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#ほろ酔い文学
【短編小説】焼き鳥屋の煙―閉店前―
2,051文字/目安4分
一人で焼き鳥屋に来ている。
いつもはこういうことをしないのに、なんとなく思いついて立ち寄った。家にいたくない。一人になりたい。頭を冷やしたい。そういう思いで、ふらふらとどこに行くでもなく外を歩いていたら、この店を見つけた。
飲み屋はチェーンの居酒屋しか行ったことがない。こういう感じなんだ、と思った。入ってすぐの左側にカウンター席が四つ、右側に座敷のテーブル席が二
2,051文字/目安4分
一人で焼き鳥屋に来ている。
いつもはこういうことをしないのに、なんとなく思いついて立ち寄った。家にいたくない。一人になりたい。頭を冷やしたい。そういう思いで、ふらふらとどこに行くでもなく外を歩いていたら、この店を見つけた。
飲み屋はチェーンの居酒屋しか行ったことがない。こういう感じなんだ、と思った。入ってすぐの左側にカウンター席が四つ、右側に座敷のテーブル席が二