カウンセリングで全て伝えなくてはと焦ってしまう|カウンセリング後の時間の素敵な使い方
今回の質問は、カウンセリングをどのように有効に活用するのか?という話にも関わってくる大切な視点です。クライエントがどのようにカウンセリングで話したことを記録しておくのか?そこにポイントを絞って解説しました。
カウンセリング後をどのように素敵な時間にするのか?そのヒントもありますよ☺
カウンセリングは感情を扱いますので、カウンセリングをした後は、いろんな感情が刺激されて賦活(ふかつ)していると思います。そのために記憶も呼び戻されているかもしれません。それをひとつひとつ記録するのは良いことですね。
しかし全部を記録する必要はありません。断片メモ程度でちょうどいいかもしれません。その理由は、だいたい記録したいと思うものは、思考でコントロールされた頭由来のものだからです。こころ由来のものではない。そういう話を今回はしています。
※ラジオではちょっと違う視点から話しています。音声とこのテキストの両方ご視聴いただくと広い視点から理解が進むかもしれません▼
※この記事は、ソレア質問箱【 https://solea.me/questions/ 】に来た質問を深掘りして回答したものです。心理相談などはソレア質問箱へどうぞ。
■2種類の感情|浅いもの、深いもの
精神科医の泉谷閑示によると、感情には浅いもの、深いもの、2種類の感情があります。カウンセリングが進んでいくと「深い感情」を扱えるようになります。
深い感情とは「こころ」や「身体」から発せられた感情です。こころ由来のもの。こころと身体はほぼ同じです。
深い感情とは違って「浅い感情」があります。表面的に見える感情ですね。
浅い感情とは「頭」がいろいろゴチャゴチャ考えた感情です。頭由来のもの。
この浅い感情と深い感情の両方が感情となってあなたに迫ってきます。しかし日常生活の中では、表面的には頭由来の浅い感情が支配しています。あなたが日々のノートに記す感情は、この浅い感情が大勢を占めているでしょう。
特に焦って書き写しているときは浅い感情になります。カウンセリングの目的は深い感情を取り扱うことですので、浅い感情の記録はムダとはいいませんが、本質のものとはかけ離れた情報になります。
しかし次に述べるように深い感情に降り立つには、浅い感情を処理していかなければならないので、浅い感情の記録も活きてはきます。しかしそれほど重要ではないので、断片メモ程度で記録する、忘れてしまってもいいくらいで記録することが重要でしょう。
■まずは浅い感情から話していく~湖底へ降りる準備が必要
さてカウンセリングでは深い感情を扱うわけですが、この深い感情を話していくためには、まずは表面的な木っ端(こっぱ)ともいえる浅い感情の話をしていかないといけません。
散った枯葉でおおいつくされている湖面を思ってみてください。まず湖底にいくためには、水面の木っ端をある程度拾い上げてからでないと沈んでいけません。それと同じです。水面の木っ端は、どけてもどけてもすぐに他の木っ端でおおわれてしまいます。ここを焦らずに数か月~数年かけて整理していくのです。そうするといよいよ水面が見えてきて、底へ降りていく準備が整います。
浅い感情はすべて話す必要はありません。どれを話して、どれを話さないかは、どれでもいいのです。あなたの話したいように話せばいいでしょう。なぜなら頭由来の浅い感情ですから。それが一番理にかなった話し方でしょう。
■デフォルトモードネットワーク (DMN) で記録するといい
カウンセリングの後、どのようにカウンセリングで話したことを整理したらいいのでしょうか。それは難しいかもしれませんが、これからお話しすることも考慮に入れていただくと良いかもしれません。
➊カウンセリング中に、これは重要だなと思ったことは、カウンセラーに「ちょっとメモとっていいですか」と言いつつメモを取っておく。
➋カウンセリング後はすぐ帰宅せず、街角のカフェに入って飲み物を飲みながら空などを眺めている
この➋の状態は頭がボーっとしている状態です。いわゆるエンジンをふかさずにアイドリングしている状態です。これをデフォルトモードネットワーク (DMN) と呼びます。この状態であればカウンセリングで話した出来事やそれに付随する感情というものが整理されていきます。
そのためには空や雲などを眺めるという行動も重要です。こころがオープンになる状態を作って、それでボーっとする。これがコツです。ですから最上階のカフェの窓際か、テラスのあるカフェなどが良いかもしれません。
➌頭が整理されてきているのを体感しながら、必要ならカウンセリングで感じたことを断片的にメモしておく。
このメモのコツはできるだけ頭を働かせないことです。なぜなら頭由来の浅い感情メモになってしまうからです。ですから体感しているな、というようなことをメモします。例えば…
今日のカウンセリングの帰りに気がつくと空をみていた
帰るときカウンセリングルームの扉が軽かった
カウンセラーを見ながら話していたら窓の光がやけにまぶしかった
いつもとカウンセリングルームの空気感が違っていた
こんなメモが重要になってくるでしょう。なぜならこの体感は、思考ではコントロールできない、クライエントが直接身体で感じている情報だからです。
■カウンセリングのノートのつけ方
カウンセリングを受けた記録のノートについて別の質問をいただきましたので、それもご紹介しておきます。
カウンセリングの後、スッキリしているのでしたら、余計な記録など作る必要はありません。こころがオープンしている状態と思いますので、ノートにつけるよりも、空を眺めてボーっとしていたほうが余程良い時間を過ごせるでしょう。カウンセリングの効果も倍増するでしょう。つまり先ほど紹介したデフォルトモードネットワーク状態、つまり感情などが整理されていく状態です。
またカウンセリングノートはカウンセラーがつけていますので、あなたがつける必要はありません。詳細を知りたければ、前回のカウンセリングでスッキリしたのですが、どうしてそうなったのでしょうか?と次のカウンセリングでお聞きになるのも一手です。
カウンセラーによって対応は異なるかもしれませんが、私の場合でしたら、そのように聴かれたらノートを見ながら、「〇〇なことが自覚できてスッキリしたのですよ」と答えるでしょう。他の多くのカウンセラーも同様と思います。
ここで今回の話を整理しておきます。
■感情のまとめ方
ノートなどに記される不安や怒りから由来する感情は「浅い感情」であることが多い。だからノートに記載するのは断片メモ程度でよい
メモする前にはカフェなどでボーっとすること。これによってデフォルトモードネットワーク(DMN)状態になって感情が自然と整理されていく
カウンセリングでは「深い感情」を扱う
深い感情にタッチするためには、ある程度浅い感情を話さないといけない
浅い感情はどれを話してもいい
つまり深い感情に到達しないと、あなたを正確に知ることはできません。だから「全部話さないと」と焦る必要はないのです。そのうちにご自身の全容が解き明かされるでしょう。
カウンセリングに来る前にいろいろと考えるのはOKです。しかしカウンセリングに来たら全てを忘れてくださいと常々言っています。これは浅い感情を忘れて、頭をからっぽにする大切さを伝えているのです。頭が空っぽになると、ボーっとすることができるようになると、いよいよ本質へ迫っていけるでしょう。
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