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たいせつなことはお店から学んだ

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古着屋を経営しながら学んだいろんなこと。たいせつなマインド。その他いろいろ、時系列に沿わないで書いたノートのまとめです。
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#アパレル

「増やさない」という愛し方

「増やさない」という愛し方

一緒に暮らしていた犬が亡くなった。
このnoteにも登場してもらってた保護犬のボルゾイ君。

動物(ペット)の保護活動をされている方たちは皆、動物を愛している。
そしてその愛し方、活動方針の一つに「増やさない」というものがある。

行き場がなく殺処分されるペットたちが沢山いる。
その中で新たなペットを「生産」することを疑問視しているのだ。

わたしは服が好きで16歳で古着屋のオーナーとなった。

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お店はまだ終わってない

お店はまだ終わってない

先日、実店舗のヴィンテージショップをはじめてもうすぐ一年になるという素敵な女性ショップオーナーさんとお話しする機会があった。

ネットショップからスタートして、谷中にちいさな実店舗をオープンした彼女からはヴィンテージショップの仕事を楽しみながら真剣に取り組んでる様子が伝わってきた。

谷中銀座商店街の古い空き店舗をリノベーションして、小分けにしてシェアするテナント施設の一角に出店されているそう。

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やがて哀しきおばちゃんブティック

やがて哀しきおばちゃんブティック

おばちゃんがやってる、おばちゃんブティック
おじさんがやってる、おじさん向け紳士服店

平成一桁の時代まではこういったお店がたくさんあった。

新規のお客さんは増えそうに無く
増やすつもりもなさそう。
常連さんだけを相手に商売をして
オーナーも、お客さんも、
品ぞろえやお店自体までもがいっしょに歳をとっていくお店。

1993年、16歳で洋服屋を開業したばかりのわたしは
こういうお店もきっとオープ

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安定という古い時代のファンタジー

安定という古い時代のファンタジー

先日、トヨタの社長さんがとうとう
これからは終身雇用ムヅイっす(泣)

みたいにおっしゃって話題になってますね。

わたし的には、は?いまさら??
といった感じなんですけど、古くからの慣習は簡単には反故にできませんよね。
慣習はとても大切なことのひとつだとは思います。

わたしみたいな者にはよくわかんない問題ですが

noteをはじめてからいろんな人と仕事や生き方の話しをする機会が増えて、ちょ

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フクとニクの共通点 〜あるいは鉛筆を知らない人に消しゴムの説明をする方法〜

フクとニクの共通点 〜あるいは鉛筆を知らない人に消しゴムの説明をする方法〜

東京で古着屋をやっていると、基本おしゃれなお客さんしか来ません。

東京と言っても渋谷・代官山でしか店頭に立ったことはないのですが、いらっしゃるお客様は皆それなりにファッションやブランドの知識があり、
ほかの古着屋さん・ヴィンテージショップにも行きなれていて、一般的にどういったものがどのくらいの価格で販売されているか知っている方がほとんど。

お店側としては非常にやりやすい環境なのですが、
東京を

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「変化する怖さ」「変化しない怖さ」

「変化する怖さ」「変化しない怖さ」

16歳で古着屋を開業したときはアメリカ古着一択の商品構成だったのが、紆余曲折というか、気の向くままに商品を変えていったらブランド古着に行き着き、買取/販売をするブランド古着の専門店を18年運営しました。

ブランド古着は、幅広いブランドに関する知識、発売年の判別、真贋鑑定力、さらにトレンドや人気の考慮…
インターネット普及以前はこれら全てをバイヤーの「知識・目利き」で判断していました。

新しくで

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インディペンデントで生きてきたことを100%誇れるように

インディペンデントで生きてきたことを100%誇れるように

16歳で古着屋を開業して以来、ほぼ迷いなく一切ほかの仕事をしてこなかったのですが、「あのときああしていたら」今のわたしはどうなっていただろう?と思うポイントがいくつかあります。

その最初のポイントが文化服装学院を卒業する時

わたしはアパレルデザイン科という科を卒業したのですが、その後ファッションに興味のある方なら誰でも知る有名人になる方たちが何人も同級生にいて、その人たちと比べ自分にはアパレル

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