M.S 45

はじめまして。 広告代理店→総合商社(転職しました)で働きながら、 読書と音楽、映画…

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はじめまして。 広告代理店→総合商社(転職しました)で働きながら、 読書と音楽、映画を楽しんでいる社会人です! ここでは心に残った作品についてと自分の作った創作を書いていきたいと思います! よろしくお願いします。

マガジン

  • ショートストーリー系

    自分が作った日常のショートストーリーをここに格納していきます。

  • 長編【夜の歌舞伎町】

    長編を格納していきます。

  • 映画について

    映画について触れた記事をきた時にここに格納します。

  • 印象に残った本について

  • 面白いなと感じた曲について

最近の記事

モテる?【ショートストーリーのような詩のような何か】

モテるってんだろうな、そう言って僕はタバコに火を付けた。 僕は今までたくさんの女の子と寝てきた。 クラブ、合コン、サシ飲み、ナンパ、人が思いつくほぼ全ての形で女の子と寝てきた。 しかもみんな世間的にいう若い子たちだ。 清楚系大学生、クラブの常連っぽい軽い女、新卒の女の子、メンヘラ、同僚etc… 他人に羨まれそうな女の子とはだいたい寝た。 みんながいう。 いいな、お前は。人生楽しそうだな。 楽しかったのは否定しない。 でも、一人だけ寝れない女の子がいる。 イ

    • 『夜の街で』5話【ー思いつき長編ー】

      【始める前に】この長編の1話はこちらになりますので、先にこちらを読んでいただけますと幸いです。 前回の話はこちら 帰りの始発電車の中で男はポケットに突っ込んでいた小説を開いた。 『1973年のピンボール』という小説だった。 こうして文庫本を開いて、酔っぱらいまみれの電車に乗っていると自分がこの世で唯一のまともな人間かのように感じられる。 その感覚が好きで、始発電車で本を開くのが男のルーティーンになっていた。 電車を降りると最寄り駅で降りてまっすぐ家に帰った。 着

      • 『夜の街で』4話【ー思いつき長編ー】

        【始める前に】この長編の1話はこちらになりますので、先にこちらを読んでいただけますと幸いです。 前回の話はこちら↓ 【本編】「本当にたまにね。別にホストが好きなわけではないんだけど、一人でいて寂しいときに行くくらい。」 「なるほどね。確かに今日は悲しい夢を見たからきたって言ってたもんね。」 「そう。」 それだけ言うと女の子はまた、グラスに口をつけた。 それからしばらく他愛もない話をして、鏡月のボトルを空けると終わりの時間が近づいてきた。 「そろそろ2時間が経つけ

        • 『夜の街で』3話【ー思いつき長編ー】

          【始める前に】この長編の1話はこちらになりますので、先にこちらを読んでいただけますと幸いです。 前回の話はこちら↓ 【本編】「まずは、相手の良いところを捻り出して、目が大きくてクリクリして可愛いねって褒めたんだ。これはとても反応が良かったよ。そこで調子乗っちゃたんだ。」 「なにしたの?」 「すぐにはなにもしてないよ。ただジャバがすごい量の酒を勧めてきてどんどん酔っ払ってきちゃったんだ。しかもちゃんとシャンパンも頼んでくれたりして、本当に犯罪帝国でも作ってるんじゃないか

        モテる?【ショートストーリーのような詩のような何か】

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          2本
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          2本

        記事

          『楽な人生』【【ショートストーリーのような詩のような何か】

          僕は小学5年生。 世田谷に住んでいて、父親は大企業の部長で、母親は専業主婦だ。 今は、中学受験に向けて勉強をしている。 第一志望は慶應普通部。 慶應に受かったらこの先もう受験はしなくて良いらしい。 それだけじゃなくて人生すごく楽になるってママが言ってた。 学校に行って、塾に行って、家に帰って勉強してを繰り返した。 途中で嫌になってママと喧嘩した。 僕のせいでママとパパも喧嘩した。 それでも不合格、攻玉社に行った。 そして僕は中学生。 僕が進んだ学校は所謂

