記事一覧
デジタル見守りシステムRoom Mate(ルームメイト)
5年前、地域理学療法士として働いていた時、徘徊がとても多い老人ホームに住むおじいさんがいて、その時隣の自治体の専門家の人から「ルームメイトってしってる?今度福祉テクノロジーのセミナーで話すからぜひ話でも聞いてみて!」と言われて紹介された製品が、この見守りセンサールームメイトでした。
5年経った今、まさかこんなにノルウェーの高齢者施設で使用されてるなんて、少し感慨深い気分になります。私が先日訪れた
デジタル化する高齢者施設@アルツハイマー村
こんにちは!今日もお仕事お疲れ様です♪さて、今日は以前少し触れていたアルツハイマー村でのデジタル化はどう進んでいるのかについてご紹介させてください。
1.入居者全員へ配布されるデジタルブレスレットこの村では入居条件のひとつに見守りデジタルブレスレットと見守りカメラ(のようで、実はカメラではありません)の部屋への取り付けに同意する、というものがあります。
デジタルブレスレット
このブレスレット
転倒予防だけでいいの?~その①~
1.年間で発生する股関節骨折は世界トップレベルのノルウェーノルウェーは年間約9000件の股関節骨折が発生しており、世界でもトップクラスの件数です。股関節骨折は機能レベルを低下させ、生活の質を悪化させる場合がほとんどです。全ての老人ホームへの入居のうち、40%は転倒による怪我が原因です。
2.80歳以上の2人に1人が年に少なくとも1回転倒している現状ノルウェーでは、65歳以上の3人に1人、80歳
オスロ市もついにAIを使ったシフト管理システム導入開始
1.看護師の上司が医療業務とは直接関係のないシフト作成・管理をしなければならない現状回復期で働き、看護師の直近の上司をもつ私は目の前で見てきた。朝勤・夕勤・夜勤で働かなければならない看護師・介護士さんたちのシフト作成を夜遅くまでかけて作成しなければならないリーダーたちを。
インフルエンザの季節・子どもたちの学校が始まるシーズン・急に流行るコロナの時期になると、前日の夜もしくは朝イチで同僚から仕
首の慢性的な痛みは運動すれば治るのか
1.痛いから我々のところに来る原因がはっきりと分からない首の痛みは、世界中で多くの人々が経験しているやっかいなものだ。私たち医療者、特にクリニックで働いているセラピストの多くは「痛み」を抱える患者さんに出会い、患者さんは「痛み」をとりのぞいてくれることを期待してクリニックにいく。
ということは、私たちが「痛み」のメカニズムについて十分な理解がない限り、患者さんのそれを、取り除いてあげることはでき
いたみxからだx哲学
1.フランスのポンティさん医療関係で論文を書いたことある人などは、哲学者のメルロー・ポンティだとか現象学だとか、聞いたことはあるのではないでしょうか。
私は理学療法の専門学校に通っているときと、継続教育でレポートを書くときに叩き込まれた記憶があります。(でも難しくてなかなか理解できなかったので叩かれただけで込まれてない。。。)
現象学というのは、簡単に言えば私たちが体験することや感じることに
セラピスト達が集まるノルウェー最大の【痛み科学ポータル】グループ
1.Facebookのグループを紹介される痛みの科学についてどんどん惹きこまれていくなかで、メルザックやモーズリーの痛みの研究について知り、論文は読んだものの、さぁ私はこれから何をどうしたらいいのだろうかという状況だった。学生だったし臨床実習がずっとあるわけでもない。
でももっと知りたい。
そんな中、実習のバイザーから「Facebookにペインリハ関連のノルウェー人が運営しているサイトがある
Lorimer Moseleyとの出会い
Lorimer Moseley(ロリマー・モーズリー)と聞いて「あ~あの人ね」と思う方はオーストラリアで医療関係に携わっていたり、彼の勤める医療系大学に通っているか、もしくはこの世界のどこかで痛み科学に興味がある人だろう。
Lorimer Moseley(ロリマー・モーズリー)はオーストラリアの理学療法士であり神経科学者、痛みの研究者であり、ペインサイエンスでメルザックとともに彼の名前を知らない
メルザックとの出会い
前回の記事3つでは、私自身が臨床実習を通して痛みを抱える方々との出会いから、【痛み】と【脳】の関係に引き込まれていくプロセスを話した。
前回の記事を読みたい方はこちらから↓
ノルウェーの精神科で実習したときの話~【痛み】の知識を深めたくなったきっかけ~
ノルウェーの神経科病棟で実習したときの話~【痛み】の世界へどんどん引き込まれていく私~
ファントムペイン(幻肢痛)
1.メルザックとの出
ファントムペイン(幻肢痛)
その人は糖尿病と心不全が悪化して、右脚を切断しなければいけなかった。
古い義足がサイズが合わなくなって、新しい義足が届くから、実習生の私は担当を任された。
「痛いんです、右足首が。」
実習生だった私は言葉に詰まった。なぜならその人の右足首は数年前に切断されていて存在しないのだから。
「幻肢痛ですかね、、難しいですよね、、」
実習生の私はそんな言葉くらいしかその場ではかけられなかった。