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短歌のようなもの

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記事一覧

落穂拾い短歌

落穂拾い短歌

インドカレー屋のサラダに励まされてる ドレッシングのまばゆいオレンジ

落ち込むな!LINEが2日来ないだけで 今日のポテサラは密度が高い

スタバまでわざわざ歩いてキャラメルマキアートのカフェインレスを頼む

牛乳:ジャスミンティーは1:3 はちみつは思ったよりも多く

「繋ぎ役もう飽きたよ」嘆くゴリラ「ぼくもそうだよ」励ますラッパ

淹れたてのコーヒーのなかに着地したハエを眺めて同情している

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短歌 黄色のニットの私

短歌 黄色のニットの私

雑踏で待ち合わせスポットになれる まばゆい黄色のニットの私

青色のコートの人とすれ違う この道!今!推しのペンラカラーです!

もし此処がぷよぷよだったらチャンスだよ 向こうから黄カーディガンと黄ベスト

インスタで #清水寺 と検索し 浮いてなかったか気にする 気にすな

※服の色が基本黒白ベージュで構成されている私。友達の後押しもありとうとうイチョウ並木のような色のニットを買った。こんなに色

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短歌のようなもの #18

短歌のようなもの #18

気さくに話しかけてくれる先輩は私より5年も長く生きてる

「ホワイトモカ、トールのアイスサイズください!」吹き出す店員 めちゃくちゃな夏

スイミングが好きというより17アイスが好きだったと思う小4

Yeah! めっちゃホリディを聴く月曜日 ウキウキな夏希望!出勤!

宅配のピザ屋のお兄さんは普段宅配ピザを頼むのだろうか

短歌のようなもの #17

短歌のようなもの #17

夏を乗り越えるためにある「夏」だ たとえばほろよい冷やしパインとか

水族館のことを「すいぞっかん」と言う君はきっとイルカが好きでしょ

大魔神みたいな入道雲がいる!一瞬立ち漕ぎしてみるOL

足の甲ホットドッグかと思えば 日焼け止め持つ手は意気揚々

好きな人はカブトムシが見向きもしないほどにスイカを下まで食べる

短歌「ザ・ピース・オブ・サマー」②

短歌「ザ・ピース・オブ・サマー」②

続きです。

16.本屋ではそれぞれが好きな場所へ行く 伊坂幸太郎へ行く君

17.読みかけていた本を恥ずかしそうに戻していたとこ、とても良かった

18.カフェでするどうでもいい話こそが大事って知ってる もう24だし

19.アイスカフェオレはすっかり水だけど、水なんだけど、まだ話してたい

20. iPhoneのロゴを鏡にしてるから電車の向かいの人が驚く

21. 隣から音漏れがした 気を利か

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短歌「ザ・ピース・オブ・サマー」①

短歌「ザ・ピース・オブ・サマー」①

もう秋ですね!
夏の間に書き溜めていた短歌34首の前半です。 お手柔らかに…!

1. 2020年の手帳7月8日「蝉が鳴き始めた」と青字で

2. クールビズの定義を決めなきゃ真っ裸で通勤しちゃう人が出てくる

3. 喫茶店のランチ3回目マスターがしきりに「新田くん」の話をする

4. 「新田くん」はふたつ年上で総務部でたまにコーヒーを飲みにくるって

5. 帰り道すこしだけマスクを外す

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トリキ短歌

トリキ短歌

先日、鳥貴族に行きました。
鳥貴族って無性に行きたくなりません?
トリキでお腹いっぱい食べて、「食べすぎたね〜」つって夜風にあたりながら一駅歩くやつやりたい

キャベツ盛りのことを「前哨戦」と呼ぶ 貴族に丸腰で挑む庶民だ

【学ばない】一口食べて涙ぐみ、わさびをどけてささみだけ食う

「色綺麗〜!」ってラムネチューハイ透かすフリ ジョッキ越しに見る好きな人 ヤバ!!!

ストローと間違えマドラー吸

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短歌のようなもの #16

短歌のようなもの #16

プチプチでもうはしゃがないメルカリで使えるかなって取っておくだけ

夏空をアイスクリームディッシャーで掬って食べたい 雲は多めに

エアコンが寒くて消したら暑くってやっぱりつける 生きるのむずい

どこどこのコンビニが好きとかそういう話をずっと、ずっとしてたい

お茶漬けの最後のひと口かき込めば海でおぼれたときの味がした

コンクリにキズパワーパッド貼ってあり「早く治るといいね」って思う

短歌のようなもの #15

短歌のようなもの #15

「えいえいおー、全部母音なのウケるよね。母音で元気出してんの ウチら」

見たくない見たい見たくない好きだった人のインスタ…なんだ麺か

池のあるデカめの公園によくいる犬に連れまわされている人

美容師が二手に分かれてドライヤー されるがままの私 犬だな

やらかし短歌

やらかし短歌

仕事でやらかし、ド深夜にどん底気分のまま短歌を詠んでみました。憂鬱すぎて寝られません。

帰り道 責めるように咲く桜 合わせる顔がなくてうつむく

音楽も食事も全然手につかない、なのに短歌は詠んでる ウケる

一瞬の楽は一生の苦になる 明日はきっと大陳謝祭

「報連相」キャッチーさとかで言ってない これが全てなんだってこと

謝罪する流れをスマホにメモしてる 時刻は深夜 まあまあ地獄

「仏の顔も

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短歌のようなもの #14

短歌のようなもの #14

YouTubeの関連動画を何気なく辿るみたいに毎日生きる

台風が温帯低気圧になる 君への気持ちもどこかに消える

深爪がきらきらする夜 月光にかざすふりして指ハートした

今日夢で鼻が舞台を観に行って「目になりたかったな…」って言ってた

君が言うサ行ウ段カ行イ段がわたしとおんなじ温度じゃなくて

短歌のようなもの #13

短歌のようなもの #13

人生がメロディならば落ちサビで転調したいがための今だよ

交差するハイウェイ交わらない人生 それでも平等に差す夕陽

「ひとりよりふたりでがいいよね」と君がはんぶんくれた甘いチーズナン

ヨギボーが何回打っても「良義母」になる我がiPhone 愛されてんな

好きな人が牛乳パックを開けるのがへたくそだったら抱きしめちゃうよね?

短歌のようなもの #12

短歌のようなもの #12

夕暮れの水平線は俯いたときの君の瞼に似ていた

ジョイマンは真理を歌う ラップとも韻を踏むとも違う何かで

嬉しくてスキップ 昔「フォームが変」と言われたことがよぎってやめる

友達が少なくたっていいんだもん!SPIもひとりで解けたし

カルディが好きな人が好き 無印のカレーを食べ比べする人も好き

愛情に裏表なんてありゃしねえ 愛は球体 見えなきゃ回せ

小説なら多分メタファー いつメンのひとり

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ケンタッキー短歌

ケンタッキー短歌

「好き」はすごいパワーだからね大切に 私はケンタッキーが大好き

本能がそうさせるから従います 犬歯が急に生き生きしだして

引きちぎれ!一心不乱に われわれが野生だったときの記憶

白米がケンタッキーにあればなぁ…やめやめ、考えただけで身悶え

2階席「ながら食べ」の概念はないよ、チキンとキチンと向き合う

スパイスを浴びて棺桶入るかんね、ケンタッキー葬!笑ってほしいし