ひとりで過ごすクリスマス、上等

各地でイルミネーションが施される季節になり、それを見かける度に無意識に顔をしかめてしまう。ピカピカ光るところに群がるなんて虫みたい…と最低なことを思いながら、目もくれず通り過ぎる。

付き合って○ヶ月の記念日、おはようおやすみのLINE、クリスマスのプレゼント交換。そういった“恋人テンプレ”みたいなものが、どうやらすごく苦手らしい。外堀だけ埋めて、恋人ごっこを演じているような空々しさを覚えてしまう。イルミネーションはその最たる例で、「さぁ恋人達よご覧なさい!映える写真を撮りなさい!」とお膳立てされたその煌びやかさに、どうしても馴染めない。

思えば、この世界はテンプレで溢れている。
テレビで紹介されたお店にできる行列、コンビニ前でたむろしながらタバコを吸う10代の若者、飲み屋で後輩に説教する上司、etc。この世の“あるある”を目にする度に、「テンプレだ!」なんて息巻いているのは僕みたいな狭量な人間だけなのかもしれない。そもそも、テンプレから外れたいという思考自体がテンプレという考え方もあるだろう。でも、それでも、テンプレをテンプレと知覚した上で、その外側にいたいと思ってしまう。

そうだ、それを知覚するまではある意味平穏だった。毎日決まった時間に学校に通い、部活動に励み、新卒で就職。型にハマるのは楽なのだ。
自分の価値観で生きる道を選び取っていくということは、自ずと引き受ける責任も大きくなる。困難も多いが、僕はこの“長いものに巻かれない生き方”を気に入っている。

分かっている、結局は自分本位なのだ。他所様に迷惑をかけない範囲で、それでもやっぱり自分のやりたいことを遠慮したくない。他人の目を気にせず、自分の好きなことに忠実でありたいというのが本音であろう。

それを許された人ばかりではないと分かりつつ、存分にその幸せを享受しつつ。

今日も酒を喰らい、生きていく。(忘年会ラッシュで海馬をやられ始めました笑、酒こそ我が人生!)

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