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非行

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息子の非行の日々
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#保護観察

子どもから大人へ

子どもから大人へ

少年院を出てから免許を取ったり取り消されたりと相変わらずな次男ももうすぐ二十歳になろうとしていた。あの頃は次男が二十歳を迎えるのを心待ちにしていた。終わりの見えない毎日から解放されたかった。

未成年のしたことは親が責任を負わなければいけないと思っていた。成人するまで私は責任を持ったという証が欲しかったのかもしれない。
二十歳までは、二十歳までは…と指折り数えるようなそんな気持ちだった。

そうし

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次男と車

次男と車

少年院を出た次男は無事に免許を取得した。
そしてあっという間に仕事も見つけてきた。
どこから見つけて来るのか分からないが、
ハローワークや履歴書などとは無縁の次男だった。

仕事にも行き、家にもお金を入れ新しい生活が始まった。

次男は時々家の車を貸して欲しいと言い、大きなワンボックスを運転して遊びに出かけた。
自分だけの空間で音楽を聞いたり、友達と遠くまでドライブに行くのは楽しそうだった。
保護

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仕事と彼女

仕事と彼女

次男に彼女ができた。
非行の再犯防止には【仕事と彼女】と聞いたことがある。
仕事で誰かの役に立ち、好きな人といる幸せがあれば悪いことなんてしないのだろう。

単純だがこれに尽きると思う。

彼女は明るく元気で何よりも次男を好きになってくれて嬉しかった。
彼女の親御さんとは面識があった。
羨ましいくらい家族仲のよい素敵なおうちだった。

次男は仕事から帰ると身支度をし毎日のように彼女の実

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少年院生活の終わり

少年院生活の終わり

ついにこの日が来た。半年間の少年院生活。
社会生活の中では更生が難しいと言われた次男の矯正教育が終わる。

少年院を出たから終わりではなく、継続して保護観察はつづく。今回も前と同じ保護司が担当になり有り難かった。

次男には守らなければいけない遵守事項がある。
仕事をする、帰宅時間を守る、交通違反をしない
といった難しくない内容だった。

少年院を退院した次男は1番に散髪に行きさっぱりとした。

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親子が別々に暮らすということ

親子が別々に暮らすということ

未成年の息子を追い出す夫。
そうなってしまうほど夫も限界だった。

保護観察ということもあり、親の関わりや接し方についてやんわりではあるが助言のようなものもされる。

時には面識のない市の担当の人に子育てについて柔らかく遠回しに言葉をかけられることもある。
過敏になっている夫の心はもう閉じていた。

もう誰かに何か言われることを拒否していた。

親子は一緒に暮らした方がいいのかもしれない。

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怒り

怒り

ピリついた毎日だった。

保護観察中の分際で、遅くまで帰らないこと、仕事に寝坊すること、次男の態度の悪さに夫はイライラしていた。

「やりたいことをやるなら筋を通せ」という夫のまっすぐ過ぎる正論は正しかった。

そして正論では伝わらないことが山ほどあり、言葉でねじ伏せても効果はないように感じた。

次男はあまりしゃべらなかった。
というより、話してもどうせ聞いてもらえないことを感じ

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審判の日

審判の日

たった1人の次男のために。

夫、私、夫の両親、私の両親が次男の未来を祈っていた。

家庭裁判所の小さな部屋で夫と私の間に次男が座る。

裁判官は私と同い年くらいだろうか。

細くて白くて無表情な男性だった。

いろんなやりとりの流れはもう忘れてしまった。

覚えていることは2つだけ。

「今後どのように子どもと関わって行きたいと思いますか。」と裁判官は夫に聞いた。

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