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みえないひかりがみてみたくて

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探してもいなかった。でも真夜中に突然の光が見えたかのように現れた女の子。その心が欲しくて、男は寿命を失う。でも本当は遠い昔から決まっていた。二人が出会い恋に落ちることは。二人に残…
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#ギター

心が欲しくて#01

片道、4時間の時間旅行。

その先に彼女はいる。
いつだって僕を待っていてくれる。
そこでしか会えない。というわけではない。
でも僕はそこへ行く。
こんなに一つの場所へ思いを巡らせ
往復したのは彼女のいるその場所だけだ。
綺麗にレイアウトされた
ギターが並ぶ店でもなく
そこの一冊にどれだけの思いが詰まったか
わからない本達が並ぶ場所でもなく
友達の溜まり場になっている場所でもなく
どこでもない、そ

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こころの行方#02

その話を半信半疑で聞いて
ほどなく本当に現れた。
僕の元に。
この人の心を知りたい。
この人の心が欲しい。
僕だけを想って欲しい。

僕のことを好いてくれるわけがない。
もし、万が一そんなことがあっても
僕のことだ。
愛想を尽かされて
すぐに終わりがやってくるだろう。

僕は気がつくと車に乗り
あの店へと向かった。
そう心を渡して心が手に入る店だ。

まるで悪魔との契約だ。
自分の心を対価と

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神か悪魔か偶然か運命か#03

いまから会いにいってもいいかな?
とメールを打ちかけたがやめた。
突然会いに行ってみたら
どんな反応をするのか
見てみたかった。
心がたしかに僕のものになっているなら
きっと喜んでくれるだろう。
そう思いながら車を走らせた。
車内のラジオからなにか
懐かしいメロディーが流れていたりしたような気もする。
でもその時の僕は彼女の心のコンパスが
どこに向いているのか。
それだけしか考えてなかったのか

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あの日の白いワンピース#04

彼女と知り合ったキッカケは
大学の音楽サークルだった。
僕はギターを弾く時間に費やしたり
未来について深く考えもせずに
高校生活を過ごしてしまったため
大学に進学する道を選択した。
音楽サークルはいくつかあったが
上半期、下半期とバンドを組まなきゃ
いけない決まりがあるサークルだったり
ある程度の制約があったりした
そういうのは御免だった。
15歳でギターを始め、バンドを組んだりもした。方向性の違

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悪夢からの救済#09

僕はよく悪夢をよくみる。
それはそれはとてもつらい。
誰だってそうだ。見たくないような夢を見るときくらいある。
それに反して、幸せとまでは言えないけれど、それに近い夢やなんでもない夢をみるときもある。
ほぼ365日、眠りつくと目を覚ますその時まで夢を見ている。
いつもの使い古された僕にとってはすごく心地の良い薄いブルーの毛布の感触を確かめて
それが夢だったと気づく。
ものすごく現実に近いような夢か

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わたしをえらんで#10

いつもの時間、二人きりの時間。
僕は抱いていた疑問を素直に聞いてみた。
「いつも嫌な夢見た時、真っ先にひかるが浮かんですぐにメールするんだけど、すぐに返ってくるのはどうして?」
ふふふ、と笑みを浮かべて
「内緒にしたかったけど言っちゃおうかな。寝る前には携帯の着信音を最大にして、いつちひろから連絡が来ても気づくようにしてあるんだ。」
「眠りを妨げられて、大丈夫?きつくない?」
「それが私が嫌な夢を

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僕が選ばれた理由#11

いつもの奥のテーブルに座る。
いつものコーヒーを注文する。
どうして僕がギターを選ばなくちゃ
いけなかったのか。嫌だったわけではない。
彼女にとっては僕の音は特別な音として
響いたのだろうか。
適当な理由で選んだ訳じゃない。
そう言っていた。
人思う故に我あり。
これは僕の座右の銘のひとつだ。
座右の銘なんだからひとつでなくてはならないなんて決まり文句は聞き飽きた。
幾つあったっていいじゃないか。

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ファーストラブとキャンディータフト#12

それから一ヶ月としないうちに
彼女はもうある程度好きなように
ギターが鳴らせるようになっていた。
いつもの珈琲屋に僕らはいた。
「あのね、なんかメロディーが降ってくる時があるんだけど忘れちゃったり、たいしていいメロディーでもないなあとか思ったり。難しいね曲作りって。ちひろどうやって作ってる?」

「僕は歌詞と同時に歌詞にメロディーもついてるからそれにギター当ててく感じ。」
「そっか、自然に降りてく

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哀しい調べが向かう先には#14

それから
音楽について、オリジナル曲について
話し込みすぎて結局ひかるの家に
泊まることになってしまった。
見覚えのない天井と部屋を包む甘い香りで
そういえば泊まったんだっけと目を覚まして気づく。
ローソファーで眠ったが
有意義な話がたくさんできたおかげか
寝覚めはよかった。
それともひかるが近くにいるから?
すごく気持ちのいい朝だった。
どこからともなく鳥のさえずりが
聞こえてくる。
携帯に目

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