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#小説

『影の縫製機』ーミヒャエル・エンデ作ー【『モモ』や『はてしない物語』だけじゃない!!ドイツ児童小説家の傑作詩集】

『影の縫製機』ーミヒャエル・エンデ作ー【『モモ』や『はてしない物語』だけじゃない!!ドイツ児童小説家の傑作詩集】

こんにちは、初めましての人は初めまして。

今回は『モモ』や『はてしない物語』で有名な、ドイツの児童小説家ミヒャエル・エンデの詩集『影の縫製機』について書いていきたいと思います。

この詩集はエンデが『はてしない物語』を執筆してから3年後の1982年に出版されています。

僕が生まれる以前の作品ですが、現代に生きる僕たちにもハッと何かを気づかせてくれる作品になっています。(めちゃめちゃ月並みな表現

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「女のいない男たち」村上春樹作(*注意:今回は男女関係についてとてもバイアスがかかった発言をしていますので苦手な方は控えてください)

「女のいない男たち」村上春樹作(*注意:今回は男女関係についてとてもバイアスがかかった発言をしていますので苦手な方は控えてください)

こんにちは、初めましての人は初めまして。
今回は村上春樹さん作の短編集『女のいない男たち」
について書いていきたいともいます。

この作品は西島秀俊さんが主演で映画化され、
アカデミー賞長編映画部門を受賞した『ドライブマイカー』
を含む6本の短編が収録されています。

【この作品のテーマー女のいない男ってどういうこと?ー】この短編集のテーマは、タイトルの通り「女のいない男」です。

このわかるけど

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『永遠をさがしに』原田マハ作【理想的な彼氏像を描くのが上手すぎる!!】

『永遠をさがしに』原田マハ作【理想的な彼氏像を描くのが上手すぎる!!】

こんにちは、初めましての人は初めまして。

今回は、原田マハさんの書いた小説、
『永遠をさがしに』について書いていきたいと思います!

僕のNOTEで紹介する原田マハさんの作品は、
以前の『ロマンシェ』に続き2作目になりますが、
今回もめっちゃ面白いので、是非読んでみてください!!

『ロマンシェ』の記事は以下のリンクから読めますので、
こちらも是非よろしくお願いします!

それでは早速あらすじか

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『羊を巡る冒険』 村上春樹作 感想

『羊を巡る冒険』 村上春樹作 感想

こんにちは、初めての方は初めまして。

前回予告した村上春樹さん作の『羊をめぐる冒険』の感想と、
それに付随した最近のお話しをしていきたいと思います。

長くなってしまうのですが、最後までお付き合いください。

まずは作品の軽い説明から。
この作品は村上春樹さんの3作目の長編になり、
鼠三部作と呼ばれるシリーズの3作目でもあります。

この鼠シリーズというのは、村上春樹さんの長編小説『風の歌を聴け

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『東京奇譚集』 村上春樹作 【母から子への愛と、父親から子への愛】

『東京奇譚集』 村上春樹作 【母から子への愛と、父親から子への愛】

こんにちは、初めましての方は初めまして。

今回は、村上春樹さんの『東京奇譚集』について書いていきます。
タイトルの通り僕は、この本を読んで親の子への愛について
感じるところがあり、まとめてみました。
長くなりますがお付き合いください。

▼本全体の紹介
まずはこの本がどう言った本なのかということを紹介していきます。
この本は2005年に発刊された短編集で、
村上春樹さんの代表的な『海辺のカフカ』

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『異常(アノマリー)』エルヴェ・ル・テリエ作【2月にして2023年1位を確信した作品】

『異常(アノマリー)』エルヴェ・ル・テリエ作【2月にして2023年1位を確信した作品】

こんにちは、初めましての人は初めまして。

今回は、2020年にフランスで最高峰の文学賞を受賞した小説、
『異常(アノマリー)』について書いていきます。

今回ネタバレ絶対NGな作品なので、あらすじを飛ばして、
オススメポイントから書いていきたいと思います。

後半に僕の感想を書いていくのですが、ネタバレを含みますので、
そこから先は作品をご自身で楽しんでから、読んでください!

【オススメ理由①

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『キオスク(-Der Tranfikant- )』ロベルト・ゼーターラー作【資料としての小説】

『キオスク(-Der Tranfikant- )』ロベルト・ゼーターラー作【資料としての小説】

こんにちは、初めましての人は初めまして

今回はオーストリアの作家、ローベルト・ゼーターラーの『キオスク』
について、書いていきたいと思います。

この作品は、東宣出版という出版社の「はじめて出逢う世界のおはなし」
(http://tousen.co.jp/hajiseka-booklist)という世界各国の文学を翻訳しているシリーズのオーストリア編です。

余談ですが他にもチェコやアルゼンチン、

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