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夜間.
2021年7月24日 12:46
『行ってみたい』行ってみたい全てをかけて明日など知らない明後日もその先も知らないだから駆けてどこまでも行ってみたい知らないから知りたい笑われてもそんなの知るもんか走ってみたいどこまでも走ってどこまでも見たいんだ君も僕も知らない場所へそうやって生きてたいんだ(神戸市 波止場町 /メリケンパーク)
2023年7月23日 22:42
『海の中を』私たちが海を見るとき、だいたいの人は水面しか見えていないのに、海は広いって言う。たぶん海の中は、死んだ魚の身の一部や地上の塵屑でいっぱいなのに、青い。色が青いってことは、海中の奥深くまで太陽の光が差していて、それがずっとずっと海底のほうまで進んで行けるくらい、遮るものがないんだろう。そういう感じのことを、理科の本で読んだ。じゃあ海ってやっぱり、水だらけなのかな。塩辛
2022年7月20日 01:29
『夜のデザートを、ひとくち。』その世界はない。存在しない。けれども、わたしの中にはある。あんなキラキラした写真に映るあれが現実にあるわけない。この世界のどこにだってない。ないのに、あの人もあの人もあの人も、わかってくれる。その世界はないはずなのに、たしかにここに存在している。ふれることのできないデザート。ひとくち。それは思い描くだけで、ふわふわしていたってあまったるくたっていい。レモンピー
2022年7月5日 22:16
『誰かの雨粒』誰かの涙を飲み込むような心地で唇にあたった雨粒を噛む額に一粒ぶつかるとそっとここにいるよと触れられた気持ちになるわたしは此処に一人だけだって泣いていたあぁ一人じゃないんだって教えてくれた鋭く滑り込むように雪崩れてくる雨の気配実は大好きでかなり恐ろしい豪雨の気配私ここに一人じゃなかった
2022年6月12日 20:54
『運転中』君が僕を知ることはないすやすや眠る頃思い出したりするのです雀の涙ほどの安心したように羽を下ろして出した足こそ使うべきでしたはじめからいつか繰り返す頃に解き明かしてみようそれまで不透明なままで何もわかってない何もわかってないよだからまだ運転中その目から見る景色奪って持ち去って行ってあげようその代わりに肩を貸してね歩く旅に出掛けられるように
2022年5月19日 22:20
『初夏になりきらない』黒に蛍光色の模様スニーカーの柄にしたら可愛いだろうなそんなことを思いながら見つめていたら横転してひとりでひっくり返った少し太った芋虫を目撃した4月花が散っても春は終わっていない夏に変わろうとしている春をそのちっちゃな芋虫に教えてもらった初夏になりきらないみどり色の春を私は芋虫と一緒に見つけた
2022年6月30日 21:30
『夜が歩くなら』夜が歩くならもし足が生えていてぺたぺたと裸足で動き回っているなら僕のところには一生来ないね鼻があって匂いの違いが分かるそんな奴だったなら僕のことなんて嗅ぎ分けて避けていってしまうんだろう明日のことがだいすきだなんて魅力的な響きなんだけど僕には夜が来てくれないから理論上はあるけど存在しない星みたいにロマンと化して僕の人生を彩りつづけるだろう
2022年6月14日 16:58
『分かったよ』君の言いたいことは分かったよ分かったからもう僕を壊さないで君は口が上手いんだなんだって伝えられるそれはすごいよそれでも君は君の手で君のやりたいことをやってくれないかな僕は君の手になるために生まれてきたわけじゃないなんのために口を使うなんてきっと自由だだからだから僕はもう君を一回たりとも呼びたくないよ君を君という言葉で代用することすら嫌だ
2022年6月8日 23:06
『君がいなきゃ困る、』 君がいなきゃ困る、それは大山の天然水。 照りつける太陽の日差しを存分に駅まで浴びて、からからに渇く。今日は珍しく空が高い。羊雲が上のほうでたくさん並んでる。神さまは手抜きすることに飽きたのかな。ずっと続いてたスクリーンみたいな真っ平らな空は。忘れた。朝の用意が何年経ってもうまくいかない。バタバタと物を探しているうちに、積みに積まれたやり残しが目に入ってきて、今日も報
2022年5月30日 22:11
『コーヒーカップ』君のコーヒー1杯に魔法をかけた誰にも気づかれない魔法さ君が一人で作業している間にトラックのドアに挟まれないようにバイクの曲がり角で重い荷物がバランスを崩さないようにこれから沢山の思い出を一緒に作っていけるような帽子と出会えるように街道で出会ったポットの花がこの先1日でも長く君と笑い合えるように友達との再会が彩り豊かでいっぱいの果実になるように書いている
2022年5月19日 22:39
『自由』唐突に解放されたそれが悲しい何もできない自由ならいらないのにだってほしいから可愛い服が欲しいしパンも買いたい友達と遊びたいし家族と旅行にも行きたい遠くへ遠くへもっと遠くへ行きたいからだから今 自由になってもちょっと困るんだ今日も日が沈むそれを見届けられなかった代わりにありがとうと言ってもらえたでも突然もういらないと言われた自由になり
2021年7月30日 00:50
『髪を切れば』俯くいつもの足先が見えると同時に伸びてきた髪が顔を包むように下を向くいつも隠れるようにしていたあたかも守られているような錯覚そんなの主観的な感覚でしかないことは知っているこの細くてすぐ燃えてしまうような装飾が衝撃からも悪意からも何でも防いでくれるなんてことがあり得ないことくらいは分かっているそれでも寄