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暮らし

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暮らしに関する記事をあつめてみます。
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#田舎暮らし

都会と二週間の時差で、思い知らされる。わたしは離れた土地にいるのだと

都会と二週間の時差で、思い知らされる。わたしは離れた土地にいるのだと

はじめまして、遅咲きの桜。

新潟県に住んで二度目の春をなんとか無事に迎えられているわけだが、実は昨年はとてもあたたかく、例年よりかなり早い桜の開花となったそうだ。
たしかに、4月3日ごろには満開の桜を見た気がするし、都会と比べてすごく遅いと思った記憶もあまりない。

ところが今年はどうだろう。
都会に住む家族、友人から桜の写真が送られてきて、ついには散り始めた報告までくるのに、こちらは一向に開花

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雪国の人のこんなの大したことないは、雪耐性レベル2のわたしにとっては災害レベル

雪国の人のこんなの大したことないは、雪耐性レベル2のわたしにとっては災害レベル

はじめまして、どか雪と雪かき。

わたしは日本海の目の前、オーシャンビューの家(聞こえだけはいい)に住んでいるので、新潟県ではあるが、降った雪は暴風によって吹雪となり吹き飛ばされ、そんなに積もることはない。らしかった。

なのに昨年の年始は信じられないくらいの雪が降り、地元に避難していたわたしも、その情報だけで心が荒んでもう戻れないのではないかと思うほどだった。

そんな今年。年末年始にまたも寒波

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雪国に住み始めて1年半目で遅ればせまくりな雪道運転デビュー

雪国に住み始めて1年半目で遅ればせまくりな雪道運転デビュー

はじめまして、雪道の運転。

きっと雪国生まれの人には信じられないことなのだろうが、わたしはこの町に移住するまで、雪道を運転する車の助手席にすら乗ったことがなかった。
(正確に言えば人生で一度だけスキーに行ったことがあるが、夜行バスは終始寝ていたのでノーカウント)

一昨年の夏、通常の道での運転もままならないまま突然移住し、ようやく運転ができるようになりかけた頃、雪の日に煽られてパニックに。
アク

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時は令和4年、お正月が明けて自宅に戻ると、郵便受けには溢れんばかりの郵便物が。

時は令和4年、お正月が明けて自宅に戻ると、郵便受けには溢れんばかりの郵便物が。

はじめまして、ファンレター。

突然だが、これを読んでいるみなさんは、年賀状を書いているだろうか?

わたしは、小学校~高校まではかろうじて書いていたものの、大学生でひとり暮らしを始めるにあたり、家にプリンターがなくなったため書かなくなってしまった。
だがわたしはおそらく珍しいほうで、3年間のブランクの後、なんと大学4年生の時に自分でデザインした年賀状を100枚書いて出した。(表の住所は手書き、裏

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冬囲いを眺めながら人生で初めての縁側でお茶。

冬囲いを眺めながら人生で初めての縁側でお茶。

はじめまして、冬囲い(をしているところを見るの)。
そして、縁側でお茶。

「冬囲い」なんて、きっと何かで見たことはあったやろうけど名前は知らなかったし、27年間口にしたことももちろんなかった。
なんなら、イルミネーションの類の飾りかなくらいに思っていた。

昨年、このくらいの季節になるとみな一斉に冬囲いを始めると知った。
そして今年。
「親戚一同集まって冬囲いをするのでよかったら見に来ない?」

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猫が炬燵でまるくなるのも、炬燵から抜け出せなくなるのも、3秒で理解した

猫が炬燵でまるくなるのも、炬燵から抜け出せなくなるのも、3秒で理解した

はじめまして、炬燵のある家。

わたしは生まれてからずっと太平洋側のマンション、アパート暮らしだったので、炬燵のある家に住んだことがなかった。(そのせいなのかはわからないが)

両おばあちゃんの家も、片方は実家よりもおしゃれな机に大きなソファのあるマンションだし、もう片方は昔昔は炬燵を出していた記憶がおぼろげにあるが、わたしが生まれて少しして「危ないから」と出さなくなり、気付けば床暖房になり姿を消

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晴れた日に外に干し太陽いっぱい浴びせて、取り込んだふかふかの布団にダイブしてた日々よ

晴れた日に外に干し太陽いっぱい浴びせて、取り込んだふかふかの布団にダイブしてた日々よ

はじめまして、コインランドリー。

今住んでいる場所の洗濯事情については以前も記したことがあるが、移住後一年経ってももちろんのこと、洗濯物を外に干せていない。

小さかった頃、天気のいい日にお母さんが外に干してくれた布団を、家の中に取り込んだあとあったかくてふかふかのところにダイブするのが大好きだった。そんなのは、もう遠い昔・・・

