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転職理由をポジティブに伝える方法

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はじめに

転職の面接で、ほぼ確実に聞かれるであろう「辞める理由」「転職の理由」「今回の転職に求めるもの」などの質問😰
これらの質問にどうやってポジティブに答えるのか。
意外と難しくないですか?

根が真面目で正直な人ほど難しいと思うのです。

なぜなら、転職理由はどうがんばってもネガティブな部分があるからです!
今の会社に一切不満がありません、最高の会社ですというのであれば、転職する理由なんてないはずです。
どこかに不満がって、それが限界に達したから転職するのだと思います。

そして、限界まで我慢したからこそ、言いたいことは山ほどあるでしょう。
でも、そのままネガティブな想いを伝えると、8割方落ちます。

それにもかかわらず、実際の面接では、3割くらいの人が当事者が抱いているネガティブな感情を温度感そのままで伝えてきます。
これは非常に勿体ないです。

そこで必要となってくるのが、ネガティブな理由をポジティブに言い換える技術です。
今回の記事では、この論点を中心に考えていきます。
なお、このnoteは主にベンチャー企業に勤めている方、及びベンチャー企業に興味を持ってくださっている方向けの記事でございますので、ベンチャー企業への転職を想定して書いていきます。



1.完璧な会社は存在しない

まず前提として、完璧な会社など存在しないというお話をしたいと思います。

初めての転職だと、自分の会社がより悪く見え、かつ、他社がより良く見えてしまうことがあります。

隣の芝生は青く見えるのと同じで、自社だけが環境が悪く、従業員の人間性にも問題があって、人事評価も不公平で、給料も安くて、福利厚生も整っていなくて、経営者の理念も無くて……と思えてきます。

しかし、様々な会社を見る立場になるとわかるのですが、どこもそこまで大きくは変わらないです。
もちろん、一番上と一番下を比べるととても大きな差が出ますが、転職先の候補となり得るようなベンチャー企業の多くは、まだ差別化が十分に図れていないボリュームゾーン(企業数が最も多い層)に属すると思うので、そのゾーンの会社に大差はないです。

どこの会社も、ある程度の規模になれば、必ず何人かは変な人がいますし、ビジョンやミッションなども薄まっていきます。
また、部署によって会社が違うのではないかというくらい制度が違ったりもします。

例えば、A社の経理部は部長が素晴らしい人で、残業がほとんどなく、いつも和気あいあいとしているけど、同じA社の財務部は部長がスパルタ教育をするタイプで、体育会系で、毎月80時間以上の残業が発生していて、休日出勤までしているなんてことも普通にあります。

大して規模が大きくないベンチャーですら、部署で全然色合いが異なることが多いです。
経営管理部門の場合、部署ごとの組織が小さいので、そこを統括するマネージャーの人格や価値観次第で、組織の雰囲気は大きく変わってしまいます。

だからこそ、完璧な会社などほぼ存在しないということを肝に銘じておかないといけません。
理想的で完璧な会社を追い求めていると、必ずどこかで不一致が出ます。
それを本人が感じるだけでなく、面接官も感じるので、お見送りになる確率が上がります。


また、一時的には素晴らしい職場だったとしても、その状態が5年以上続くことは稀であるということも覚えておきましょう。

優れたマネージャー・役員が、5年以上同じ地位に留まることはほとんどなく、優秀な管理職であればあるほど、転職しますし、独立しますし、昇進してもっと大きな責任を背負うようになります
そのため、良い職場は何年も続かないことが多いです。

以上より、完璧な職場探しをするという発想は捨ててしまった方が良いと思います。
大抵の場合、その夢は叶わないですし、完璧を求めていると、言葉の端々にその思いが出てしまいやすくなります。

完璧な会社を探してそこに行こうという発想よりは、今よりマシなところならとりあえず良しとして、他の部分(経験など)でより大きな利益を取ろうという発想の方が良いでしょう。

良い人ほどもっと上に行くんですよ



2.転職の目的を明確にする

ということで、完璧な職場を探すという目的を一旦捨て去ったとします

それでもまだ転職をしようと思うのであれば、まずは転職の目的を明確にしましょう!
今回の転職で最低限成し遂げたいことを3つくらいに絞り込んで列挙すると良いと思います。
多すぎると完璧を求めやすくなるので、最低限これだけは達成したいという条件に絞るイメージです。

