しお
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溶けてしまったパリの街並み
荘厳な建築物に、光を含む白髪が素敵なマダム、
赤い花を飾った可愛らしいアパルトマン。
街中にはプラタナスの木々が石畳の歩道に
涼しげに影を落とす。
繰り返し映画で見た奇跡のような一瞬が、
当たり前よという顔で次々と流れてゆく。
そこにあるのに、
バスを降りれば触れられる距離なのに、
未だに私にとって遠くにある景色だった。
そこにあることが信じられなかった。
視界は良好。短く切った前髪のおかげ。
SNSなんかに壊させない
ずっと先の街まで見える眺望のいい、
洗面台が二つついてる高いたかいお家に住んで、
ブランドロゴが大きく掲げられた衣服に身を包む。
"高級"と定義づけられたものがあちらこちらに。
SNSばかりに触れていると、
こんな暮らしばかりが幸せの頂点で、
わたしたちが "追い求めるべき"
幸せの形に思えてしまう。
そう思わされてしまうといった方が
しっくりくるかも。
けれどそれは、数ある"しあわせ"の
しあわせを溢さないように。決意。
常日頃から、未来のことは目に映る景色から匂いまで、鮮明に想像を巡らせる。対して、過去のことは、しれっと気づかないふりをして置いていってしまう。
そんなわたしですが、ここ数ヶ月は自分を省みながらたくさんのことを感じ、考えて過ごしました。(noteの更新を待ってくれていた方、遅くなっちゃってごめんなさい。)長いながい旅だったな。
人間、よいところもあれば、わるいところもあります。誰だってそう。
Reneeオープンしました。
本日4月10日の20時に、お洋服屋さん”Renee”オープンします。(販売開始日はこのnoteの最後に載せています。)
Reneeのハジマリにふさわしいもの。思い入れのある“ワンピース”をひとつ。お洋服づくりをするときが来たら、ワンピースからつくると決めていました。
そして、ちいさくひっそりと。なんとなく、ブランドと称して、おおきくお店をはじめるのはわたしらしくないというか柄に合わない気がして
あらがったっていいじゃない。
ここ1年間でなん度も、ふらりと姿をみせる問題がある。その問題にまた、思いもよらないところで肩をたたかれた。あまり目を合わせたくはないのだけれど、強くたたかれたせいで振りかえってしまった。
それは、「花束みたいな恋をした」の上映中のこと。
(以下の3文にすこし、ネタバレを含みます。)
菅田将暉さん演じる麦くんが就職を通して、"すき"を失くしてゆくシーン。これまで小説にイラスト、音楽を、サブカルを
“こんなはずじゃなかった”日々
かけあしで日々が過ぎていって、気づけばもう3月半ば。とりわけ今年は、年明けからの時間のはこびがはやくて、はやくて。どこにいても時計の秒針の音がついてくるような毎日。
毎朝、時計に耳元で
「あれも終わってないんじゃ?これもしなきゃいけないんじゃ?」
とチクタクささやかれているようで。
こんなはずじゃなかったのだけどなあ。
今年度は大学の授業はすべてリモートで、学校に通うことは1日もなく。もっと
どうしていま、お洋服をつくるのか。
ひとつ前の記事で、
お洋服屋さんをはじめることや、
その想いをお話しさせてもらいました。
発表の直後に東京からフライト。
福岡に降り立つころには
くたくただったのですが、
みなさんのメッセージに
心がほっとあたたかくなりました。
きょうは続きを、お話ししようかな。
わたしがどうして、いまお洋服をつくるのか。
売ってみたい。
ただその思いでものづくりをしていた当時。
この手で、なにものでもな
インターネットの片隅で、ちいさなお洋服屋さんをはじめます。
風に吹かれた小花が
はじらいながらもそっと揺れるような、
さりげないうつくしさ。
これからを歩み、
これまでを記憶する。
これからの"あなた"を紡ぐ
"きょう"をともに歩むお洋服。
インターネットの片隅で、
お洋服屋さんをはじめます。
お店もサイトもまだありません。
だけど、ご報告だけ。
まず、お礼をさせてください。
わざわざ、ユーチューブやツイッター、インスタグラムからこの『note』
服の断捨離をして、もらった福。
もしかしたら、お引っ越しをするかもしれない。
無垢材の床に、やさしい光が降り注ぐ
ぬくもりのあるおうちに。
新しいおうちの妄想を、
ひとりでもくもくふくらませてた。
ちょっとした
小物の色遣いや配置で、
おへや全体がぱあっと彩る。
この瞬間の幸福感といったら、
もう、
口いっぱいにショートケーキを頬張るのと
並ぶくらい。
そしてそれが
こだわって迎えいれた仲間たちだと、
なおさら。
ひ