのサイクル
Jacob氏は、音楽の学習に"practice(練習)"と"play(遊び)"の2つのフェーズが必要だと説きます。
"練習の際は、理論を学んで音に対する理解を深めることが大切です。一方で遊びの局面では、身につけた知識を思う存分活用して、自由に表現することが肝心なのです"
つまり、練習と遊びを往還することで、本当の実力が身につくというわけです。理論を学びながらも臨機応変に対応し、思うがままに音を紡ぎだす。Jordan氏の音楽観には、そんな"practice to play、play to practice"のサイクルが息づいているのだと言えるでしょう。
7."音遊び"は人生の役に立つ
音楽を通して学ぶことは、人生においても大きな意味を持ちます。Jacob氏はそう力説します。
"音楽を学べば、数学、物理、言語、コミュニケーション能力、思考力、忍耐力、物語性など、多くのスキルが身につきます"
つまり、音楽は文字通り"人生の縮図"なのです。基礎から専門的な理論まで、音楽には全ての学問が収斂されていると言っても過言ではありません。人生を面白くする知恵が、そこに宿っているのだと説きます。
"音楽の学習は、世界への好奇心を養い、恐れずに前に踏み出す勇気を与えてくれます。それが人生を豊かにする原動力となるのです"
作曲や演奏を通して、ひとは決して自分の殻に閉じこもることはありません。常に挑戦を続け、自らの可能性に挑戦し続けなければならないからです。人生と音楽は、こうした意味で強い絆で結ばれているのだと力説しました。
まとめ
今回のJacob Collierのマスタークラスでは、音楽を作り、学ぶ姿勢について貴重な示唆が多く含まれていました。
常に好奇心を持ち続け、遊び心を忘れず、理論と実践の両立を目指す。そして何よりも、"自分自身の内なる世界"を正直に表現することの大切さ。
音楽は遊びの延長線上にあり、そこには人生の縮図が宿っています。音楽を愛する者なら、そのエッセンスを胸に刻んでおくべきでしょう。
音楽に限らず、創造的な活動全般にJacob氏のメッセージは生かせるはずです。ご覧の皆さんの今後の創作活動の手助けになれば幸いです。
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