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この本いいよ!

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これまで私がnoteに投稿した読書感想記事をまとめたマガジンです。本選びの参考になればいいなと思います。
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2022年2月の記事一覧

第140回:「日常を変える」ために大切なこと(いぬじゅん:いつかの冬、終わらない君へ)

第140回:「日常を変える」ために大切なこと(いぬじゅん:いつかの冬、終わらない君へ)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、いぬじゅんさんのライト文芸作品『いつかの冬、終わらない君へ』(ポプラ文庫ピュアフル)です。この作家さんの作品、本当に読むだけで落ち着きます。

今作は「冬」シリーズの4作目となります。シリーズといっても既刊とは違う主人公・ストーリーとなっているので、今作だけでも問題なく楽しめると思います!

あらすじ感想主人公の柚希には、自己肯定感が低いところがあります。仕事

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第138回:誰かといることで得られる「幸せ」を感じる物語(みお:彼女は食べて除霊する)

第138回:誰かといることで得られる「幸せ」を感じる物語(みお:彼女は食べて除霊する)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、みおさんのライト文芸作品『彼女は食べて除霊する』(ことのは文庫)です。

私はひとりでいることを好む場面が多いです。でも食事など誰かといることで、初めて「楽しい」という気持ちが生まれる場面も日常の中では多いと思います。今作では「食」を通した「コミュニケーション」を描いたシーンが多くあります。寂しさを感じている時に読むとより心に刺さる作品だと思います。(魅力的な

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第137回:謎解きと旅行気分が同時に楽しめる1冊(中町信:追憶(recollection)田沢湖からの手紙)

第137回:謎解きと旅行気分が同時に楽しめる1冊(中町信:追憶(recollection)田沢湖からの手紙)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、中町信著『追憶(recollection)田沢湖からの手紙』(徳間文庫:トクマの特選!)という作品です。

先日感想を書いた『招かざる客』(笹沢左保著)と同じ「トクマの特選!」シリーズからの1冊。今作は過去に発売された『田沢湖殺人事件』という作品を改題したものとなります。改題したタイトルはとても今時っぽい感じですね。

この作家さんは「意外性」のあるミステリー

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第136回:「エモい」だけじゃないレトロな喫茶店の魅力(難波里奈:純喫茶コレクション)

第136回:「エモい」だけじゃないレトロな喫茶店の魅力(難波里奈:純喫茶コレクション)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、難波里奈著『純喫茶コレクション』(河出文庫)という本です。小説以外の本をnoteで紹介するのは初めてかも?

私は喫茶店・カフェでゆっくり過ごす時間が大好きです。
全国チェーンのお店もよく行きますが、最近は個人経営のお店にもハマっています。中でも長年愛されているようなレトロな雰囲気の喫茶店には特に惹かれます。

外出も厳しい世の中ですし、各地の喫茶店へ行った気

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第135回:面白い作品に「古さ」は関係ない(笹沢左保:招かざる客)

第135回:面白い作品に「古さ」は関係ない(笹沢左保:招かざる客)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、笹沢左保著『招かざる客』(徳間文庫:トクマの特選!)という作品です。とても好きなイラストがカバーに起用されていたので、思わず購入してしまいました。

タイトルの「招かざる客」という言葉に隠された意味とは。作中で散らばった数々の罠をくぐり抜けた先で見えてくる事件の真相を知ると、タイトルに対する感じ方もかなり変わってくる作品ではないかと思います。

あらすじ感想1

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第133回:「美味しい」があるから毎日頑張れるを実感する1冊(高山ちあき:藤丸物産のごはん話)

第133回:「美味しい」があるから毎日頑張れるを実感する1冊(高山ちあき:藤丸物産のごはん話)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、高山ちあきさんのライト文芸作品『藤丸物産のごはん話』(集英社オレンジ文庫)です。表紙の天丼のイラストが美味しそうだったので読んでみました。

この作品は、社員食堂のメニューに隠された思い出を巡る物語であり、主人公の人探しを描いたラブコメにもなっています。社員食堂のメニューをテーマにした作品というのがとても個性的だなと思いました。
美味しいご飯があるから1日を乗

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