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ゆぺし | 小説家、諦めました
2023年5月31日 07:23
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー5『君の目的を知りたい』ミハエルはハルの脳内に直接、語りかけてきた。言語は日本語で、 この国に敬意を表しているようであった。ハルは警戒していた。恐らく、ずっと隠していたものは明らかになると悟ったからだ。開いては
2023年5月30日 07:17
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー修羅場を見守っていたカラスが、黒い翼を広げ、飛び立った。それを合図に飢えた怪物は雄叫びをあげてハルに襲いかかる。ハルは身構えて相手の動きを予測する。刹那、周囲がスローモーションに見えた。ひどく、ゆっくり時が動く。熊の開
2023年5月29日 07:30
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー参拝が終わり、階段に向かう。その途中、アキが何かを発見した。神社の右奥にうっすら道が見えたらしかった。探検してみよう。アキの提案に半ば強制的に付き合わされたハルは、仕方なく神社の裏側に向かった。その道は参道と同じ
2023年5月28日 07:45
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー4定期を見せ、バスを下りると人通りは少なく、出発前に晴れていた空が今は薄暗い雲に覆われていた。かすかな光に当てられた山が暗く、黒い塊のようであった。その山に目的のR神社がある。ハルたちが目指していたR神社は安産祈願
2023年5月27日 07:20
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー3○ 小さな宇宙調査を開始して二ヶ月の月日が過ぎた。漆黒の世界から抜け出すために様々な情報を知った。外の様子、ニンゲンの存在、世界 のルール、そして、言葉……。それらは私にとって未知で壮大なものだった。知ら
2023年5月26日 07:39
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー脱出に成功したハルとミハエルは山を下った。研究所を出ると外はすでに夜だった。 幼い身体で夜の山を走り抜ける。「これでやっと故郷に帰れる。ありがとう」「別に私も出たかったからいいわよ。この後だけど、私も一緒に・・・」
2023年5月25日 07:09
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー機関では一か月に一度、研究成果の集合会議がある。その日に限り、機関の全研究員が集まる。その間、実験体のハルとミハエルは別々の部屋で待機していた。ハルは実験室の扉にある電子錠に近づくと、暗証番号を打ち込む。研究員が打ち込
2023年5月24日 07:25
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー彼の名前はミハイルというらしい。年齢はハルより二つ上の六歳。生まれた時から言葉をしゃべり、走り回れたため、故郷ではかなり有名だったそうだ。ここに来たのは自分のことを知るためだと彼は言った。当然、頭の中に直接、語りかけて
2023年5月23日 07:33
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー久しぶりの我が家へ戻った。ハルの小さな胸は軽く、上昇した心拍がほんのりとした温かさを身体中へ送り出している。最初に出迎えたのは「母」の悲鳴だった。ハルを見た瞬間、「母」は目を見開き、絶叫したのだ。バケモノが帰ってき
2023年5月22日 07:07
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーハルが初めて人間を処分したのは五歳になった時だった。「父」と「母」と呼ばれるもの だった。三歳で既にハルは地元の有名人だった。新聞記者が詰め掛け、様々な地方の新聞に彼女の天才ぶりが大きく取り上げられていた。そんな時
2023年5月21日 07:29
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2その日は珍しく気温が高く、肌を撫でる風が暖かく吹いていた。まだ弱い冬の日光が町に降り注ぎ、冷えたコンクリートの道路を健気に温めている。外に出歩く者は多く、様々な人が行き交っていた。日曜日。ハルとアキはバス停の前に立
2023年5月20日 07:06
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「ふ、ふ、ふ、そういうと思った。だけど残念! あたしはその難題を考えに考え抜き、 ついに! 導きだしてやったわ!」ハルはアキの顔を見る。思わぬ返答だった。彼女はあの議題の解答を発見したというのだ。興味をそそわれた。おそ
2023年5月19日 07:15
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー第二章1ハルが家に帰宅すると、玄関でアキが出迎えた。腰に掛けていたエプロンを外しているのを見て、ハルは料理が完成したことを知る。廊下の奥からカレーのにおいがした。ある程度の予想はついていた。アキが料理当番の時は八十
2023年5月18日 07:15
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー次に数字を知った。これも言葉の一種のようだった。物を数えるための記号だと学んだ。いままで私は数の概念が無かった。漠然に物を数える考え自体はあったが、表現できるとは知らなかった。以前、私はニンゲンの数を一人、二人と数えて