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社長の思い

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八鹿警備保障の代表取締役である田路智洋社長による手記。日々の仕事上の気づきや若社長としての心情を赤裸々に綴ります。
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2019年5月の記事一覧

2毛作ジェルの過ち

2毛作ジェルの過ち

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東京オリンピックに向けて東京都によって発表された日傘帽子はあんなにダサいのか?

このニュースを見て著名なコピーライターの谷山雅計氏の2毛作ジェルの話を思い出した。例えば育毛とスタイリングの2つの用途で使えるジェルの名称を考えてほしいという課題だ与えられたとする。

2つの用途、2毛作、そうだ、2毛作ジェルだと命名して、あとで冷静に見てダッサと思ったと。

この場合、ジェルは2つの用途以前に

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侍う男ファルコに学ぶ

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北斗の拳に金色のファルコというキャラクターがいる。

元斗皇拳の使い手でラオウに匹敵する実力がありながら、ラオウに自らの足を切断して差し出し、故郷の村の民の命を守った。

その際、ラオウから災いの元になるから乳兄弟ジャコウを始末すべきだと忠告されながら、母の嘆願によって殺せなかった。

そのジャコウが天帝ルイを幽閉して実権を握ってやりたい放題しても、彼女への忠義心から、理不尽な仕打ちにも関

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理想と現実対処の2段構えで考える

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川崎の登戸でスクールバスを待っていた小学生ら18名を刃物で襲い、2名が死亡する事件が起こった。加害者はその後、自分の首を刺して自殺した。

実に痛ましい。

この事件に関して、自殺するなら1人ですべきで将来のある子供を巻き込むな、という意見とそうやって罪なきものを巻き込もうとする疎外感を持つ者がいない社会にすべきだという意見がある。

確かに後者のような社会にしていくことが理想的だと思う

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バッタもんにならないために

今は個性の時代。昔でいう3高と呼ばれるハイスペックな人間のもっともらしい意見より、オリジナリティある意見を言える人間の方が重んじられる時代。

そういう時代の流れを意識してかメディアやネットの意見の逆張りをする芸人がいる。

俗に言う炎上商法と言うやつだ。

おそらく印象が残らないくらいなら、嫌われてもいいからネットユーザーの印象に刻み込みたい。
そんなとこだろうと思う。

でも、それはオリジナ

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鯛を釣るには海老じゃないと

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婚活仲間の知り合い(笑)に教えてもらったのだが今、プロポーズリングがあると言う。

プロポーズの際にサプライズをしたい。
でもそのためにサイズならいざ知らず、相手の好みを考えながら数十万もする婚約指輪を買うのはリスキーすぎる。
そんな嬉しい悩みを抱える男性のために用意されたリングだそうだ。

価格は1万円から5万円くらいまでとリーズナブル。

その中でもジュエリー業界に日本的な美を取り入れ、

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みんな1人の“仔”

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天童荒太著「永遠の仔」を読んだ。

学生時代、確か中谷美紀・椎名桔平・渡部篤郎主演でドラマ化されていたことは覚えているが、当時の自分にはディープに思えたことを覚えている。

それと同様、原作もディープだった。

なんと表現したらいいのだろう。というか安易に表現するのも憚られる程に深い作品だった。

印象的だったのは、友人の結婚がてら上京した退院後の育ての親である叔父夫妻に対し、梁平が横

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互いに尊重の粉をふりかけ合える場に

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某有名カツラメーカーのアートミクロンという禿げた頭を黒く見せるタイプの増毛の粉のCMを見ながら笑った後に反省してしまった。
これじゃ元女性議員の「このハゲー」のメンタリティとなんら変わりがないではないかと。

自分は今のところ、髪はふさふさ。だから髪がない方が必死でこういった粉を使ったり、バーコードにしてまで禿げの部分を隠そうとする方の気持ちは分からない。

正直、潔くスキンヘッドにするか

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大切なのはやってしまった時

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池袋暴走事故を引き起こした元エリート官僚のブレーキが作動しなかった旨の主張が自動車分析の結果、その形跡がないとして嘘の可能性が高いことが判明した。

もし故意に嘘をついたとしたなら、本当に見苦しい言い訳だ。

その方は日本の省エネ政策を推進して、この国の発展に尽力されてきたという。

晩節を汚すとはまさにこのこと。

偉大な功績を上げるほどの優れた能力をお持ちなのに、そんなつまらない言い訳一

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美味しい“サラダ”をつくるために

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友人に作ってもらったサラダが美味しかった。

彼女曰く、いろんな店のサラダを食べて研究して、試行錯誤を繰り返しながら自分なりのサラダを作っていて、今もそれを続けているとのこと。

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こういうスタンスって特にこれからの時代は大切だと思う。

昔の高度経済成長時代みたいにはっきりとした答えのない時代が今。
今や問い自体を自分で見出し、その答えを自分で見出していく時代。

一応、理論

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いいものでハレなくなった時代に

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阪神百貨店の元会長の三枝輝行氏曰く、服以外で百貨店の収益部門を作る際、着目したものは祭りだったと。

なぜ、普段財布の紐の固い庶民が祭りの日にはその紐を弛めて3,4百円もするドリンクや場合によってはもっとする焼きリンゴなどのお菓子を喜んで買っていくのか。

それは普段の日と違うハレの場が醸す空気がそうさせるのだと。

だったら百貨店のワンフロアにその空気を持ってくればいい。

そのためには、

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“コツ”を掴むには

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この前、ハンバーグを作った。

料理初心者だけあって、ハンバーグの適切な焼き加減に苦戦した。

フライパンで焼き始めてから強火で一方の表面を焼いた上で返してもう一方を焼き、その後は蓋をして弱火でいくのだが、切り上げるタイミングが難しい。

焼きすぎるとジューシーさはなくなるし、焼きが足りないと、中に火が通らず不味くなる。

結局焼きすぎて一応は行けますよ的な味に落ち着いてしまった。いまいちな

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小説「砂の器」を読む

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松本清張著「砂の器」を読んだ。

松本清張の代表作であり、ハンセン病に対する差別問題を扱った社会派ミステリー。

今までいろんな人がいいと勧めていた作品だけに期待して読ませて頂いたが、期待以上に素晴らしい作品だった。

今ではハンセン病は治療方法も確立されていて、後遺症を残すことなく完治できる病だが、昔は不治の感染病といわれ、顔や身体に症状が現れるため、病にかかった者は隔離され、家族を含め差

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警備という山を登るための課題③

警備という山を登るための課題③

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昨日、兵庫県福崎町の七種山〜七種槍を縦走した。

次の我が社の山岳部活動に向けての自主練。

関西百名山ながらも標高683メートルの低山だったので軽い気持ちで登り始めたのだが、累積標高差が1000メートル近くあり、斜面も急で、さらには岩場や細い尾根など目白押しで、思った以上に登り甲斐のあるいい山だった。

雪彦山といい、笠形山といい、播磨地方には低くていい山が多いなあと思った。

雪彦もそう

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郷に入っては郷に従え

納得し難いが、この日本という社会は、かならずしも合理的思考で動いているわけではない。

例えば、この仕事に従事する何年か前、簿記2級の試験勉強のため、近くの図書館で勉強しようと学習室に入った時、電卓禁止の張り紙があった。

なぜ、電卓禁止なのかを自分なりに考えるに、それはカタカタなる音が他の利用者の学習の妨げになるから。

つまり学習環境保持の観点という目的達成の手段として電卓禁止という手段が設け

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