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アルバムレビュー

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漫然とアルバムを聴いていると印象を忘れてしまうので、アルバムを聴きながら1曲づつ感想を書き留めてみることにしました。特にジャンルレス。その日選んだアルバムを聴いてレビューしていき… もっと読む
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#ロック

人間椅子 / 色即是空

人間椅子 / 色即是空

日本の誇るストーナー/ドゥームメタルバンド、人間椅子の2年ぶり、23枚目のアルバム。1989年のデビュー以来、ほぼ1年か2年おきにアルバムをリリースし続けるという偉業を成し遂げています。継続は力なり。ドラムがナカジマノブ氏に変わった2004年以降、現体制としては12枚目のアルバム。現体制でのアルバムが全カタログの過半数を超えました。不遇の90年代後半~00年代を経てOzzfest Japanへの参

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Metallica / 72 Seasons アルバムレビュー(第一印象)

Metallica / 72 Seasons アルバムレビュー(第一印象)

いよいよMetallicaの新譜が公開されました。あまり前情報を入れず、初聴した感覚を書き残しておこうと思います。

1."72 Seasons" 7:39 ★★★★☆先行発表されていたタイトル曲、リフがなだれ込んでくる。これはすべてダウンピッキングだろうか。今の基準だとそこまで高速というわけでもないが体感として早く感じるリフワーク。そのまま疾走感のあるドラムが入ってくる。アップテンポなナンバー。

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Ногу свело! / Парфюмерия

Ногу свело! / Парфюмерия

Ногу свело!は1988年にモスクワで結成されたロシアのバンドです。1990年代から人気。グループの創造性は多様であり、ポップパンク、オルタナティブロック、パンクロック、アートパンク、スカパンク、エクスペリメンタルロックなどのロックミュージックのスタイルを結び付けています。バンド名の意味は「足が攣った!」だそう。中心人物はボーカル兼ベースのマキシム・ポクロフスキー。ソ連/ロシアの音楽を取り

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Blanco / Blu Celeste

Blanco / Blu Celeste



ブランコことリカルド・ファブリコーネは、イタリア、ブレシア出身のアーティストで、2003年生まれで2021年時点で18歳。以前、Apple Musicの各国ランキングを見ていたらイタリアで首位だったので知ったアーティストです。デビューアルバムがリリースされ、現在もApple Musicで首位独占中。本国ではかなり人気が高いようですが、あまりまだwebに情報がないんですよね。どうもSoundcl

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Amyl and the Sniffers / Comfort To Me

Amyl and the Sniffers / Comfort To Me



アミル アンド ザ スニファーズは、メルボルンを拠点とするオーストラリアのパブロックとパンクロックのバンドで、ボーカリストのエイミーテイラー、ドラマーのブライスウィルソン、ギタリストのデックマルテンス、ベーシストのファーガスロマーで構成されています。バンド名を冠したデビューアルバムは2019年のARIAミュージックアワード(オーストラリアを代表する音楽賞の一つ)で最優秀ロックアルバムを受賞しま

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Iceage / Seek Shelter

Iceage / Seek Shelter



コペンハーゲンで結成されたデンマークのパンクバンド、アイスエイジの5枚目のスタジオアルバム。2008年、平均年齢17歳で結成されたアイスエイジは2009年にデビューEPをリリース、2011年にデビューアルバムをリリースし、好評を博します。セカンドアルバムからは独立系レーベルの名門、マタドールレコード(ベルセバやキングクルー、クィーンズオブストーンエイジなどが在籍、かつてピチカートファイブやコー

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The Orange Peels / Celebrate the Moments of Your Life

The Orange Peels / Celebrate the Moments of Your Life



オレンジピールズは1990年代の世界的なインディーポップ、インディーロックブーム(いわゆるオルタナティブブーム)の頃にデビューしたUSのバンドで、本作が8作目。サイケデリア、オーケストラルポップ、プログレッシブロック、エレクトロニックミュージックを探求するために、これらのジャンルの境界を越えて自らのポップの領域を広げてきました。トッド・ラングレン、プリファブ・スプラウト、ザ・ポウジーズ、ビッグ

