群馬県太田市のシェフが、障害者へ本格的なレストラン料理を振る舞う。40年以上継続。
こんにちは、翼祈(たすき)です。
皆さんは、レストランなどに思い出はありますか?
私には2つあります。1つ目はフワッとした記憶ですが、中学時代だったでしょうか?家族でフランス料理を食べに行って、私はそういう料理は結婚式などでしか食べていなかったので、慣れない手つきで、フォークとナイフを使って食べていました。
あの時のフランス料理のお店、今はもうないかもしれません。
2つ目は今はなき、地元にレストランがありました。私はスープ系は基本的に辛くなければどれも好きですが、そこで飲むコーンスープは格別で、子どもの頃、そのレストランに行くと必ずコーンスープを頼んでいました。
そのレストランの跡地には何も出店がないまま、寂れた感じで、地元にその景色が広がります。
そんなレストランですが、群馬県で、障害を抱えている方に、プロの味を食べさせたいと、ある取り組みが行われていたそうです。
2024年3月8日、全日本司厨(しちゅう)士協会北関東地方本部太田支部の椎名貴志支部長らが、群馬県太田市藤阿久町の障がい者福祉サービス事業所「かなやま学園」を訪問し、「かなやま学園」と隣接する児童発達支援センター「ひまわり学園」の利用者らトータルおよそ150人に、本格的なレストラン料理を振る舞いました。
今回は、全日本司厨士協会北関東地方本部太田支部が行った当日の様子などについて発信したいと思います。
全日本司厨士協会北関東地方本部太田支部が振る舞ったプロの味。反応は?
全日本司厨士協会北関東地方本部太田支部は、介助が必要などで外食機会が少ない障害を抱えている人たちなどに食事を楽しんで頂こうと、継続的に行っている出張ボランティア活動で、ホテルの料理長や結婚式場などの洋食の料理人で構成された太田支部のメンバー4人のベテランシェフが、自慢の料理を振る舞いました。
4人のベテランシェフたちは、うま味を出すため、この日のために2日前から仕込みを行い、若鶏のトマト煮を始め、ミネストローネ、トウモロコシのピラフ、ケーキ、パスタサラダの5品で、キレイに盛り付けられた料理に、障がい者福祉サービス事業所「かなやま学園」と、隣接する児童発達支援センター「ひまわり学園」の利用者などが舌鼓を打ちました。
この交流は、40年以上前から継続していましたが、コロナ禍による中断を経て5年ぶりの開催で、利用者の1人は、全日本司厨士協会北関東地方本部の長沢和正副会長を見つけると「待っていたよ」と笑みが溢れました。
利用者の中で、感謝の気持ちを込めた似顔絵入りのお礼のメッセージを受け取った長沢副会長は、「皆さんの笑顔がこの取り組みの原動力です」と述べていました。
参考:太田の児童発達支援センター利用者らにプロの味 東京新聞(2024年)
全日本司厨士協会北関東地方本部太田支部の椎名支部長は、「5年ぶりの開催でしたが、顔を覚えていてくれた人もいて、『ありがとう。美味しかったです』と声をかけて頂き、やった甲斐がありました。今後も活動を継続していきたいです」と語りました。
凄く良い取り組み
私は記事として書いていませんが、WEBライターになって間もない頃、コロナ禍真っ只中の時に、障害者とレストランの話題を見つけて、その記事は障害者にお店側は、レストランでの食事マナーを一から教えて、それを実践した障害者が美味しい料理を食べるという内容でした。
あれから2年以上経過していること、その記事以外読むことができなかったので、今でもそのレストランがそのマナー講座を続けているかは分かりません。
障害者と飲食店でよく浮かんで来る話が、障害者が居るからという理由で入店を断られたり、食事中に騒いでいると嫌な顔を周りからされたり、普段食べているものが出てこないことで、食事を楽しめず、食べるものがなかったりと、マイナスな話を多く聞いてきました。
この記事の取り組みは40年以上の歴史があって、作るシェフは変われど、ずっと交流を続けてくれること、障害者に食べることの楽しみを提供してくれること、このイベントを楽しみにお互いが次の機会を待つことなど、お互いにとって、良い相乗効果しか生まれていません。
歴史もさることながら、こんなに長く継続して開催して下さるところも素直に凄いというか、なかなかできないことですし、続けてくれることにこの関係性が豊かになり、みんなが笑顔になれる。
本当に書いていても、笑顔しか出てこない、そんな素敵なイベントを知れて、嬉しく感じました。
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