          『楽な人生』【【ショートストーリーのような詩のような何か】

          『夜の街で』2話【ー思いつき長編ー】

          【始める前に】この長編は以下のリンクの続きになりますので、先にこちらを読んでいただけますと幸いです。 【本編】 女の子は答えた。 「夢を見てた。」 「どんな夢?」 「悲しい夢。」 「どんな風に悲しかったの?」 まるで叱られている子供みたいに女の子は黙ってしまった。 男はグラスのお酒を少し飲むと、もし話したくなかったら無理して話さなくて良いよと言った。 男もそんなに興味があるわけではない。 ただ、聞いて欲しいことを聞かせてくれれば良いのだ。 それに対応した

          『夜の街で』2話【ー思いつき長編ー】

          『夜の街で』1話【ー思いつき長編ー】

          夜の新宿歌舞伎町。 薄いピンクのMGMのバッグを背負った女の子が一人で座り込んで泣いている。 周りの人は知らんぷり。見て見ぬ振りをして過ぎ去っていく。 そんな中一人の男が声をかけた。 長い髪を金髪に染めた、黒い革のジャンパーを着た男だ。 「大丈夫? 何かあったの?」 「どっか行って。どうせ勧誘でしょ。」 「でも、女の子が泣いていたらほっておけないじゃん。」 「本当に大丈夫だから。話しかけないで。」 「わかった、じゃあただここにいるから、気が向いたら話しかけて

          『夜の街で』1話【ー思いつき長編ー】

          『アイドル』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          私は美人女優とイケメン俳優の間に生まれた。 お金もあって、可愛くて、コネもあって、考えうる全てを持って生まれた。 そんな私の夢はアイドルになること。 私の歌とダンスでみんなを元気にしたい。 私が持って生まれた才能を世の中に還元したい。 そのための努力をした。 歌と踊りの練習をして、走り込んで体力をつけて、笑顔の作り方を学んで、筋トレで体幹を身につけて、できることはなんでもやった。 お陰で私はアイドルとしてデビューすることになった。 人でいっぱいの神宮球場で、私

          『アイドル』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          『世界の終わりの直前』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          世界はもう時期滅びてしまう。 巨大な隕石が降ってきて、世界は跡形もなくなってしまうらしい。 NASAにも、CIAにも、人民解放軍にもなす術がなかった。 世界は最初パニックだった。 みんなが自暴自棄になって、好き放題し始めた。 物を壊し、お金を盗み、人を殺した。 でも、段々世界は落ち着いてきた。 そんなことをしても誰も幸せにならなかったからだ。 みんな、不思議と元の生活に戻って行った。 私もその一人だった。でも一つだけ新しく決意をした。 最後には、大好きな人

          『世界の終わりの直前』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          『素直で前向きな子』(ホラー)【ショートストーリーのような詩のような何か】

          小さい頃にはこう言われて育った。 あなたは素直で前向きなとてもいい子ね。と そんな僕はある日一目惚れをした。 異性を意識し始める、小学校6年生の時に出会った女の子。 友達が少ない僕に話しかけてくれた子だ。 僕はその子に告白した。 結果は玉砕だった。振られた理由はこうだった。 私、足が速い人が好きなの。 僕は不思議と悔しくなかった。そうか足が速くなればいいのか。 その日から毎日ラントレを始めて、運動会のリレーの選手になった。 中学では陸上部に入り、勉強そっち

