見出し画像

映画『フジコ・ヘミングの時間』 追悼上映

2021年12月19日の満月の夜
私にとって 最初で最後となるフジコ・ヘミングさんのコンサートに
酔いしれていた

遡ること数年前
映画『フジコ・ヘミングの時間』を鑑賞(2018年7月21日)
フジコさんの生い立ちやピアノに向ける姿勢はもとより
その奏でるピアノの音色にうっとりとした
映画がつないでくれた幸運な縁だったと思う

実は夢の時間を味わった翌日朝 私の母親が緊急転院することとなり
医師より寿命であることを伝えられた
前日の満月の夜のフジコさんのピアノ そして数日後には冬至
何か不思議な力が存在しているように感じていた

時を経て 今年2024年4月にお亡くなりになったフジコ・ヘミングさん
追悼上映として映画『フジコ・ヘミングの時間』を再鑑賞

「ラ・カンパネラは精神面が出る 日々の行いと精神が出る
 精神をこめないといけない」

ピアノは心だと語るフジコさん
恩師レオニード・クロイツァー氏より言われた
「譜面を歌うように弾きなさい」という教えに救われたという

時が経過することであらゆる物事が変化する
私が観たコンサートの時には フジコさんはすでに90歳前後
聴いていても テンポが違うのかなと思う箇所も多々あったが
確かにこの時のフジコさんにしかできない
譜面を歌うように弾いていたように思い返す
まさにその時にぴったりのことをしていた
易経にある「中する」を大事になさっていたのだろう

2024年の夏至前日6月20日に鑑賞し
翌日夏至の日に 映画ノートを書き上げた
そして今日満月の日にこの投稿ができることを何か不思議に感じる

「センチメンタルっていうのもいいじゃない」
「恋をするって素敵 2〜3年でも」
映画の中で フジコさんの乙女の一面を垣間見た

“この映画はありのままの姿を映しているので、
  私が死んでから発表して欲しい(笑)“
と当時購入したパンフレットにあった
本人のご希望にあるように 再鑑賞ではあるが この機会に拝見させていただいた
哀悼の意と当時母親の命と向き合う勇気をくださったことへの感謝の気持ちを込めて 映画ノートを綴った
ちょんちょんとアンジンと幸せでいてほしい

最後に この映画を鑑賞したことが
6月に亡くなった母親の供養にもなったようで 心から安堵している

映画ノート




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?