例えば、以下のようなものです。

(1)今より年収を100万円以上アップすること
(2)直属の上司が嫌な人ではないこと
(3)有益な実務経験が得られること

この程度であれば、転職で成し遂げることは十分に可能だと思いますし、選択肢も多く存在するでしょう。
ただ、現年収が分不相応に高い場合を除きます。

どのような条件を掲げても良いのですが、高望みをせず、最低限クリアしたいラインを決めてください。
そこが転職先を決める際の判断基準になります。

3つ未満に絞り込めるのであれば尚良いと思います。
自分が今回の転職で最低限クリアしたい条件を見つけ出してください。

私なら直属の上司が一番大事ですね



3.転職理由と条件を結びつける

それでは本題に入りましょう!
今回の転職で達成したい最低限の条件が確定したら、転職理由をその条件に結びつけて柔らかく語れるように、予め準備しておくと良いです。

例として、先程挙げた3つの条件について考えてみます。

(1)今より年収を100万円以上アップすること
(2)直属の上司が嫌な人ではないこと
(3)有益な実務経験が得られること

なお、本記事は、主にベンチャー企業で働く皆さん、またはベンチャー企業に転職を考えている皆さん向けの記事なので、理由についてもベンチャー転職を想定して考えていきます。


(1)年収に関する理由


まず年収を理由にする転職はよくあることですし、全く問題ないので、そのまま伝えてしまってもいいかもしれません。
むしろ、年収の話をして嫌な顔をされるのであれば、おそらくその会社の給料はかなり安いと思うので、避けた方が良いくらいです。

ただ、年収の話を「100万以上の年収アップを狙っています!」というド直球で伝えるよりは、すこしやんわり伝えた方が良いこともあります。

そこで例えば、以下のような理由付けはどうでしょうか。

「今の会社は大変素晴らしい環境で、上司や同僚も良い人たちばかりなのですが、年収については若干低く、年に1回の昇給査定でも、月額で5,000円以上上がる人はほとんどいないため、自分の生活や将来のことを考えて、転職に挑戦するのであれば今しかないなと判断しました。」

その人の現在のスキルと年収次第ではありますが、私が面接官なら「それはそうだろうな。昇給が全然見込めないなら、転職するよね」と思います。
ただ、これだけだと、単に年収上げたいだけに見えるので、もうひと押しほしいところです。

そこで、とある候補者の方が実際に言った理由がとても良いなと思ったのでご紹介します。

「私、昨年やっと簿記1級に合格できまして、経理として今後も成長して行きたいと思っています。今の会社に不満があるわけではないんですけど、私としては、更に難易度の高い実務や役職にも挑戦したいと思っていて、これを機に年収も上げたいので、転職を検討しています。」

聞いている側としては、自分の学習成果もアピールできていますし、そこに満足せずに更に努力や挑戦をしようとしている点もベンチャー向きで良いなと感じました。
今回の転職が、けしてネガティブなものではなく、新しい挑戦なんだという印象が持てて、とても好印象です。

この理由付けを一般化すると、①今の会社で成し遂げたことをまず述べ、その後に②次の挑戦や求める条件を提示している点だと思います。
この構成にしておけば、ポジティブな印象を与えやすくなると考えられます。

ちなみに、上記の候補者の回答では、別の面接官から「簿記1級を取ったなら、今の会社が年収上げるから残ってって言われないですかね?」という質問が出ました。
それに対しても「今の会社は年収にはとてもシビアなので、たぶんないと思います。だって、昨年の査定で月額5,000円アップしたの3人だけですよ!」と答えていて、それで笑いを取ってました。
今の会社のことを直接悪く言うのではなく、笑いのネタとして使うという点が素晴らしい技術だなと思います。

月5,000円だけアップしてもね…



(2)上司に関する理由


続いて、上司に関する理由をポジティブに変えていきましょう。
本音で話すと、今の上司がどうしようもない人で、そういう人を評価してマネジメント層に置いているような会社だから転職したいということなんでしょうけども、それを直接伝えるわけにはいきません。

そこで、先程の一般化公式(①今の会社で成し遂げたこと+②次の挑戦や求める条件)を利用して、言い換えてみましょう!

「今の職場の上司は、大変厳格な方で、私もこの数年間鍛えていただきました。上司のご指導のおかげで、今の部署では二番手のポジションに就けているのですが、今後はより大きな責任と重要なプロジェクトに参画していきたいので、この恵まれた環境からあえて抜け出して、新しい挑戦をしてみたいと思うようになりました。」

だいぶそれっぽくなりましたね!
ただ、この回答だけだと面接官かツッコミが入りそうなので、実際にあった候補者の回答例も見てみましょう。

「今の職場の上司は、ザ・プロフェッショナルという感じの厳しい上司なんですが、その方にこの3年間鍛えていただいたので、入社したての頃よりは成長できたと思います。でも、今はその上司を超えたいと本気で思っています。あの人を超えるためには、今の会社に居続けるよりは、自分に負荷がかかるような環境に出て、より重要なポジションで経験を積もうと思っています。」

