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シネマ・エッセイ 〜暮らしに映画のエッセンスを

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人生の旅路という表現が意味するように、時に人生は旅に例えられる。映画は、さまざまな人生の縮図。旅をするように楽しむ。日常の、または非日常の暮らしにもっと映画のエッセンスが注がれた…
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#映画エッセイ

ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ

ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ

なんてことだろうか
これらの作品を鑑賞してからすでに3ヶ月が経とうとしている

アリ・アスター監督やヨルゴス・ランティモス監督が
多大なる影響を受けたという
ピーター・グリーナウェイ監督の作品たち

毎回 映画鑑賞後に絵やイラストを添えて台詞や感想を認めているが
これら4作品の映画ノートは もはや図画工作のよう
中でも『プロスペローの本』については
作中にある本のお題から「鏡」を選んだ
‘鏡’に写

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映画『水平線』

映画『水平線』

偶然は重なる

監督の舞台挨拶付きの上映を観るために シネマポストへ
近ごろ 下関には足繁く通っているように思う

まずは 当日で6周年を迎えた喫茶むぎまめ舎にて
特製のプリンアラモードを 珈琲とともにいただく
偶然にも食パンがあり 予約なしで購入できた

途中で 2階にあるツグさんのアンティークのお店cipollaさんに行ってみる
次の日の蚤の市の準備中 突然登場した私のために大切な時間を分け

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映画『落下の解剖学』

映画『落下の解剖学』

それにしても映画監督というのは
愛犬家が多いなと思う

映画開始10分
私のメモには「わんちゃんと音が解明する」と書かれてあった

傍聴人やテレビのワイドショーはいつもそう
「他人の不幸は蜜の味」

突然の破壊の後には
必ず新たな再生がやってくる

人生の動きは
まさに易経の十二消息のように
常に波状形である

陰と陽との繰り返し

犬はそのことをわかっているかの如く
優れた洞察力を生かしている

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映画『悪は存在しない』

映画『悪は存在しない』

ゴールデンウィークに 地元のFMラジオにゲスト出演した
英語通訳をしながら 映画エッセイを書いている
そんな肩書きで媒体でご紹介に預かるのは とてもとても光栄なこと
放送では こんな堅苦しくはなく むしろ砕けすぎていたのではないかと思う

番組内で紹介した映画『悪は存在しない』
ゲスト出演の翌日に 下関のシネマポストへ

「水は低い方へ流れる」

自然なことを 自然なこととして受容することの清々し

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映画『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』

映画『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』

シャンタル・アケルマンという一人の監督に強く惹かれる

鑑賞しながら書き留めた言葉
「外側の変化は内側のゆらぎ(あるいは変化)の映し鏡にすぎない」

そして、最後の場面でジャンヌの上半身がテーブルの盤面に映し現れる

これが映画の隅々まで覆い、確証した

「すべては自分の内側にある」と

アケルマン監督、若干25歳の時に発表した作品
その年齢で、この境地に辿り着いていた

至臨である

私の貧弱な

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映画『PERFECT DAYS』

映画『PERFECT DAYS』

悲哀に満ちた 日々の暮らしの中から

一筋の希望の光を 導き出すかのように

時の変化の法則をあらゆる角度から描いた 奇跡の映画。

It’s a new dawn,

it’s a new day,

It’s a new life for me.

Dragonfly…………Butterflies………..

ヴィム・ヴェンダース様、ありがとう。

映画エッセイを書いている、ツボケンです。

映画エッセイを書いている、ツボケンです。

2024年1月1日は、元旦、天赦日そして一粒万倍日が重なるとっても縁起のよい日。しかも、今年は辰年でしょ、そりゃここで決意表明でもしなければ、ということで、改めて自己紹介の投稿をすることにしました。

このnoteでは、2020年10月から映画エッセイのようなものをたまに投稿していました。その1ヶ月後、愛犬に心臓病などの大病が見つかり、それからはわんちゃんの日々の記録が主になりました。そのわんちゃ

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