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ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ

なんてことだろうか
これらの作品を鑑賞してからすでに3ヶ月が経とうとしている

アリ・アスター監督やヨルゴス・ランティモス監督が
多大なる影響を受けたという
ピーター・グリーナウェイ監督の作品たち

 『英国式庭園殺人事件』映画ノート
『ZOO』 映画ノート
『プロスペローの本 HDリマスター』映画ノート
写し鏡
『数に溺れて 4Kリマスター』映画ノート

毎回 映画鑑賞後に絵やイラストを添えて台詞や感想を認めているが
これら4作品の映画ノートは もはや図画工作のよう
中でも『プロスペローの本』については
作中にある本のお題から「鏡」を選んだ
‘鏡’に写るプロスペローである

『ZOO』の中で描かれているのは 死後の‘腐敗‘という変化
私にとって未知の感覚であり そのため非常に新鮮で
人も動物も あらゆる存在は 内側から腐る変化を辿ることを確認した

また 事故で片足を失った女性は言う
「脚がひとりぼっち 切るべき
 脚は2本あってこそ美しい かわいそうな脚」
陰陽の相補性を 見事な独自の表現で見せつけてくる

タルコフスキー監督の『ノスタルジア』にある
1+1=1
という一元論と激しく共振する

‘Good bye, leg’

すべてのいかなる映画にも作者の思想と思考が
ふんだんに敷き詰めてある
その一つひとつを掘り起こすには
鑑賞直後の感触と
時を経ることで熟成される風合いを大事にしたい

明らかにピーター・グリーナウェイ監督の作品は
後者の風合いが特に必要であると感じる
実は 他2作品について 私の内側でよい状態にはいまだ仕上がっていない
もしかしたら このままの可能性も十分にある
それはそれで よい体験ではあるが
願わくは 芳しい香りが漂ってくることも 同時に期待してしまう


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