この後、面接官から、今の会社でその上司を超えようとは思わないですか?と問われていましたが、そこで初めて、現在の職場の構造の話になって、面接官も納得して、採用に至っていました😁
その人がいる会社では、上司がすでに役員で、かつ、CEOと学生時代からの友人だったそうで、今後その上司が転職をしたり、独立する可能性が低いため、ポジションが空かないという話でした。

優秀なマネージャーがすでに存在している会社で、そのマネージャーを飛び越えて役職を獲得するのは至難の業ですから、転職にも合理性が出てきます。
もちろん理解のない面接官であれば何でもかんでもツッコミを入れてくることもありますが、そういう人がいる職場で働きたいとは思わないでしょうからむしろ好都合です。
普通の感覚を持っている面接官であれば、ちゃんと合理的理由があれば納得してもらえるので、もし上司を理由に転職する場合は使ってみてください。

このおっさん(社長の同級生)を超えるの難しいなー



(3)実務経験に関する理由


実務経験を獲得したいということを理由にすることは、比較的ポジティブな理由なので、言い方にさえ気をつければ問題ないのですが、別の視点から少し注意が必要です。

そもそもボリュームゾーンにいるベンチャー企業等では、会社の規模も大きくないため得られる実務経験に限りがあり、そこまで規模の大きな経験は積めない可能性が高いです。
それゆえ、過度な実務経験を望むとお見送りになる確率が上がってしまいます

例えば、一般的な日系ベンチャー企業の面接で「M&Aの実務経験を積みたいんですよね」とか「英語を活かしてグローバルに活躍していきたいんです」などというと、ミスマッチだなとすぐにわかりますが、面接では意外とこういうミスマッチな発言をする人が存在します。
面接官としては『それはうちではないですね…』となります。

実務経験を理由にする場合は、その会社で積めそうな実務経験を理由にしないといけません

なお、応募までの順序としては、

  1. 自分のやりたい実務を特定する

  2. 当該実務が積めそうな会社を選ぶ

  3. 応募する

となります。

例えばM&Aの実務経験を積みたいなら、M&Aを頻繁に行っているベンチャーの経営企画やM&Aコンサルを主業としている企業のコンサル職に応募すべきですし、IPOの実務経験を積みたいなら、IPOを目標として明確に掲げている企業の経理・財務に応募すべきです。

それができれば、実務経験を理由にすることに合理性が出てきます。

ただ、ここで一つ問題があります。
それは、企業側としては、すでにその実務経験を積んだ人がほしいという問題です。

M&Aであれば、3年以上の実務経験がほしいでしょうし、IPOならば、IPO経験者がほしいです。
これは企業としては当然のことなのですが、未経験者にとっては大きな壁です。

企業側と候補者との間でニーズが違うので、実務経験を理由にする転職は、理由に合理性はあっても、成功はし辛いです。

それでも尚成功している人たちはどうしているかというと、資格等でカバーしているケースが多いです。
実務経験は足りていないけど、知識はしっかりと習得してきましたという証明をすることで、何とか滑り込んでいます。
事例として多い資格は、公認会計士、税理士、簿記1級、弁護士、司法書士、MBAなどです。
実務経験がある人と同等とまではいきませんが、近い評価(又は期待)を受けて、採用に至っています。

したがって、理由をポジティブに伝えることに加えて、知識の証明もできないとなかなか険しい道だろうと思います。

なお、理由を伝えるときは、その実務経験を得たい理由と、その実務経験を得るためにどういう努力をしてきたか(資格を取った、学位を取ったなど)を述べると効果的です!

超えないといけない障害が多め



おわりに

ということで、今日はほんの一例ではありますが、転職理由をポジティブに伝える方法について検討してみました。
何も用意せずに行くと、ついつい黒い本音が出てしまって、前の会社を悪く言ってしまうケースが増えると思います。
それだけは避けた方が良いです。

自分の中でしっかりと転職の目的を明確にして、その目的に関連させて転職理由をポジティブに言い換えられるようにしておきましょう!
資格や学位等で正当性を補強すると尚効果的です。

ベンチャーは基本的に挑戦を受け入れる世界なので、日々努力している人をマイナスに評価することは滅多にありません。
なので、着実に努力を積み重ねている人で、それを資格や実績等で証明できる人については、基本的に高い評価を受けます😁

皆さんがベンチャー企業への転職で成功することを心から願っています!

そして、転職の際は、ぜひSYNCAを使ってあげてください!
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では、また書きます!


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【著者情報】

著者:瀧田 桜司(たきた はるかず)
役職:株式会社WARC 法務兼メディア編集長
専門:法学、経営学、心理学
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