そうすけ

酒飲み30代ゲイです。あちこち飲み歩く中で、日々考えていることをつらつらと。

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酒飲み30代ゲイです。あちこち飲み歩く中で、日々考えていることをつらつらと。

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初投稿

こんにちは。そうすけと言います。夜になると街に繰り出し、その辺で飲んだくれている酒好きな30代ゲイです。 文章を書くことが元々好きで、日々のあれこれをTwitterによ…

そうすけ
1年前
35

夏の夜道

手を繋ぐ。未だに一瞬ドキッとしてしまう。ときめきではなく、ある種の背徳感。誰が見ているか分からないのに。 でもすぐに、見られたからといってそれがなんだと思い直す…

そうすけ
2週間前
7

この感情が“恋”だと知っている

よく思い出すのは、高校の最寄駅。ではなく、その隣のターミナル駅だ。 僕の高校には最寄駅が2つあった。校門を出て右側のA駅と、左側のB駅。どちらの駅を利用するかで登…

そうすけ
1か月前
9

洗濯が終わるまで

帰宅途中、昔好きだった人を街で見かけた。 中学の同級生。くりくりの目とバサバサのまつ毛、かわいい顔立ちの坊主野球部だった。 彼は運動部とは思えないほどシャイ(運…

そうすけ
2か月前
5

脊髄反射だとしても

他愛も無い話をダラダラとするのが昔から好きだった。 例えば放課後の教室。講義の合間の学食。移動中の車や新幹線。 それは恋バナであったり、進路の話であったり、好き…

そうすけ
3か月前
2

やっぱり生じゃなきゃね

映画が好きだ。映画館で観る映画が好きだ。 劇場での鑑賞が何故面白いかというと、その日その場所に集まっただけの赤の他人と「映画鑑賞」という体験を通して同じ時間を共…

そうすけ
3か月前
9

新卒で働き始めて10年。ずっとやりたいと思っていた仕事を新年度(明日)から担当することになり、ドキドキワクワク。11年目も楽しみだな。そんな年度末。

そうすけ
3か月前
2

こだわりと言えばまぁ、そうかな

「定休日だ…」とレストランの前で立ち尽くす人を見た。 かわいそうだと思うが、それでもなお自分には理解できない。 臨時休業ならまだ分かる。地図アプリやホームページ…

そうすけ
5か月前
3

大人にはなりたくないと思ってた

「そうすけ、今から俺車出すから温泉行かね?○○も一緒」 正月ボケが抜け切らずダラダラと部屋で携帯を見ていた23:00頃、友だちからメールがきた。大学生にはなったもの…

そうすけ
6か月前
18

ひとりで過ごすクリスマス、上等

各地でイルミネーションが施される季節になり、それを見かける度に無意識に顔をしかめてしまう。ピカピカ光るところに群がるなんて虫みたい…と最低なことを思いながら、目…

そうすけ
7か月前
6

ワークライフバランスそれ即ち生き方

仕事終わりに仕事仲間と飲んで、日付が変わる頃に帰宅する。やり甲斐のある仕事を完遂した後に飲む酒の味は格別でして。 子どもの頃からなりたかった職業に就けた自分にと…

そうすけ
8か月前
6

恋の上澄み

先輩がX(旧Twitter)に投稿していて、ふと気になった言葉。「恋の上澄み」。うーん、なんとも言えず良い。 片想いでも構わない。好きな人の一挙手一投足が気になり、些細な…

そうすけ
8か月前
7

狭間の時間

チェックアウトとチェックインの狭間の時間、ホテルは奇妙な忙しさと静謐さが同居している。 部屋の清掃を待つ間ラウンジで過ごす、このエアポケットのような数時間を噛み…

そうすけ
9か月前
9

要するに疲れてるのかなって

30代になり、如実に体力が低下した。 んー、正確に言うと体力ではないのかもしれない。体力を担保するためのメンタル、モチベーション、とでも言うべきか。 例えば、休日…

そうすけ
9か月前
4

誰かの1番になる、ということ

求められることは、気持ち良い。だからこそ人は、それが依存の一種であるかもしれないとは自覚しつつ、「誰かの1番」になることを目指す。 こと10代、20代というのは、他…

