見出し画像

2毛作ジェルの過ち

1

東京オリンピックに向けて東京都によって発表された日傘帽子はあんなにダサいのか?

このニュースを見て著名なコピーライターの谷山雅計氏の2毛作ジェルの話を思い出した。例えば育毛とスタイリングの2つの用途で使えるジェルの名称を考えてほしいという課題だ与えられたとする。

2つの用途、2毛作、そうだ、2毛作ジェルだと命名して、あとで冷静に見てダッサと思ったと。

この場合、ジェルは2つの用途以前にそもそもスタイリングをしてキめること、つまりかっこよさが1番大切な要素になる。

その観点で考えると、2毛作という響きは決定的にダサい。

そういうのって、頭と言うより、生理で感じるもの。だからまず生理で感じて、頭で考えるということが大事だと。

それと同様、今回の日傘帽子も2毛作ジェルの過ちを犯してしまったのではないかと思う。

恐らくこの企画の目的は都市部の夏の暑さ対策を通してオリンピック観戦者の身体の保護と伝統とテクノロジーが同居する日本のアピールの両方があったはず。

そこで職員か依頼を受けた業者の誰かが熱さ対策、伝統とテクノロジー、無機質なデザインの日射病に効く被り笠だー、やったみたいな感じで企画し、会議に載せられたみたいな笑。

その後、会議等で下から上の方に上がっていく過程でこの日傘帽子はダサいという思いをもった職員もいたと思う。でもコンセプトには沿っているし、センスのない自分たちの上司も好意的な意見だし、ものをいうのもいろいろとめんどくさいし、まあいっかーみないな笑。

こんなダサい日傘帽子を被ろうとする人は少ないと思う。いくら機能性が優れたものを作ってもそれを被ってもらえなければ意味がない。

そう考えると、この東京都の企画は失敗だということ。

(民間企業だったら、それが売り上げ低下という結果に現れるだろう。でもお役所ですからそんな心配もない。強引に意義を強調して屁理屈こねて成功だといっておけばいいわけですから羨ましい限りです。

同じようなことは日本の保守的な大企業でもしばしば起こりそうだと思う。

例えば自分も載っているので何とも言えないが笑、プリウスなんかもそうなんじゃないかと思う。

まあプリウスの場合は、いくらダサくても燃費のよさが売りになっているのであまり問題はないんでしょう。)

デザインを意味や理屈で考えて、生理で見ようとしなければかっこわるいデザインが生まれてしまう。

2

それは業種を問わずいえることだと思う。

警備をしてもそう。これから女性も警備員の担い手になってもらわないといけない。そのうえで制服のかっこよさやかわいいといった要素も重要になると思う。

でもイマイチ感が否めない。

警備服のメーカーもワークマンみたいな割安でカッコいいブランドが登場すれば飛びつくのだが…。

金星さん、頼みますよ泣。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?