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ご旧跡、歩いて記た

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2024年4月に築地本願寺で勤められる「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」を記念して、宗祖・親鸞聖人(1173-1263)が関東の地に残された由緒を伝える「ご旧跡… もっと読む
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2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~
「ご旧跡歩いて記た」

2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~ 「ご旧跡歩いて記た」


親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年記念企画 新連載「~2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~ 『ご旧跡歩いて記(き)た』」が、4月号よりスタート!

 浄土真宗の宗祖・親鸞聖人が御誕生されたのは1173(承安3)年。来たる2023(令和5)年はそこから数えて850年の節目にあたる。また、親鸞聖人が主著『顕浄土真実教行証文類(教行信証)』化身土(けしんど)巻の中で示された1224(

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ご旧跡ってどんなもの?
― 親鸞聖人のご生涯を辿る―

ご旧跡ってどんなもの? ― 親鸞聖人のご生涯を辿る―

 来たる2023年は本山の京都・西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められる記念の年。関東の地には宗祖・親鸞聖人が42歳ごろから約20年間ご滞在され、由緒を伝える場所も多くあり、そうした場所を「ご旧跡」と呼びます。今回は、築地本願寺新報編集委員が「ご旧跡」について解説します。

―「ご旧跡」とはどんなものですか?

 浄土真宗の宗祖である親鸞聖人や、その法灯をご継承さ

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【第1回】筑波山立身石/山頂からのぞむ常陸国 ~2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~
ご旧跡 歩いて記た

【第1回】筑波山立身石/山頂からのぞむ常陸国 ~2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~ ご旧跡 歩いて記た

来たる2023(令和5)年は本山の京都・西本願寺で「親鸞聖人(しんらんしょうにん)御誕生850年・立教開宗(りっきょうかいしゅう)800年慶讃法要(きょうさんほうよう)」が勤められる記念の年。関東の地には宗祖・親鸞聖人が42歳ごろから約20年間ご滞在され、由緒を伝える場所も多くあります。そうしたご旧跡を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が改めて巡ってみました。

現地ルポ 筑波山(山頂

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第3回 ご旧跡 歩いて記た~2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~ 板敷山 大覚寺 護摩壇跡

第3回 ご旧跡 歩いて記た~2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~ 板敷山 大覚寺 護摩壇跡

【第3回】板敷山 大覚寺 護摩壇(ごまだん)跡/弁円(べんねん)懺悔の碑(茨城県石岡市)
来年、京都の西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められることを記念して、関東の地に残された宗祖・親鸞聖人の由緒を伝える「ご旧跡」を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が巡ってみました。

ご旧跡紹介

 大覚寺寺伝によると、親鸞聖人が常陸国(ひたちのくに)笠間の稲田草

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【第2回】2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ ご旧跡 歩いて記た 板敷山大覚寺(茨城県石岡市)

【第2回】2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ ご旧跡 歩いて記た 板敷山大覚寺(茨城県石岡市)

来年、京都の西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められることを記念して、関東の地に残された宗祖・親鸞聖人の由緒を伝える「ご旧跡」を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が巡ってみました。

現地ルポ

常陸国の板敷山は山伏弁円(べんねん)が親鸞聖人を害しようとした場所として、聖人のご生涯を著した『親鸞伝絵(でんね)』の描写でも有名ですが、その弁円が聖人を待ち

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鎌倉時代に加賀の人口が増えたのは、浄土真宗の影響?【第4回】外森山 西岸院 唯信寺(茨城県笠間市)

鎌倉時代に加賀の人口が増えたのは、浄土真宗の影響?【第4回】外森山 西岸院 唯信寺(茨城県笠間市)

来年、京都の西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められることを記念して、関東の地に残された宗祖・親鸞聖人の由緒を伝える「ご旧跡」を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が巡ってみました。

現地ルポ

 季節は春、桜の季節を絶妙に逃した4月中頃、私たちは再びご旧跡取材に赴きました。今回の訪問地は真宗大谷派の唯信寺(宍戸肇住職)。親鸞聖人の直弟子・二十四輩のうち

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休日の茨城散策はここで決まり? 僧侶が訪ねる“カレーなる”ご旧跡めぐり①

休日の茨城散策はここで決まり? 僧侶が訪ねる“カレーなる”ご旧跡めぐり①

おじさん僧侶がぶらぶら楽しむ築地本願寺新報の人気コーナー「ご旧跡 歩いて記た」。親鸞聖人にちなむ「ご旧跡」を巡りつつ、ご当地のカレーもちらりとご紹介。本誌では取り上げられなかった写真や取材の裏話をお届けします! 休日の散策やご旧跡めぐりのヒントにしてもらえたらうれしいです♪

「ご旧跡 歩いて記た」 取材帳 1
【筑波山・大覚寺・護摩壇跡(2022.4~6月号)】今回の経路はリンク先のGoogl

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浄土真宗で有名な「平太郎さん」をご存じですか? 【第5回】大部山 真佛寺(茨城県水戸市)