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St. Lenox / Ten Songs of Worship and Praise for our Tumultuous Times

St. Lenox / Ten Songs of Worship and Praise for our Tumultuous Times



St. Lenox(セント・レノックス)はアジア系(韓国)のアンドリュー・チェ(Andrew choi)※のソロプロジェクトで、USインディーポップユニット。セントレノックスはアンドリュー・チェの他、コロンバスとニューヨーク市のミュージシャンのローテーションリストで構成されています。AllMusicはこのプロジェクトを「2010年代後半に、最もユニークで型破りなスリル満点のポップミュージックを

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Adamlar / Rüyalarda Buruşmuşuz

Adamlar / Rüyalarda Buruşmuşuz

Adamlar(「男性」という意味)は2013年に結成されたトルコのロックバンドで、ボーカリスト兼ギタリストのTolgaAkdoğan(トルガ・アクドアン)、ギタリストのGürhanÖğütücü(ベルカン・ティラベル)、ベーシストのEmir Ongun、ドラマーのBerkanTilavelで構成されています。ベースとドラムはメンバーチェンジあり。もともと5人編成だったようですが現在は4人編成のよ

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Hiatus Kaiyote / Mood Valiant

Hiatus Kaiyote / Mood Valiant

Hiatus Kaiyote(ハイエイタス・カイヨーテ)は2011年に結成されたオーストラリア、メルボルンのバンド。2010年代のバンドです。ジャンル的にはフューチャーソウルと呼ばれるバンド。過去、グラミー賞(ベストR&Bパフォーマンス)にも2度ノミネートされており、本作も期待の新作。

メンバーはNaomi“ Nai Palm” Saalfield(ギター、ボーカル)、Paul Bender(ベ

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Måneskin ‎/ Teatro D'Ira - Vol.I

Måneskin ‎/ Teatro D'Ira - Vol.I

ユーロビジョンで優勝し、時の人となっているMåneskin(モーネスキン)。イタリアン・ロックから久々の大スター登場なるか。イタリアのロック音楽シーンは面白いんですよね。英米のシーンと比較的リアルタイムで連動しながらも、イタリアのバンドはボーカルメロディ、歌心が強い。やはりオペラとかカンツォーネとかバロック音楽の本場。伝統がある。ですので、音楽全般が盛んですし、ことロックについては独自でレベルが高

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Joanna Connor / 4801 South Indiana Avenue

Joanna Connor / 4801 South Indiana Avenue

この動画をこちらの記事で知って度肝を抜かれたバンド。

2021年、新譜がリリースされたので聞いてみました。Allmusicの評価も★4.5(新譜で★4.5は凄い!)、期待が高まりますね。

では聞いていきましょう。

1 Destination 3:31 ★★★★★

ドラムからスタート、そこから彼女の代名詞のような音が飛び回るスライドギター。ハードロック好きなのかなぁ、奏法が独特。ただ、そも

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The Snuts / W.L.

The Snuts / W.L.

The Snuts。2015年にスコットランドで結成されたUKのインディーロックバンドです。2021年リリースの本作が全英チャート1位に。確かにロックサウンド。ポップさもあり、ヒットする理由もわかります。UKロックの様々なバンド、OASISやArctic Monkeys、The XX、Muse、The Smithなど、レガシーを感じさせる場面もありつつ自分たちの個性も感じます。個人的にはちょっと漂

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LA FEMME / Paradigmes

LA FEMME / Paradigmes

ジャケットに惹かれて聞いてみた一枚。LA FEMMEは来日公演も行っているバンドのようです。フランスのサイケ・パンク・バンド、だそう。ヴェルベットアンダーグラウンド&ニコなんかも引き合いに出されつつ。2ndリリースの後、来日公演時の記事がありました。

■フランス屈指のサーファーの聖地ビアリッツでサーフ・ミュージックとヴィンテージ・ロック好きのSacha Got(ギター)とMarlon Magne

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