涼雨 零音

言葉を操って文芸の可能性に挑み続けるノベル・テロリスト。 小説メインですが、他にもいろ…

涼雨 零音

言葉を操って文芸の可能性に挑み続けるノベル・テロリスト。 小説メインですが、他にもいろんなコンテンツ作ってます。 https://lit.link/rainsuzusame ヘッダ画像(とバナー)は勅使河原 優さん(https://note.com/m4teshigawara

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◆概要 公私ともにいろいろな創作、制作活動をしている涼雨零音の活動情報やノウハウ共有の場です。家庭や仕事を持ちながらクリエイティブワークを続ける中で得た知見や実践していること、面白エピソード等を紹介します。 ※メンバーシップ参加者は、涼雨零音 のすべての有料コンテンツを閲覧できます。(すべての有料コンテンツをメンバーへ公開します) ※買い切りマガジンもありますが、買い切りマガジンにはメンバー限定コンテンツは収録されません。逆にメンバーシップ参加者は買い切りマガジンに入る内容もすべて閲覧できます。 ◆活動内容 ・主に映像、音声、テキスト等のコンテンツ制作の舞台裏紹介 ・ノウハウ、Tips紹介 ・読んだ本、見た映画の紹介 ・映画に見る映像演出や脚本のテクニック解説 ・Q&A ・その他柔軟に、メンバーさんのニーズに沿った内容をやっていきます。 ◆備考 ・アートクリエイションを軸にした内容になると思いますが、それに付随したテクノロジー、ガジェットの話題もあると思います。

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  • 涼雨的呑みながら書きました

  • 零音の頭の中 ~Rainy Brain

    涼雨零音が日頃考えていること、読んだ本の紹介、公募の応募状況や原稿執筆についてなど、比較的パーソナルな内容を書いていきます。 だいたい週一回程度更新する予定です。個別記事は100円、買い切りマガジンは500円です。

  • [小説]サイカイカフェ

  • [小説]かきならせ、空!

    2024年6月に上梓した小説「かきならせ、空!」の12話分をまとめたものです。

  • 創作作品集

    自作の小説や詩など、創作文芸の作品を集めてあります。

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[小説]テスト・フォー・エコー 第一話

あらすじ 映像配信サービスで映画を見ていた田神修一は、その映画に自分と瓜二つの俳優が出演しているのを発見する。茅ヶ崎時夫というこの俳優は芸能活動以外のプロフィールが田神修一とまったく同じであった。田神は同僚との語らいから、茅ヶ崎時夫は実写の人間と同じに見えるコンピュータグラフィックスで作られたデジタルヒューマンではないかと疑う。自分と同じ姿、声を持つ自分よりも有名なデジタルヒューマンの登場により、田神修一は次第に居場所を失う。追い詰められた田神はついに錯乱し、映像作品と現実の

    • アニメに出てきたベースを買った話 #呑みながら書きました

       やってきました呑み書き。いつも以上にもうだいぶ飲んじゃってマズイ状況です。  今日呑んでいるのは上の写真のやつですが、これはサントリーの翠ジンソーダの缶のやつを、あまおう苺の酢ドリンクというやつで割ってみたものです。うますぎ。呑みすぎ。酔いすぎ。  いつの間にか5週ねんだそうです。何を隠そう、わたくしこの呑み書き大好きでありまして、超精力的に参加しとります。  最初に参加したのは2020年の6月のようですね。note にアカウントを作ったのが2020年の4月なので、実に

      • 何が出るかなDVD棚 - DVD棚探索

         X のSpaces で(って言うとイーロンがロケット打ち上げてる会社みたいだが)ぬくいごはんさん がホストされていたところに入ってみたところ、「DVD棚見たい」という話になり、自分でももはや何があるのかよくわかっていない状態のため、棚卸してみることにした。  なお、本棚は以前何回かにわたってnote にしている。  話しながら、そもそも何枚ぐらいあるのかも自分でよくわかっておらず、最後にディスクを買ったのはたぶん2015年に発売されたserial experiments