そうすけ
10か月前
3

新幹線と缶ビール

出張帰りの新幹線で、今まであまりじっくりと話したことのない同僚先輩と並びの席になった。 いつもなら事前に乗車変更したりして、極力知り合いとは離れた席に振り替えて…

そうすけ
11か月前
4

初投稿

こんにちは。そうすけと言います。夜になると街に繰り出し、その辺で飲んだくれている酒好きな30代ゲイです。

文章を書くことが元々好きで、日々のあれこれをTwitterによく投稿しています。字数制限がある中で内容を推敲していく作業は、句を詠むようで面白いのですが、もっとまとまった文量で気ままに書いてみたい!という思いから、noteを始めてみました。内容も文体も定めず、その時感じたことをつらつら書いて

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夏の夜道

夏の夜道

手を繋ぐ。未だに一瞬ドキッとしてしまう。ときめきではなく、ある種の背徳感。誰が見ているか分からないのに。

でもすぐに、見られたからといってそれがなんだと思い直す。酔いも手伝って気が大きくなっているのだろう。

繋いだ手の熱を冷やすかのように、夜風がすり抜けていく。今確かに繋がっているという感覚だけが、我々の両手を支配している。この不確かな世界の中で、繋いだ手だけは。

指を絡められるとなんとなく

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この感情が“恋”だと知っている

この感情が“恋”だと知っている

よく思い出すのは、高校の最寄駅。ではなく、その隣のターミナル駅だ。

僕の高校には最寄駅が2つあった。校門を出て右側のA駅と、左側のB駅。どちらの駅を利用するかで登下校のグループが自然と分かれることになるが、ダラダラ話すことが生き甲斐のような高校生にとっては、この通学路が同じであるか否かという点は非常に重要だった。

A駅の隣にある中規模のターミナル駅は、B駅からも行くことができた。高校の最寄駅に

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洗濯が終わるまで

帰宅途中、昔好きだった人を街で見かけた。

中学の同級生。くりくりの目とバサバサのまつ毛、かわいい顔立ちの坊主野球部だった。

彼は運動部とは思えないほどシャイ(運動部への偏見)で、部活の仲間以外と連んでいるところをあまり見たことが無かった。野球部連中でわいわい話している中、ニコニコしながら相槌を打っている彼の姿は、さながら心を開いた人にだけ懐く犬のようでかわいかった。

クラスは違ったが、彼を見

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脊髄反射だとしても

脊髄反射だとしても

他愛も無い話をダラダラとするのが昔から好きだった。

例えば放課後の教室。講義の合間の学食。移動中の車や新幹線。
それは恋バナであったり、進路の話であったり、好きなバンドやお笑い芸人の話であったりしたが、いくつもの話題から共通項を見つけて繋げていったり、その中で思いもよらないエピソードが引き出されたりする“連鎖の快感”が心地良いという感覚がずっとある。

世間話をするタイミングというのは、実はそれ

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やっぱり生じゃなきゃね

やっぱり生じゃなきゃね

映画が好きだ。映画館で観る映画が好きだ。

劇場での鑑賞が何故面白いかというと、その日その場所に集まっただけの赤の他人と「映画鑑賞」という体験を通して同じ時間を共有し、感動を皆で分かち合う一体感、あるいは正反対の反応を見て自分と他人の違いを意識する瞬間、そのどちらにも興奮を覚えるからだ。

例えば、僕の大好きな濱口竜介監督の「親密さ」という作品を鑑賞した時に、自分にとっては含みのある物凄く怖いセリ

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新卒で働き始めて10年。ずっとやりたいと思っていた仕事を新年度(明日)から担当することになり、ドキドキワクワク。11年目も楽しみだな。そんな年度末。

こだわりと言えばまぁ、そうかな

こだわりと言えばまぁ、そうかな

「定休日だ…」とレストランの前で立ち尽くす人を見た。

かわいそうだと思うが、それでもなお自分には理解できない。

臨時休業ならまだ分かる。地図アプリやホームページにも情報が載っていない可能性があるから。

ただ、定休日は。調べれば分かるだろう、と思ってしまう。

なんとなくフラッと立ち寄っただけなのかもしれない。そういう偶発的な行動、出会いを大切にしている人なのかもしれない。

しかし僕は、「今

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大人にはなりたくないと思ってた

大人にはなりたくないと思ってた

「そうすけ、今から俺車出すから温泉行かね?○○も一緒」

正月ボケが抜け切らずダラダラと部屋で携帯を見ていた23:00頃、友だちからメールがきた。大学生にはなったものの、当時まだ実家に住んでいて品行方正な日々を送っていた自分にとって、この時間からどこかへ出掛けるというのはなかなかハードルの高いことだった。しかし、友だちから誘われたという嬉しさが勝った。