          『素直で前向きな子』(ホラー)【ショートストーリーのような詩のような何か】

          『初デート』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          僕はモテない。 小学生の時は足が遅くて、中学の時は球技ができなくて、高校の時は楽器ができなくて、大学の時は酒が弱くて、社会人になっても容量が悪くて。 そんな僕でも恋をした。 大好きなアニメのオフ会で、たまたま隣に座っていた君。 趣味の話で盛り上がり、映画をみる約束をした。 大好きなアニメの映画だ。 初めてのデート、映画を見てからご飯に行った。 行った先はサイゼリヤ。僕がお店を探すより先に言われたのがこんな言葉。 「私はサイゼのエスカルゴが好き、だからサイゼにい

          『初デート』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          『サラリーマン』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          俺はサラリーマン。 朝早く会議に出て、昼は得意先を巡り、夜は資料を作り、会食に向い、また資料を作る。 上司の顔色を伺い、得意先の業績の心配をする。 あれをやれ、これをやれ。 やるべきことは常に山のよう。 頑張って、頑張って、頑張って。 耐えて、耐えて、耐えて。 そうすれば出世できるはずだ。 出世したら、給料が上がれば、幸せになるはずだ。 いつかそんな日が来る。 今は耐えるんだ。 そう思っていた俺もついに定年。 もう働くなくて良いんだ。 僕もサラリーマ

          『サラリーマン』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          『社畜を救った朝ごはん』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          広告マンの朝は早く、夜は遅い。朝食なんて食べれない。 朝は会議で、夜は接待。 しかも、僕がいるのは飲みが激しいと評判の広告業界。 接待だろうが合コンだろうが、言われることはどこでも一緒。 醜く太ったおっさんも、細くて綺麗な女の子も、僕らに言うことはみんな同じ。 「代理店なんだからもっと飲め。」 そんな生活で体はボロボロ。 脳より肝臓を動かす日々。 そんな日々の苦しみから僕を救ったのはとある朝食。 その日もやっぱり合コンだった。 平日5日を耐え凌ぎ、ようやく

          『社畜を救った朝ごはん』【ショートストーリーのような詩のような何か】

          Life is a box of chocolate, never know what you gonna get.「ー人生は食べてみなければわからない、チョコレートの箱と同じー」

          Life is a box of chocolate, never know what you gonna get. 「ー人生は食べてみなければわからない、チョコレートの箱と同じー」 これは僕の大切にしている「教え」です。 今回はこの言葉について書いていきたいます。 【この言葉を知った経緯ー映画好きの父の存在ー】 僕の父は昔から欧米文化が大好きだった。 ビリー・ジョエルの音楽を聞いて、スピルバーグの映画を観る、 挙げ句の果てには「おふくろの味」はビーフシチューときたもの

          Life is a box of chocolate, never know what you gonna get.「ー人生は食べてみなければわからない、チョコレートの箱と同じー」

          はるか昔の失われてしまった映画の旅

          僕は小さい頃から映画が好きだった。 おこづかいを握りしめ、一人で何駅も先の映画館まで行ったものだった。 当時はサブスクなんてないから、映画を観るには小学生料金と交通費を合わせて一本1000円以上はかかる。 他の友達は文房具や、遊戯王カード、練り消しなんかを買っていたけど、僕は迷わず映画にお金を使っていた。 小学生にとって映画を観にいくのも一つの冒険だった。 片道一時間の道を一人で、電車とバスを使って進んでいく。 いざ映画館についてチケットを買うためには知らないお姉

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          『君が獣になる前に』ーさの 隆作ー【誰もが心に獣を抱えている】

          こんにちは、初めましての人は初めまして。 今回はさの 隆さんの漫画『君が獣になる前に』について書いていきたいと思います。 普段はあまり漫画について書くことはないのですが、つい5分ほど前に読了して感動してしまったので、その感動が覚める前に書いていきたいと思います 【あらすじ】まずはあらすじから 主人公の神崎一は葬儀屋を営む青年。 幼い頃に両親を事故で亡くし、今もそのトラウマで苦しんでいる。 そんな主人公には小さい時から妹のように可愛がっている希堂 琴音という幼なじみが

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