浄土真宗で有名な「平太郎さん」をご存じですか? 【第5回】大部山 真佛寺(茨城県水戸市)

来年、京都の西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められることを記念して、関東の地に残された宗祖・親鸞聖人の由緒を伝える「ご旧跡」を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が巡ってみました。

ご旧跡紹介

『真佛寺略縁起』などによると、建保6(1218)年、常陸国那珂西郡大部郷(ひたちのくになかさいのこおりおおぶのごう)(現在の水戸市飯富町)の富農・北條平太郎維

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あの水戸光圀が見つけた親鸞さまの幻の像【第7回】衆宝山 無量光院 浄光寺(茨城県ひたちなか市)

あの水戸光圀が見つけた親鸞さまの幻の像【第7回】衆宝山 無量光院 浄光寺(茨城県ひたちなか市)

来年、京都の西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められることを記念して、関東の地に残された宗祖・親鸞聖人の由緒を伝える「ご旧跡」を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が巡ってみました。

現地ルポ

 梅雨が明けた7月下旬、入道雲をかき分けて、私たちは観光地としても知られる茨城県の那湊漁港から、小高い丘を登ったところにある館山の地を訪れました。館山には浄土

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あの親鸞聖人も田植えをしていた?【第6回】親鸞聖人御田植え歌の碑(茨城県水戸市)

あの親鸞聖人も田植えをしていた?【第6回】親鸞聖人御田植え歌の碑(茨城県水戸市)

来年、京都の西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められることを記念して、関東の地に残された宗祖・親鸞聖人の由緒を伝える「ご旧跡」を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が巡ってみました。

ご旧跡紹介

 『真佛寺略縁起』などによると、親鸞聖人が常陸国にいた頃の建保6(1218)年、常陸国那珂西さ郡大部郷(現在の水戸市飯富町)の富農・北條平太郎維芳は、この地に

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戦国時代で有名な鉄砲撃ち・雑賀孫市の墓も近い! 【第7回】衆宝山 無量光院 浄光寺(茨城県ひたちなか市)

戦国時代で有名な鉄砲撃ち・雑賀孫市の墓も近い! 【第7回】衆宝山 無量光院 浄光寺(茨城県ひたちなか市)

現地ルポ
 梅雨が明けた7月下旬、入道雲をかき分けて、私たちは観光地としても知られる茨城県の那湊漁港から、小高い丘を登ったところにある館山の地を訪れました。館山には浄土真宗本願寺派の寺院が7カ寺集まり、その北側に親鸞聖人の直弟子・二十四輩の21番、唯仏が開基の浄光寺があります。

ご旧跡紹介
 寺伝によると、常陸国吉田枝川(現在のひたちなか市)に居を構えていた藤原隼人佑頼貞が、稲田草庵(笠間市)

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そのとき歴史が動いた? 親鸞聖人、形見のご本尊【第8回】綱引山 豊安寺(茨城県行方市)

そのとき歴史が動いた? 親鸞聖人、形見のご本尊【第8回】綱引山 豊安寺(茨城県行方市)

来年、京都の西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められることを記念して、関東の地に残された宗祖・親鸞聖人の由緒を伝える「ご旧跡」を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が巡ってみました。

ご旧跡紹介

 寺伝によると、親鸞聖人が55歳だった安貞元(1227)年、霞ヶ浦の三又沖に毎夜怪光が現れ、村人を怖れさせていた。聖人が稲田草庵から鹿島神宮に向かうとき、村の

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浄土真宗・宗祖の親鸞聖人が神社に通っていた理由【第9回】鹿島神宮(茨城県鹿市)

浄土真宗・宗祖の親鸞聖人が神社に通っていた理由【第9回】鹿島神宮(茨城県鹿市)

来年、京都の西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められることを記念して、宗祖・親鸞聖人(1173―1263)が関東の地に残された由緒を伝える「ご旧跡」を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が巡ってみました。「~2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~ ご旧跡 歩いて記た」より。

現地ルポ

 鹿島神宮はカシマサッカースタジアムが20個以上すっぽり入る

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住職も画家! 江戸時代は画家のサロンになった、宇都宮のお寺【第10回】稲木山観專寺(栃木県宇都宮市)

住職も画家! 江戸時代は画家のサロンになった、宇都宮のお寺【第10回】稲木山観專寺(栃木県宇都宮市)

来年、京都の西本願寺で「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要」が勤められることを記念して、宗祖・親鸞聖人(1173―1263)が関東の地に残された由緒を伝える「ご旧跡」を、令和の時代に昭和の香りを残すおじさん僧侶2人が巡ってみました。


ご旧跡紹介 寺伝によると、開基の二十四輩第13の信願房は、もとは常陸国の武士、佐竹義隆の次男、稲木次郎義清といい、常陸稲木(現在の茨城県常陸太田

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