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建築設計の裏側  

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皆さんは建築家の建物を一度は見た事があるかと思います。そんな建築家がどのように建物を創造し、設計し、建物を完成させていくのか。ここでは普段は見れない建築設計の裏側を公開したいと思… もっと読む
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岡山にある古民家の調査で気づいたこと。京間、関東間、中京間だけでない畳基準。

岡山にある古民家の調査で気づいたこと。京間、関東間、中京間だけでない畳基準。

久しぶりの投稿です。

「これは面白い!」という出来事があったので共有したいと思いました。

タイトルからなんとなく分かってしまうとは思いますが、今回共有したいのは、"結果"よりも"過程"についてです。
こういう過程があるからやはり建築は面白いと感じる出来事でした。

それではその出来事について。

独立して間もない私に、岡山県内にある古民家をリノベーションするというご依頼を大変有難く頂きました。

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LUNA #2 ファサード公開

LUNA #2 ファサード公開

以前、スタディスケッチを記事に挙げました。

そちらの正式なコンセプトファサードを公開します!
スタディスケッチは簡単でしたが、私の頭の中ではこのような形が広がっていました。ぜひ比べてみてください。

平面プランや内部の空間は私の頭の中にあります。
この建物だけでなく、いろいろな建物や景色が私のもう一つの世界に造られています。そのもう一つの世界を漂い旅することができるのが、私の特権です。

映画マ

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自邸 #5 模型で検討

自邸 #5 模型で検討

今回は模型をつくって、建物ボリュームのバランスと光の入り方を検討しました。

「スタディ模型」といって、プレゼン用の模型と違い社内での検討に使います。そのため、模型の部材を作りながら削ったり足したりしているので、ちょっと荒いですが。

やはり、どれだけPC上でリアルに3Dで作ったとしても、立体で作ってリアルな環境で見ないと判断できない部分があります。改めて発見することがあったりアイデアが生まれたり

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LUNA #1 構想

LUNA #1 構想

とある宿場町の崖地に、ギャラリーと瞑想空間を併設した施設のスタディ。この町の空気は澄んでいて、夜空の月明かりは町のシンボルでもある。湿った崖際の場所は嫌われているが、水の音や風がぶつかる音が逆に静寂さを呼び起こす。それは瞑想空間にふさわしい。

窪んだ崖地に月明かりが集まり、アートは月明かりのもとでのみ観ることになる。おぼろげな光の中では人間の本能的な感覚が強くなり、アートと接するに必要な感覚が呼

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自邸 #4 プランニングやり直し

自邸 #4 プランニングやり直し

コストとのバランスと、妻の意見などにより、一からプランニングをやり直しています。

自邸の案はかれこれ5案くらい作って、また一からやり直しを繰り返しています。部分的に修正して、全てが着地するようになれば良いのですが、全体のバランス(機能性、コスト、意匠、環境.etc)があるので、こだわりがあるとそうもいきません。笑

建築家の巨匠ルイス・カーンも、施主要望を叶えるのに一部を修正するのではなく、最初

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自邸 #3 キッチン計画

自邸 #3 キッチン計画

こんにちは。
久しぶりに、設計の裏側について紹介します。

裏側ということで、今回も図面ではなく、考える過程のスケッチ等をお見せしたいと思います。

今回は キッチン計画

と言っても、オーダーキッチンではありません。
元々オーダーキッチンでプランしていたのですが、予算が厳しくなりそうなので、システムキッチンを組み込むことにしました。

なので、キッチンそのもののプランというより、キッチン周りの内

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HOUSE R #2 素材

HOUSE R #2 素材

「HOUSE R」の設計の裏側について、続きです。
前回は構想編ということで、手書きによる大まかな平面プランと外観の正面のスケッチをしました。それらをもとにパソコンのCAD上で図面を書いていきます。

皆さんが家づくりで目にする図面というのもCADで作成された図面が大半だと思います。なので、今回の記事はせっかく設計の裏側をお見せするという目的であるため、CAD図面はあえて見せずに、外観の素材検討と

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自邸 #2 平面計画

自邸 #2 平面計画

前回の自邸の記事では構想編ということで、頭の中に浮かんだ漠然とした風景をスケッチしました。今回は外構を含んだ大まかな平面計画をしました。もちろん、予算があるので確保できる建物の面積には限りがあります。

今回も縮尺100分の1で計画しましたが、なんと床面積は16坪。平屋の計画です。↑の写真に部屋名がないのでちょっとイメージしにくいと思いますが、建売住宅が大体30〜40坪なので、どれだけ狭いかは想像

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自邸 #1 構想

自邸 #1 構想

自邸の設計を始めます。

いつもの通り、昨日いろいろ考えた末に構想が浮かばず、眠りにつき……

朝眠りから目覚める前の夢と現実の狭間で風景が浮かぶ。

これが自分の設計スタイルになるのではないかと、薄々感じている今日この頃。

大地に根付き、周りの風景と一体となる建築。
一体になりつつも、確しかな存在を刻む建築。

そんなイメージだろうか。

ある程度、平面プランも夢の中で生成されているので、今度

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HOUSE R #1 構想

HOUSE R #1 構想

皆さんは建築家の建物を一度は見た事があるかと思います。ハウスメーカーのような一定の規格がある建物とは違い、毎回違う敷地と施主に対して0から構想をしていく建築家。

そんな建築家がどのように建物を創造し、設計し、建物を完成させていくのか。ここでは普段は見れない建築設計の裏側を公開したいと思います。

建築家に自宅や建物を依頼しようと思っている方や建築家を目指す学生、建築家って具体的にどんな仕事をして

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