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兎がほざく

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ショート•エッセイ、140字以内。毎日投稿、どこまで続く?
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#エッセイ

兎がほざく1180

兎がほざく1180

人間は必ず敵味方に分類されるのでしょうか?

責任のない子供が巻き添えになっていると言う人。
敵の子供は敵の卵と言う人。

誰が傷ついても心が痛いと言う人。
博愛なんて薄っぺらい偽善だと言う人。

前者にとって後者は人。
後者にとって前者は敵。

地球は住みにくいです!

兎がほざく1179

兎がほざく1179

かわいげとは自分が相手に対してゼロになって相手に自らをゆだねる人にあるのでしょう。

優秀に立ち働く人ではなく。
巧言令色で関心を引く人ではなく。
しがみついて助けを引き出そうとする人ではなく。

媚態や卑下でない本物のゼロを晒せる人。

そういう人になりたいです。

兎がほざく1178

兎がほざく1178

お姫さまにはお姫さまの、芸人には芸人の踊りがあると思います。

足りないもののない豊かさと、お客さんの機嫌次第で身を立てるはかなさと。

芸能としてどちらが本来という問いは意味がないと思います。

でも伝統文化と芸との違いはありそうです。

どちらも良いものです。

兎がほざく1177

兎がほざく1177

正しさとは何かへの反論として現れるものです。

正しさには何かへの否定が必ずあるのです。
No, no! と言っているのです。

さてNoと言われてどう応えるか?

さらり引っ込め従うか?
No を認めたふりでこっそり逆行するか?
自分もNoと言うか?

人それぞれではあります。

兎がほざく1176

兎がほざく1176

雀に手招きしても寄って来ないのはぼくをきらいだからではないです。

ほかの人に書いたものを読んでもらえないのもぼくをきらいだからではないです。

みんなに都合があります。

相手の都合を知らないで言葉を差し出すのですからしかたないです。

好きという言葉はとりわけ。

兎がほざく1175

兎がほざく1175

ぼくはピアノを長く続けてきたこともあり、歌詞の書き方がなんとなくわかります。

とくに先に曲があってそれに言葉をつけるには詩とはちがうツボがあります。

シンガーソングライターでなくてもAdoみたいに分業でいいと思います。

作曲家と作詞家を橋渡しする人を探しています。

兎がほざく1174

兎がほざく1174

シナリオを書く人にぼくの書いたある小説の話をしたら意外な答えが帰ってきました。

作者としては大正時代を舞台にした純文学と思っていたのですが、ミステリーではないかと言うのです。

三つの謎が連鎖した筋なのは確かです。

普段ぼくが人生の謎ばかり考えているのも確かです。

兎がほざく1173

兎がほざく1173

自分についてほかの人は自分が思うほどは気にとめません。

長年の知り合いでもそうです。
自分だってその人について思い浮かぶことは数えるほどです。

思い浮かぶことをもとにその人のキャラクターが作られます。

人はそういうふうにこの世に在るのでしょう。

兎がほざく1172

兎がほざく1172

人間は天使になれるのでしょうか?

イデアという理想像は生身ではなることができないものだと思います。

理想像を自分で写してみるところまでです。

だから理想なのです。

ラストワンマイルがゼロにならないからこそ自分という生があります。

生身でいいではありませんか!

兎がほざく1171

兎がほざく1171

人はなかなか共感しないけれど簡単に共振します。

おこっている人の近くにいる人は気が立ってきて言い合いになるというようなことです。

共振が起こると互いの感情は格段に激化します。

世の中での同調は圧力もあるでしょうがそもそも共振が起こっているのだと思います。

兎がほざく1170

兎がほざく1170

今日一日をなんとか過ごすので精一杯。

そういう生き方は刹那的で考えがないと教えられました。

将来の夢は?計画は?準備は?用心は?

それらを考えるのはいいことです。
考えられる人は考えるといいと思います。

考えられないならば今日一日をがんばればいいのです。

兎がほざく1169

兎がほざく1169

芸術や娯楽には身体の回復があると思っていますが、付け加えるべきことがあります。

サーカスの猛獣は必ず後で檻に戻ることになっています。
ひとり野放しにはなりません。

安全装置がオンのままだから楽しめるのです。

戦争は安全装置が外れたサーカスです。
命は視野の外です。

兎がほざく1168

兎がほざく1168

誰でも、人とのつながりを求める心と、つながりが重くて離れようとする心との両方があります。

生きている限り両方の極の間を揺れ続けます。

つながりには濃さ薄さや数や頻度もあります。

たぶん自分の思うようにはならずご縁次第なのでしょう。

兎がほざく1167

兎がほざく1167

言葉はなんでも言えるようでじつは選ぶのに工夫がいります。

でまかせは工夫が極端に少ないものです。

うわ言には工夫はないでしょう。

工夫とは仕上がりを想像することです。

それは技巧ではないです。
なにかしら迷いながら表せばそれは工夫だと思います。