そろそろ季節も二週目に入り、日中と夜との寒暖差も激しいので冬布団

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想像の斜め上をいく、雑草の生命力たるや。

想像の斜め上をいく、雑草の生命力たるや。

はじめまして、雑草と格闘する夏。

この町に来るまでの27年間、一軒家というものに住んだことがなかった。
引っ越しや一人暮らしも何度も経験したが、ずっとマンションもしくはアパート暮らしであった。
あったのは、狭く無機質なベランダのみ。昔は母が、そこでガーデニングに精を出していたっけ。

そんなわたしがこの町に来て暮らし始めた家は馬鹿でかく、またやりたかったことの拠点となった場所の庭もものすごい広さ

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せっかく新潟県に来たので、たった5株だけど畑つくった

せっかく新潟県に来たので、たった5株だけど畑つくった

はじめまして、畑仕事。

東名阪でしか暮らしたことのないわたし。
住まいは、昨年移住してくるまでずっとマンションか一人暮らしのアパート。ベランダも狭く、家庭菜園すらしたことはありませんでした。

育てたことがあるのは、幼稚園の頃のミニトマトと、キッチンでの豆苗くらい。
ズボラで虫も苦手な都会人のわたしに、畑仕事なんて向いているわけも機会もなく。今日まで生きてきておりました。

だけど・・・
せっか

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この1年弱週に何回も駅横の踏切を通ってきたのに数回しか見たことのなかった電車に乗ってみた

この1年弱週に何回も駅横の踏切を通ってきたのに数回しか見たことのなかった電車に乗ってみた

はじめまして、無人駅。

わたしは、一人で電車が利用できるようになった中学生以降、駅から徒歩10分圏内にしか住んだことがなかった。
その駅というのも、地下鉄や私鉄、JRなど様々だったが、どれも少なくとも10分に一本は電車が来たし、23時台、ともすれば日付を超えても電車があった。

そんなわたしが昨年の夏移住してきたこの町には、駅がたった2つしかない。
一番近い駅までは約4km、徒歩1時間ほどだ。

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雪国の人はまるで靴下のようにタイヤを「履き替える」と言う

雪国の人はまるで靴下のようにタイヤを「履き替える」と言う

はじめまして、タイヤ交換。

このまま何事もなく都会で生きていたら、一生20万円の高級身分証明書で役割を終えるはずだったわたしの運転免許証。
かくかくしかじかあって車社会すぎるど田舎に移住してしまったせいで、有無を言わせず通常の「運転免許証」としての役割を担うこととなった。

そして、ここは新潟県。雪国である。
師走、季節は真冬に突入、県内ではちらほら雪予報も目にするようになってきた。
そんなに歩

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本格的な冬が来る前に、夏場の虫との壮絶な戦いをここに記しておく

本格的な冬が来る前に、夏場の虫との壮絶な戦いをここに記しておく

はじめまして、虫との同居生活。

人生初めての田舎に引っ越して来た季節は夏。
完全に、虫たちが元気な時期だ。

どちらかといえば勇敢なほうであると思うが、決して虫が好きなわけでも触れるわけでもない。Gを見れば身の毛がよだつし、蝉は死骸であっても触れない。

そんなわたしが広い家で一緒に暮らしているのは、虫たちである・・・。

ある日、ランニングから汗だくで帰ってきてお風呂に入ろうと廊下を歩いていた

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11月上旬、家の中での真冬のコート生活を脱却するために

11月上旬、家の中での真冬のコート生活を脱却するために

はじめまして、石油ストーブ。

雪国に来て4か月。冬はこれからだ。
積もらずとも雪が降っただけで大騒ぎし、少し積もれば電車が止まり…
4か月前までそんな暮らししか知らなかった。

27年の人生の中で、スキーはたった一度だけ。
同じく一度だけ、夜の外気温が-20℃にもなる2月の北海道・帯広に一週間弱滞在したことはあるが、旅行だと思えば耐えられた。

今はわけが違う。住んでいるのだ。
夜は、今の時点で

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パン屋も本屋もない町で暮らすということ

パン屋も本屋もない町で暮らすということ

はじめまして、都会とは真逆の生活。

この町に来る前、一人暮らしをしていた神奈川県のアパートでは、隣人への引っ越し挨拶に2.3度チャレンジしたものの毎回留守で、半年以上隣人の顔さえ知らなかった。

実家のマンションでは、小学生の頃は近所の子と遊んだり、今でも帰省時エレベーターなどで住民に会えばもちろん挨拶をするが、住み始めてから20年も経てば転勤や戸建て購入などで住人もだいぶ入れ替わり、「何号室の

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