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#お仕事小説部門

創作大賞2024 お仕事小説部門 作者様&作品一覧(2024/06/21 更新)

創作大賞2024 お仕事小説部門 作者様&作品一覧(2024/06/21 更新)

noteの創作大賞の各小説部門のページ、作品が入り乱れていてなかなかに見にくいですよね。元々小説向きのサイトではないので仕方ないのですが。少しでも見やすく、また過去にアップロード作品にも光が当たればと、一覧を作成しました。

良かったら💗くださいね♪

※注意事項現在「#お仕事小説部門」に参加されている方で、作品に「#創作大賞2024」のタグを設定されているnoteを対象としております。

作品

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小説:当店は9月17日(日)をもって閉店します 1

小説:当店は9月17日(日)をもって閉店します 1

あらすじ

青葉市の大型ショッピングモール『アオモ』南館一階にあるゲームセンター『アミューズパーク』はモール側との契約交渉が上手くいかず、突如として閉店することが決まった。
契約社員になろうとしていた主婦田原、閉店に伴って発生してしまう転校を小6の息子に嫌がられる店長大池、閉店に向かって張り切って仕事をする田原を冷めた目で見ている坪田、『アミューズパーク』へ残留するために店長昇格を断り続けていた友

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《土木文学》「戊辰鳥 後を濁さず」第1話

《土木文学》「戊辰鳥 後を濁さず」第1話

あらすじ

戊辰鳥 後を濁さず
―つちのえたつとり あとをにごさず―
第一部「釜場」

三月十五日(金)

 農家であり地主であるトキ家の跡取り娘として生まれた私は、二十歳の時、祖父の養子となり、祖父からボロアパートを一棟譲り受けた。
 表向きはトキ家の血を絶やさないためとなっているが、実際は広大な土地を持つ祖父から相続を受けるためである。

 医師が祖父に宣告したおおよそ三年後までに私は相続税と

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連載小説★プロレスガール、ビジネスヒロイン? 第一話 プロローグ

連載小説★プロレスガール、ビジネスヒロイン? 第一話 プロローグ

第1話 プロローグ

 三千人で超満員のアオーレ長岡。大歓声と悲鳴が入り混じる混沌。
 リング上では、黒髪をお団子にまとめた女子プロレスラーが相手の体を抱え上げ、リング中央に叩き付ける。その瞬間、興奮の中でリング上に緊張が漂う。
 すぐさま、コーナートップロープに駆け上り、大歓声を繰り出す観客に向かって右腕をあげた。その人差し指は天を指す。
「いくぞー!」
 甲高い叫び声と共にトップロープから思い

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「雨上がりのアルテミア・愚痴外来診療録」  第1話 VIPな客

「雨上がりのアルテミア・愚痴外来診療録」  第1話 VIPな客

あらすじ どこかの町外れに佇む寂れた診療所、通称「愚痴外来」。宣伝はおろか、看板すらぼろぼろなのに、口コミを頼ってなぜかVIPがやってくる。政治家、芸能人、スポーツ選手、社会に認められた強い存在のはずなのに、みなどこか人には言えない心の闇を抱えている。
 所長の「心山(むねやま)」は一見ぱっとせず、空気の読まない発言で依頼者を怒らせる社会不適合者だが、解析心理学という手法を用いて、本人ですら気づか

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noteの街に風が吹く:小説的考察【5話】“新しい風”とスキ論争

noteの街に風が吹く:小説的考察【5話】“新しい風”とスキ論争

私の名は「ムギ」。

両親や大学生の弟との実家暮らしだが、会社には真面目に出勤している。

仕事以外の時間は、ラジオを聴きながら「note」を読んでストレス発散することが多い。

世間には、ラジオと読書を同時に楽しむのが難しいという人もいるらしい。

私は中高生の頃から勉強しながらラジオを聴いていたので、DJが耳元でしゃべっていても文章を読んで感動できる。

バス通勤しているときや散歩中はラジオが

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私にヨガの先生はできません!【第一話】無理です!

私にヨガの先生はできません!【第一話】無理です!

【あらすじ】

【第一話:無理です!】

 前屈をする。
わかっていたけどやっぱり痛い! 太ももの後ろの薄い皮はピンと引っ張られてぴりぴりするし、ふくらはぎの裏側もちぎれてしまいそう。
 毛穴からじわりと滲む汗は涙なんじゃないかって思う。体のどこかから、すすり泣く声が聞こえたような気がした。
「うう」
 九月の土曜日。まだ温かさの残る閉店後のホットヨガスタジオで、私はうめく。
 両足を揃えて立ち、

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小説:バンビィガール<1>ある女子大生の夢 #note創作大賞2024

小説:バンビィガール<1>ある女子大生の夢 #note創作大賞2024

 ――むかしむかしあるところに、冴えない21歳の女子大生がおりました。
 その女子大生の密かな夢は、地域密着型の情報誌の顔とも言えるイメージモデル。一年間の任期の間に県内で注目の的になるそれは、簡単に言うと地元のミスコンを意味していました。
 30歳までの独身女性を対象にしたそのミスコンに、女子大生はチャレンジしてみることを決めました。
 しかし冴えない女子大生は、文字通り冴えなくて、取り立てて美

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銀山町 妖精綺譚(第1話)

銀山町 妖精綺譚(第1話)

あらすじ
 福島県奥会津に位置する小さな町、銀山町。大きな産業はなく水力発電事業の恩恵に依存している。
 時は平成三年、日本中がバブル経済、リゾート構想に踊るが銀山町には何の恩恵もないまま。選挙を控え町民から突き上げを受けていた町長が思いついた「妖精の住むふるさと」という町おこし事業。
 担当させられるのは町に縁がないのに役場に新規採用された職員、田中。町に妖精にまつわる伝承はなく、田中は役場を一

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【創作小説】会津ワイン黎明綺譚(第1話)

【創作小説】会津ワイン黎明綺譚(第1話)

(あらすじ)
 美しい日本の原風景、そして日本の心が残る福島県会津地方。日本ワインの産地として福島県会津地方はメジャーとは言えないかもしれません。しかし50年以上前からワイン用葡萄の生産が行われており、近年の会津ワインの品質の高さは国内外のワイン業界において注目されつつあります。
 会津という土地を愛し会津ワインの原料となる、高品質な葡萄作りに挑戦し新たな産地としての道を開拓した若者たちの始まりの

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おーい!落語の神様ッ 第一話

おーい!落語の神様ッ 第一話

 紋付羽織袴姿の男が深夜の浅草を千鳥足で歩いている。この街の人達は気にもとめない。「どうせまたどっかのバカが飲み過ぎたんだろう」と見て見ぬふりをしてくれる。
 どっかのバカの正体は、この秋二ツ目から真打に昇進が決まっている落語家の紅葉家咲太、三十四歳。落語の世界ではまだまだひよっこの若手だ。なけなしの金をパチンコで擦って、ツケでやけ酒を飲んだ帰りだった。
「ちくしょう。死んでやる。死んでやるぞ」

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