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どうしていま、お洋服をつくるのか。



ひとつ前の記事で、
お洋服屋さんをはじめることや、
その想いをお話しさせてもらいました。

発表の直後に東京からフライト。
福岡に降り立つころには
くたくただったのですが、
みなさんのメッセージに
心がほっとあたたかくなりました。

きょうは続きを、お話ししようかな。
わたしがどうして、いまお洋服をつくるのか。

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売ってみたい。
ただその思いでものづくりをしていた当時。

この手で、なにものでもないあの子を
わたしのトクベツにする、
手芸やおかしづくり。

幼い頃からどうしようもなく、
発作的に、はじめてしまう。

多分これが、好きってことなんだなあ

高校を卒業してからも、
あまり多くはなかったアルバイト代を手に、
手芸屋さんで生地を買って
ブラウスやスカートをつくったり。
いま思いかえすと、涼しい夏のブラウスに分厚い、ごてごての生地を使ってたりして。
トンデモナイ。

そしてひとつお洋服や小物ができるたびに、
売ってみたい。
と、そう思っていました。
ひとりでハンドメイドのお店をやってみようと試行錯誤。
インスタグラムアカウントをつくってみたりもしました。

けれど、
おくりたい想い、それをどう形に表現するか。
どんな人に受けとってほしいか。

どれも想像できなくて、
途中で手を止めてしまいました。

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なによりもだいじな好きという気持ち。
けれど、"なんとなく"の好きだけでは
わたし自身が満たされるものは
つくることができても、
だれかのを幸せにできるものは
つくれないのだなあ。

当時は、なにもできなかったと悔しかったけれど、
いまは、それが自然な反応だったのかなと。

当時の「売りたい」なんて、
一方通行で温度のない、
あまりにも無機質な感情だと、
そう思います。


いまは妄想が膨らんで仕方がないくらいですが。
(みなさんのこと、勝手ながら妄想しています...)

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そして、数年経ったいま。
「しおちゃんの言葉や行動をきっかけに、
一歩踏み出して挑戦できました」
というメッセージをいただくことがあります。

いま、わたしの持ちうることばを使い尽くしたとしても、
とても伝えきれないくらいだけれど、
なによりも嬉しいメッセージです。
もし、みなさんに会えた際には抱きしめてお礼をさせてほしいくらいです。

メッセージを受け取るにつれて、
ことばという目に見えないものだけではなく、
布と糸がつくるかたちを見て
やわらかな布にふれ、
微かな音に耳を傾ける。

そんな、感じられるものを
わたしも勇気をもらったお洋服で、
お届けしたいと思うようになりました。

これが、いまお洋服をつくる理由です。

ものづくりへの憧れ。
そして、ことばをかたちにして届けたい。


もう、想いは存分に話させてもらったから、
これからは、いまつくっているお洋服について話したいな。


みなさんのきもちをしっかりと受けとって、カタチにしていきます。