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愛着障害(被虐者)の自己イメージはゾンビ(座敷わらし)|ゾンビのまま救われる(2022.6.28更新)

愛着障害の人は、過敏型自己愛と深い関係があります。これはコフートが言うには、「自己に障害をもつ患者」です(参考記事です▼)。どう障害を持つのか?それは自己というものを表現しない病いです。ですから、「自己イメージなどない」と言えるでしょう。

愛着障害の自己愛は、過敏が和らいで、降っても晴れても生きていけるようになる

被虐者(愛着障害)の自己イメージってどんな感じですか。
受容された経験がなく自信がないのに、ナルトとかスナフキンとか、作品中最も人気があるような魅力的なキャラクターに自分を重ねることがあるのでしょうか?

高間しのぶの質問箱より

※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■愛着障害の自己イメージは?

ナルトやスナフキンのイメージが現れるとしたら、それは回復後のイメージです。彼らの別のイメージとして、アンジーやドクターXがありますが、それも回復後です。

回復前には、そんな自己イメージなど微塵もありません。周りの人にはそう見える場合もありますが。昨日、放送したレター返しの中に、米屋に就職した頭のいいイケメン男性の投稿がありましたが、周囲の人には、そういうふうに見えるだけです。本人の自己イメージは、あえて言うなら「ゾンビ」(座敷わらし)ですね。

  • 見た目は極悪で怖いけど、こころはやさしいゾンビ(座敷わらし)。そんな自己イメージです。

また、回復したらスナフキンやナルト、ドクターXのようになるわけですが、本人はそんなことは望んでもいませんし、思っていません。周囲がそう見えるだけです。本人は、治っても、ゾンビ(座敷わらし)イメージを拭い去ることはしません。拭い去ることが「できない」のではなく「しない」のです。ここに彼らの人生に対する、孤独なやさしさを感じてみてください。

  • あえて、そのゾンビ(座敷わらし)イメージのままでいます。それが流れ者であり、わき道の生き方なんですね。

実際ムーミンでも、スナフキンは、自分のことを、あのイメージの「スナフキン」だとは思っていないでしょう。それと同じように、彼らもスナフキンに変わったとは思いません。やさしいゾンビ(座敷わらし)のままです。

ゾンビ(座敷わらし)のまま、更新なしに、そのまま救われるということでしょう。

■インナーチャイルドのイメージ

20年前に催眠療法をガチでやっていた頃、インナーチャイルド(IC)セッションは、催眠療法(年齢退行、前世療法)へ移るための定番メニューでした。インナーチャイルドをやってから、イデオモーターシグナルを使って、こころの深いところに、次のメニューについて尋ねて、その指示にしたがって、年齢退行・前世療法・セッション終了などを選択していました。

そのインナーチャイルドでの経験ですが、大きく分類すると2種類のインナーチャイルドがいました。

  • 個体(人間)

  • 非個体(非人間)

人間の個体であるインナーチャイルドと、人間でないインナーチャイルド。後者には、怪物や液体や物体(扇風機、灰皿、モノレール…)など様々でした。その頃、愛着についてはフォーカスしていなかったので、今から思い出しての体感でしかありませんが、愛着不全や普通の人の場合、個体のインナーチャイルド、愛着障害の人の場合、非個体のインナーチャイルドが登場することが多かったように思います。

インナーチャイルドは自己イメージに出会う場所とされています。ゾンビ(座敷わらし)のイメージも怪物(非人間)なので、愛着障害の人が抱く自己イメージに近いのではないかと思います。

ただ、これは傾向であって、また統計を取ったわけではないので、信ぴょう性は薄いです。私のメモ程度として記憶にとどめておいてください。

◇非人間、非個体な物語

この放送のあと、リスナーから次のようなレターをもらいました。共有させていただきます。

放送聴いて思い出した少女漫画があるのですがいいですか?掲載誌は前に高間先生が名前出されたシニカル・ヒステリー・アワーが連載されてた雑誌だったかな。少女漫画界の脇道って感じで好きでした。新人の短編で1話完結。

主人公は形すらない意識体のような魂のような存在です。魂といっても綺麗な物じゃなく闇のヘドロみたいな属性(ぞくせい)で、それにある時神様が願いを一つ叶えるぞと言うと、それは毎日見てる女学生達になってみたいと言います。楽しそうだからって。

次のページでヘドロはそんな女学生になってるんです。キラキラした日々を過ごしてほどなくして満足しきって成仏するように消えていきます。

それが消えてもその女学生は死ぬとかじゃなくただ消える瞬間にぼっーとした感じになり友達に「大丈夫?ぼうっとしてたけど」と言われて「え?そう?でも何か…」と哀しげな表情をして物語は終わります。ラストまでそのヘドロは彼女に生まれ変わったのかと思ってたのですが彼女の意識に入ってただけのようでした。

哀しいような救われるような不思議なお話でした。かなりうろ覚えです。ちょっと放送の内容とは違うかもですが催眠の非個体のくだりで思い出しました。

Stand.fm にいただいたレターより (2022.06.28)

上のレターへの返信もいただきました。ありがとうございます。夏目友人帳という漫画があるんですね。ストーリーを聴いて、梨木香歩の冬虫夏草を思い出しました笑。

今回の放送の少女漫画雑誌は、私もたぶん読んでるものだと思うのですが、世代が違うのでシニカル・ミステリー・アワー(玖保キリコ/くぼきりこ)持ってた年上の従姉妹にLINEしたらすぐ返信ありました。

残念ながらわからないとのことでしたが、お話の文学ぽさからもっと昔のかな?とのこと。

この雑誌は白泉社(はくせんしゃ)のLaLa(ララ)という漫画雑誌で、創刊当時は萩尾望都(はぎおもと)がしばらく表紙を描いてたそうで、そういう奇譚的(きたんてき)なお話はよくあったそうです。

私は2010年頃から現在も連載してる「夏目友人帳(なつめゆうじんちょう)」緑川ゆき作.という作品が好きです。天涯孤独で妖(あやかし)が見える少年のお話です。小泉八雲「怪談」の哀しさ優しさを少女漫画変換した感じです。映像と音楽が綺麗なアニメ版もあります。

でねこの少年ちょっと愛着障害ぽいんです。優しいゾンビぽい。美少年なんですが本人は全く意識してないし妖怪が見えちゃうし天涯孤独だから余裕ないしだし、どこか捨て身で妖や人を助けるので周りがハラハラしつつ彼を見守る優しい世界です。山深い田舎の四季の中、孤独な少年と妖が織り成す哀しく切なく優しいお話です。

■まとめ

  • 愛着障害(被虐者)の自己イメージはゾンビ(座敷わらし)。

  • スナフキンのようなイメージは、周りの人が彼らに抱くイメージ。

  • 彼らは、ゾンビのまま、そのまま救われる

  • インナーチャイルドで出会う自己イメージ。人間か非人間か。

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続編では、憑依と死霊について話しています。

■他の助けを求めるのもいいでしょう

あなたが愛着の問題を抱えている場合は、自分の物語を十分に話せる臨床心理士などの専門家に相談するとよいでしょう。もし、いまのカウンセラーがいまいちと感じるのなら、別のカウンセラーを探しましょう。あなたにとって良いカウンセラーはあなたの一生の財産になります。あなたのカウンセリングがうまくいきますように。

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