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人間の心理と進化、行動経済学

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#仕事

労働の報酬は金から達成感に変わった

労働の報酬は金から達成感に変わった

 かつて人々は家族のために働いた。そして、子供に飯を食わせるためにどうしても現金が必要だった。だから労働の目的は現金だった。
 でも今は違う。子供がいない夫婦もいるし、結婚しない人もいる。彼らは何を目的として働くのか。結局、自分が満足すればいいのだ。

 となると、ストレスの高い職場で高給を稼ぐよりは、快適に仕事をしてほどほどの給与を受け取った方がいい。
 あるいは仕事そのものに達成感があれば、給

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臨機応変がNGの仕事も多い。銀行、裁判官、役人^^;

臨機応変がNGの仕事も多い。銀行、裁判官、役人^^;

 理由は2つあります。
1.全ての人に同質のサービスを提供する義務がある。
2.効率よりも信頼性が優先する。

 だから役人は杓子定規で前例主義なのです。それには合理性がある(注1)。

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おまけ
 このような背景があり、銀行員と法曹関係には「世界で一番つまらない職業」という汚名があります。たしかスタンフォード大学心理学科の研究です。
 個人の裁量範囲がない。クリエイターとは真逆

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生きるためにやりたくもない事をやるのは人間だけ^^;

生きるためにやりたくもない事をやるのは人間だけ^^;

 これは、改めて考えてみると当たり前なのですが、ヒト以外の動物は「やりたい事」しかやりません。
 「これをやらないと生きていけない」と考えて、嫌々ながら木の実を探したり、狩りをしているわけではないのです^^;
 「ただ、その時にやりたいと感じた事をやっていたら、生き残った」
 これが進化というモノです。「狩りが嫌いなライオン」の家系はあっという間に絶滅したでしょう。

 動物の精神はそういう風に出

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娯楽は一種の薬物依存:生存に無関係に快楽を味わう。麻薬と同じ^^;

娯楽は一種の薬物依存:生存に無関係に快楽を味わう。麻薬と同じ^^;

 ヒトがなぜ娯楽が好きかというと、脳内麻薬が分泌されて幸福感を得られるからです。元々「幸福感」は食、睡眠、セックスなど「遺伝子の拡大再生産に有効な行動」を個体に促すためのツールだった。

 しかしヒトは「進化の道」を踏み外し、幸福感そのものを追求するようになった。そして生存・生殖に必要な活動と独立した分野で、効率よく幸福感を得るための行動を考え出した。それが「娯楽」です。

 人類はこれをいたく気

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