「いいね、準備するわ。どこいたらいい?」「

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ひとりで過ごすクリスマス、上等

各地でイルミネーションが施される季節になり、それを見かける度に無意識に顔をしかめてしまう。ピカピカ光るところに群がるなんて虫みたい…と最低なことを思いながら、目もくれず通り過ぎる。

付き合って○ヶ月の記念日、おはようおやすみのLINE、クリスマスのプレゼント交換。そういった“恋人テンプレ”みたいなものが、どうやらすごく苦手らしい。外堀だけ埋めて、恋人ごっこを演じているような空々しさを覚えてしまう

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ワークライフバランスそれ即ち生き方

ワークライフバランスそれ即ち生き方

仕事終わりに仕事仲間と飲んで、日付が変わる頃に帰宅する。やり甲斐のある仕事を完遂した後に飲む酒の味は格別でして。

子どもの頃からなりたかった職業に就けた自分にとって、何が1番楽しいって仕事してる時なんですよね。正確には、気の置けない仕事仲間と共に良い仕事ができた時、ですけど。

もちろん働き方は人それぞれなので、仕事はさっさと切り上げてプライベートを充実させるという生き方を選んでいる人もいるでし

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恋の上澄み

先輩がX(旧Twitter)に投稿していて、ふと気になった言葉。「恋の上澄み」。うーん、なんとも言えず良い。

片想いでも構わない。好きな人の一挙手一投足が気になり、些細なことで一喜一憂しつつも心ときめく魅惑の時間。独りよがり故に担保された、陶酔のひととき。
両想いなら尚更。好きな人から発せられる「好きだよ」という言葉には、もはやこの喜びを超えるものなんてこの世には無いのではないか、と錯覚してしま

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狭間の時間

狭間の時間

チェックアウトとチェックインの狭間の時間、ホテルは奇妙な忙しさと静謐さが同居している。
部屋の清掃を待つ間ラウンジで過ごす、このエアポケットのような数時間を噛み締める。連泊している者の特権だ。

ちびちびと酒を煽り、もう何回も読み返しているお気に入りの小説をまた手に取る。同じ作品でも、読む度に味わいが違う。感じ方の違いを通して、自らの変化に想いを馳せる。新しい作品に触れて刺激を得ることも好きだが、

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要するに疲れてるのかなって

30代になり、如実に体力が低下した。

んー、正確に言うと体力ではないのかもしれない。体力を担保するためのメンタル、モチベーション、とでも言うべきか。

例えば、休日ができたとする。
今までだったら、少ないその時間を使ってあれやこれや予定を詰め込み、自己を高める某かのために役立てていた。しかし最近は、その計画を立てている段階で気疲れしてきてしまって、結局ダラダラゴロゴロしているうちに無為にその時間

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誰かの1番になる、ということ

求められることは、気持ち良い。だからこそ人は、それが依存の一種であるかもしれないとは自覚しつつ、「誰かの1番」になることを目指す。

こと10代、20代というのは、他者との関わり合いを通じて自分の立ち位置を見出すのに忙しい。それがある意味正攻法なのだろうし、客観視できていない人よりいくぶんもマシだろう。

しかし、他者との競い合いによって自分の立ち位置を理解するというやり方は、いつしか終わりを迎え

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新幹線と缶ビール

新幹線と缶ビール

出張帰りの新幹線で、今まであまりじっくりと話したことのない同僚先輩と並びの席になった。

いつもなら事前に乗車変更したりして、極力知り合いとは離れた席に振り替えて気楽に帰ることにしているのだが、今回は時間的にその余裕が無かった。

正直気まずいなぁと思ったが、仕事を終えてあとは帰るだけという少しハイなシチュエーション、またお互い駅弁とビールを買って乗り込んでいたこともあり、自然と飲みながら雑談する

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