マガジンのカバー画像

日記

19
雑多なことをつらつらと
運営しているクリエイター

記事一覧

餅は餅屋

好きなことを仕事にしたい人とそうでない人がいるらしい。
自分は、人生の大半を占める仕事を自分が好きだと思えないことに費やすことが想像できなかったため、当然のように前者を選んだ。

例えば花が好きで花屋になる人、コーヒーが好きで喫茶店をやる人、ゲームが好きでゲーマーになる人、歌と踊りが好きでアイドルになる人、考えようと思えばいくらでもありそうではある。

大人になって感じたのは、みんなそういう選択を

もっとみる
京都、その魅力

京都、その魅力

京都に暮らすようになって丸2年が経過した。

私としては「勉強したいことが京都にしかなかった」という、割と消極的な理由で京都に住み始めたわけで、当初は周囲から耳にする"京都愛"に甚だ懐疑的であった。

2年経った今、私が感じる京都の魅力は、「熱量のある人が多い」ということである。

端的に言えば、「俺はこれが好きだからこれを生業にしているんだ」という愚直な原動力を仕事にしている人が多いように感じら

もっとみる

先日、X(旧Twitter)である投稿を目にした。

「自分はいつも脳内に思考が渦巻いているのだが普通はそうではないらしい、何をしていても常に考え事をしてしまうのは私だけ?」

といった主旨のものであった。

私もどちらかというと常に頭の中に何かしらの思考が巡っているタイプである。
しかし今回それが"普通"であるかどうかはさして問題ではない。
問題なのは、"記述"が"思考"に追いつかないという点で

もっとみる

同窓会について、一考

同窓会の企画をしている。

年明け、小中学校の同級生からメッセージが届いた。
「久しぶりに同級生で集まりたいと思っています。」との旨だった。
ほとんどと言って良いほど絡みがなかった人であるが、おそらく成人式の時に数人で幹事をしていたために私に連絡を寄越したのだろう。

ちょうど京都での生活がひと段落するタイミングであったので、東京に一度戻ろうかとは考えていたこともあり、軽い気持ちで返事をした。

もっとみる

種の進化と個体の成長

どこで読んだ話だったかも定かではない。

ある種の生命の進化の歴史と、それに伴う種の形態の変遷が、個体レベルの発生から成長の過程と相似する、と言う話をどこかで目にした。

少々わかりづらい。

つまり、単細胞生物から始まって今のヒトの形になるまでの過程が、受精卵から成人になるまでのそれと近似する、と言うことらしい。

生物学に明るいわけではないが、読んだ当時は、なるほどな、と素人ながらに鮮烈な知見

もっとみる

「天気が悪い」

雨が降った。

雨が嫌なものだと認識するようになったのはいつ頃からだったろう。

電車の中の湿気、濡れた靴下、傘から滴り落ちる水滴、洗濯物の懸念

考えてみればどれも後から勝手に付随された要素でしかない。

類人猿が野山を駆け回っていた頃には上のどれひとつだって存在しなかった悩みであって、人間が文明を発達させて雨を嫌なものにしたに過ぎない。

本来なら雨は恵みで、そのもたらす水がなければ生命は生き

もっとみる
個人主義の時代に

個人主義の時代に

大分声をあげやすい時代だ。文字通り全国民が発信者になりうる。

Twitter, Instagram, Facebook, YouTube, note, TikTok、何者でもない一介の市民が何かを発信する手段を数えただけでも枚挙に遑がない。

インターネットは一般人にスポットライトが当たりうる環境を生み出し、そうした中から埋もれかけていた秀でたものに注目が集まり、さながらシンデレラストーリーのよ

もっとみる
働くということ

働くということ

社会で生きていく上でお金はなくてはならないものである。

一部の例外を除けばそこに疑いの余地はないだろう。

ではそのお金を得る手段として最も普遍的な手段が何かと言うと、労働である。

ほとんどの人間は、自分が親元を離れ一人で生活を営む上で、何かしらの仕事をし、それで得る稼ぎで生活を営んでいる。

今回は、その当たり前を少し噛み砕いて考えてみたいと思う。

人が生物として生命を維持するためには、ま

もっとみる
質と水準

質と水準

小学生の頃に触れたインターネットはまさに全知全能であった。

興味関心疑問が持ち上がってくれば、物々しい匣が専門家のまとめたものを映し出してくれた。検索エンジンは少年のありとあらゆる疑問に答えてくれた。

その当時はまだパソコンは一家に一台といった具合の普及率だったように幼いながら認識していたが、私が大人になった現在では一人一台は当たり前で、それどころか黎明期のものに比べて遜色ないスペックのものが

もっとみる
今すぐこんなものを読むのをやめろ

今すぐこんなものを読むのをやめろ

 「本を読め」と人はよく言う。活字に触れるのは確かに人をゆたかにするし、インターネットで一般人の有象無象を垂れ流しっぱなしで無心に眺めるのよりはよっぽど良い。私もここ最近学生ぶりに読書量が増えている。

 この間読みかけていた本が残すところわずかとなったので初めて神保町に足を運んだ。ワンコインで先人たちの生涯の集大成たる思想・価値観に触れられると思うとわくわくが止まらなかった。壁面狭しと並べられた

もっとみる

他人の評価を気にしなくていい理由

数学教師が英語の答案を採点したとして

点数が悪いと言って嘆く必要があるだろうか。

ノーだ。

数学教師の採点基準が正解とされている英語とどれくらい合致するかを考えれば、専門外の採点を真剣に受け止める必要はない。

生きていれば様々な方面から自分を評価する言葉が多々浴びせられる。

昨今よく話題に上がるような有名人芸能人への誹謗中傷もそうだし、会社やコミュニティ、学業や家族、あなたを見る人の数だ

もっとみる
あなたは天気を変えられない

あなたは天気を変えられない

外に出る。

雨が降っていたとしよう。

例えばそれに対して悲嘆したり激昂したりするだろうか。

恐らく良識ある人間であればそんな無駄なエネルギーの消費はしないだろう。

人間ひとりが憤ったところで天気はどうにもならないからである。

世の中には自分の力でどうにかできる問題とどうにもできない条件がある。

現実として雨が降っていれば、傘を用意するか雨が止むのを待つか予定を変えるかして、受け入れた対

もっとみる
すべての道がローマに通ずるなら

すべての道がローマに通ずるなら

ローマじゃなくてもいい。

どこか目的地があるとする。

それが近所の薬局なら歩いていけばいいし、最寄駅のパン屋なら自転車を選ぶかもしれない。

目的地の距離によっては電車に乗ったり、はたまた新幹線や飛行機を選ぶだろう。

大抵の場合は目的地への適切なアクセス方法を心得ていて、それらを適宜併用したりしながら目的地へと向かっていく。

例えば私が今東京にある家の外のコンクリートで舗装された道に立って

もっとみる

常識とかいう不明確

朝起きる。

時計とカレンダーを見る。

そんな当たり前の日常の一コマを少し掘り下げてみる。

時計が指し示すその時刻が正しいとされている理由を知っているだろうか、それが間違っているとなった時に自分でそれを確かめるすべを持っているだろうか。

知識としては、地球の自転周期を24等分し、さらにそれを60等分したものを時間の尺度として採用していることを知っているかもしれない。

地球の公転周期を365

もっとみる