        • 2024年中間振り返り

           気づけばもう8月も折り返しを過ぎ、盆も明けているではないか。2024年、年頭に掲げた極めてテキトーな抱負はいったいどうなったのか、振り返らないうちに今年の残りがどんどん減っていく事態。  本来、中間振り返りは6月末にやるべきところ、今年は創作大賞2024の応募作品執筆やらなにやらでばたばたしており、それが落ち着いたら新しいYoutubeチャンネルを始めたりと、息をつく間もなく(嘘)やっていたので8月中旬というタイミングになってしまった。  自分でももはや何を掲げたかすら

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        [小説]テスト・フォー・エコー 第一話

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          アニメに出てきたベースを買った話 #呑みながら書きました

           やってきました呑み書き。いつも以上にもうだいぶ飲んじゃってマズイ状況です。  今日呑んでいるのは上の写真のやつですが、これはサントリーの翠ジンソーダの缶のやつを、あまおう苺の酢ドリンクというやつで割ってみたものです。うますぎ。呑みすぎ。酔いすぎ。  いつの間にか5週ねんだそうです。何を隠そう、わたくしこの呑み書き大好きでありまして、超精力的に参加しとります。  最初に参加したのは2020年の6月のようですね。note にアカウントを作ったのが2020年の4月なので、実に

          アニメに出てきたベースを買った話 #呑みながら書きました

          何が出るかなDVD棚 - DVD棚探索

           X のSpaces で(って言うとイーロンがロケット打ち上げてる会社みたいだが)ぬくいごはんさん がホストされていたところに入ってみたところ、「DVD棚見たい」という話になり、自分でももはや何があるのかよくわかっていない状態のため、棚卸してみることにした。  なお、本棚は以前何回かにわたってnote にしている。  話しながら、そもそも何枚ぐらいあるのかも自分でよくわかっておらず、最後にディスクを買ったのはたぶん2015年に発売されたserial experiments

          何が出るかなDVD棚 - DVD棚探索

          2024年中間振り返り

           気づけばもう8月も折り返しを過ぎ、盆も明けているではないか。2024年、年頭に掲げた極めてテキトーな抱負はいったいどうなったのか、振り返らないうちに今年の残りがどんどん減っていく事態。  本来、中間振り返りは6月末にやるべきところ、今年は創作大賞2024の応募作品執筆やらなにやらでばたばたしており、それが落ち着いたら新しいYoutubeチャンネルを始めたりと、息をつく間もなく(嘘)やっていたので8月中旬というタイミングになってしまった。  自分でももはや何を掲げたかすら

          2024年中間振り返り

          [裏話]”かき空”のできるまで 準備段階編

          さて、もはや誰がこれを期待しているのかわかりませんが、自分の記録を兼ねて書いておくシリーズと化しております、「かきならせ、空!」メイキングnote。第二弾は、「いかにして10万字を超える作品を2か月で書くのか、大作戦」です。 実際の創作ノートを丸ごと引用しながら、順を追って振り返りましょう。僕が作品を書く前に書いている創作ノートをお見せするので、どういうメモで作品を書いているのかの参考になれば嬉しい。

          [裏話]”かき空”のできるまで 準備段階編

          [裏話]”かき空”のできるまで ネーミング編

          創作大賞2024に応募した「かきならせ、空!」は三本目の長編で、完全書き下ろし作品でした。 今回、創作大賞2024の募集が開始された4月23日から急に思い立って応募することにし、しかも、長編、10万字級のものにするぞ、という無謀ともいえるスケールで完全に無の状態から13万字あまりの作品を書き下ろしたのです。 最初から、最終話まで公開が終わった後で、メイキングのnote を書こうと決めていたので、今回からそれを連載します。このメイキングは完全ノープランで、思いつくままに書いて

          [裏話]”かき空”のできるまで ネーミング編

          だからアートは面白い

          ものぐさな僕はヘッダー画像を設定するのがめんどくさいため、最近はみんフォトに入る→「猫野ソラ」で検索→良さげなの借りる、という流れ。 そんな具合に仲良しnoter さんの一人、猫野ソラさんのイラストを借りがちですが、今回のはちょっと申し訳ない感じになっちゃったので弁解を。この絵、本当はもっと縦に長く、この人の顔がちゃんと描かれてるんです。ステキなの。でも借りたかったのはこのシャツ。顔見せなくてスンマセン。 さて、本日のお題目はこちら。こちらも仲良しnoter さんの一人、

          だからアートは面白い

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          [裏話]”かき空”のできるまで 準備段階編

