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「ピンチはチャンス」の本当の意味とは? 困難を糧にする工夫

「ピンチはチャンスだ!前向きに行こう!」

そんな言葉を見聞きします。なるほど、そう考えられる時もあります。しかし、本当にピンチの時に、「チャンスだ!」と思えるメンタリティは普通なかなか持てないのではないでしょうか。

そもそも「ピンチはチャンス」とはどんな意味なのでしょうか。また、ピンチをチャンスに変えるためには何が必要なのでしょうか。困難を糧にする工夫について考えます。

「ピンチはチャンス」の意味

まずは言葉の意味から整理してみましょう。

【ピンチ】
追い詰められた苦しい状態。苦境。窮地。危機。
【チャンス】
物事をするのによい機会。好機。

ピンチの言葉の意味、目をそむけたくなりますね。人は誰しも追い詰められたくないものです。しかし、生きていれば、そうした差し迫った状況に身を置くこともあります。

これらの意味から考えると「ピンチはチャンス」とは、「追い詰められた苦しい危機的状況を好機と捉えること」と解釈できます。ではこの解釈から、ピンチの真意とは何か、そして一体何がチャンスなのかを考えてみます。

ピンチはピンチか?

ピンチの意味は「追い詰められた状態」ということですが、言い換えれば「何らかの制限をされて自由度を失っている状態」と言えます。

ここで、よく聞く言葉に「制約(制限)は創造の母」という言葉があります。これは問題を解決する場合に、制限がない自由な状態だとなかなかブレイクスルーできないことも、制限がある方がむしろ創造的なアイデアを生み出しやすいことを表しています。

そういう意味では制限されている状況(ピンチ)はクリエイティビティを発揮しやすい状況であると、ポジティブに捉えることもできます。

「その問題から逃げない」という姿勢があることが前提ですが、ピンチ=クリエイティブジャンプのタイミング、と捉えるとその状況と前向きに対峙できるマインドセットを手に入れられるのではないでしょうか。

チャンスは何のチャンスか?

チャンスとは「好機」であるとの意味です。先の通り、ピンチは創造的な解決策を見つける機会、つまりブレイクスルーの機会と捉えることができます。そういう意味ではチャンスです。

しかし、全てのピンチでうまくブレイクスルーできるわけもなく、追い詰められて結局うまく行かなかったというケースももちろんあるでしょう。それでも「ピンチはチャンス」と言えるでしょうか。

これは見方次第で、どのケースでも「ピンチはチャンス」と言える考え方があります。それは「自分の成長のチャンス」と解釈することです。ピンチにより、追い込まれた状況からうまく行っても、失敗しても、いずれのケースでも手に入れられるのは「ピンチを打破しようとあがいた経験」です。成功や失敗は結果です。そうではなくプロセスにある「経験」に注目すると、どっちに転んでもそのピンチより前に比べて自分には「経験」が増えていると言えます。

そう考えると「ピンチは(経験として成長できる)チャンス」と言えるのではないでしょうか。

ピンチをチャンスに変える6つの方法

そうは言っても、できることなら失敗ではなくうまくピンチを切り抜けたいところです。そのためにも、ピンチとのうまい向き合い方があるはずです。

いくつかのポイントを整理したいと思います。大切なのは「ピンチ」をぼんやり大きな壁とみるのではなく、小さく切り刻んでいくこと、そしてその小さなピースに対策を打つことです。

1. ゲームのルールを明確にする
「ヤバイ状況になった!」とただ焦っても状況は好転しません。ここで大切なのはピンチになった「原因」と、超えるべき「壁」をクリアにすることです。今回の問題はどこにあるのか、そして何をクリアしなければならないのか。言い換えればゲームのルールを明確にすることです。「こうなったらこのゲームは勝ち」と考えれば、やるべきことが少し明確になってきます。

2.「要するに」で発想する
ピンチの時は複数の問題が絡まっている状況が多いです。あちらが立てばこちらが立たないというトレードオフの状態。だからこそ「難しい」と感じるわけですが、ここで必要な思考は「100点を目指さない」ということです。そもそもビジネスに100点はないのですが、全て解決することを目指すと何も身動きが取れません。視点としては一点突破。「要するに〇〇になればよい」という思考です。達成すべきことをできるだけ絞る。そしてそれ以外を大胆に捨てる。そう考えた時に、常識にとらわれない斬新な打ち手が閃いたりします。ここでも「制約は創造の母」のテコが役立ちます。

3. 1人で考えない
ピンチの状況はクリエイティブなジャンプができる機会です。クリエイティビティは刺激が多い方が発揮しやすいと考えると、自分一人で悩むのはナンセンスです。無駄なプライドを捨てて、ブレイクスルーすることにプライドを置きましょう。周囲に助けを求めることは必然の行動となります。ピンチな時は冷静さを失っていることも多いです。人と会話し、冷静な心を取り戻しましょう。オープンマインドで解決の糸口を一つでも多く探りましょう。

4.問題を最小サイズに切り刻む
大きな問題に見えることも、「要するに」の視点で考えると、問題の構造をシンプル化できます。そこから、自分でやること/人にお願いすること、今すぐやること/今後やること、に分解します。ここまで来たら依頼事項をクイックに依頼し、自分は「今すぐ自分がやること」に集中することが大切です。

5.とにかく動く、動き続ける
今すぐ自分がやることが見えたら、すぐに動くことです。動けば何らかのフィードバックがあります。そこでまた考えてまた動く。動き出せば、0.1歩でも解決に近づきます。行動している間は余計な不安もなくなります。打ち手を打っている感覚、少しでも前に進んでいる感覚があれば、自分のモチベーションに火をともすことができます。逆に、止まれば火は消え、着火するのに新たな労力が必要です。小幅でも動き続けることで、ピンチ感は薄れていきます。

6.プロセスを大切にする
ピンチから脱するためにはいろんな人の協力を得ることになります。大切なにしたいのはそのプロセスで得た出会いや経験です。日ごろ接点のなかった人にも協力を要請することがあります。そこで生まれた関係はその仕事が終わった後にも自分に残る糧となります。場当たり的に協力を求めるのではなく、「関係を築いて広げていく」意識で周囲を巻き込んでいくことが大切です。このプロセスは個人の人脈の礎となるのと同時に、仮にチームで達成したとなるとその経験は組織作りの土台にもなっていきます。「あのピンチはキツかったなぁ(笑)」と後で笑いあって振り返られる仲間がいたなら、その時点でその仕事には意味があったと言えるのではないでしょうか。

まとめ

人間生きているとピンチはあります。しかしそんな時は「クリエイティブに問題解決できるチャンス」、そして「成長に向けた経験を積めるチャンス」と考えて向き合うのが良いです。

壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。

これはイチロー選手の言葉。前向きな勇気をもらえる素敵な言葉です。

ピンチと感じている時は自分が飛躍するために用意された「自分専用の壁」とも言えます。上手に向き合って、結果に関わらずそこから自分なりの成長を獲得したいです。

ピンチは一人で乗り越えることはほとんどありません。周囲の人から協力を得たり、助言を得たりしながら、支えられて乗り越えていきます。このプロセスで得た「共に挑戦した関係」こそが得難い成果なのかもしれません。

ピンチとうまく向き合い、個人も、組織も成長していけたら良いですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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