          さて、もはや誰がこれを期待しているのかわかりませんが、自分の記録を兼ねて書いておくシリーズと化しております、「かきならせ、空!」メイキングnote。第二弾は、「いかにして10万字を超える作品を2か月で書くのか、大作戦」です。 実際の創作ノートを丸ごと引用しながら、順を追って振り返りましょう。僕が作品を書く前に書いている創作ノートをお見せするので、どういうメモで作品を書いているのかの参考になれば嬉しい。

          [裏話]”かき空”のできるまで 準備段階編

          [裏話]”かき空”のできるまで ネーミング編

          創作大賞2024に応募した「かきならせ、空!」は三本目の長編で、完全書き下ろし作品でした。 今回、創作大賞2024の募集が開始された4月23日から急に思い立って応募することにし、しかも、長編、10万字級のものにするぞ、という無謀ともいえるスケールで完全に無の状態から13万字あまりの作品を書き下ろしたのです。 最初から、最終話まで公開が終わった後で、メイキングのnote を書こうと決めていたので、今回からそれを連載します。このメイキングは完全ノープランで、思いつくままに書いて

          [裏話]”かき空”のできるまで ネーミング編

          創作大賞2024:応募作品まとめnote

          わたくし、涼雨 零音が創作大賞2024に応募中の作品をまとめておきます。 「かきならせ、空!」 #お仕事小説部門お仕事小説部門 に応募した小説「かきならせ、空!」です。創作大賞2024にむけて新規に書き下ろした作品です。 描いているのはバンドをやる高校生たちで、彼らがそのバンドを仕事にしていきたいと決意するまでの物語です。お仕事小説というかお仕事未満小説、といった感じのものです。 周辺に登場する大人たちについて、その仕事の醍醐味のようなものを感じさせるような表現もしてみまし

          創作大賞2024:応募作品まとめnote

          [小説]かきならせ、空! 第十二話

           練習を終えて帰宅し、夕食を摂って勉強をした後、家族が寝静まってから風呂に入るのが空楽の日課になっていた。イベント本番前日の深夜、風呂上りに自室のバルコニーに出てバスタオルで髪を拭きながら空楽は月を見上げた。寝間着替わりにしているTシャツの袖から、もうひんやりと感じられる秋の夜風が吹き抜けていった。空楽は肩をすくめながら身震いした。バルコニーの手すりに肘をついてみると、いつの間にか手すりが少し低くなったように感じた。  期待と不安を両手いっぱいに抱えて迎えた中学校生活は、戸

          [小説]かきならせ、空! 第十二話

          [小説]かきならせ、空! 第十一話

           修学旅行よりもずっと濃密だった合宿が終わり、汗だくになるほどの夏日も少なくなった頃、夏休みが終わって日常が戻って来た。空楽たちは毎日のように練習場に集まっては、練習をしたり、他愛もない話に花を咲かせるのが新たな日常になった。夏にやった曲にリアレンジと、新たに空楽が作って来た曲のアレンジにしっかり時間をかけ、バンドでのリズムトレーニングなどの基礎練習も日々行い、STUNNUTSはまったく新しいバンドとして生まれ変わった。  タイヴァスのイベントへ応募するデモ音源の制作にあた

          [小説]かきならせ、空! 第十一話

          [小説]かきならせ、空! 第十話

           夏休みの終盤、空楽たちSTUNNUTSのメンバーは瑠海の家にある練習場で二泊三日の合宿を行うことになった。初日の朝、空楽と琴那は同じバスに乗り合わせて向かった。六弦はお父さんに車で送ってきてもらっていた。 「おはよう」  瑠海はいつものサンダル履きに、短パンとTシャツという夏休みらしいいでたちで待っていた。 「親に話したらさすがに向こうの親御さんに挨拶しないとって話になって、送ってきてもらった。うちの父さんが瑠海の父さんと話して、じゃよろしくってなことに」  六弦が

          [小説]かきならせ、空! 第十話

          [小説]かきならせ、空! 第九話

           夏祭りが終わって町に日常が戻り、まだ夏休みが続く空楽たちは練習場に集合した。メンバーはステージ上に楽器を置き、休憩スペースの机のところに集まって座った。 「今日は、練習というよりは反省会のつもり。これからどうしていくか考えるためにも、今あたしたちが抱えてるのはどういう問題なのか、考えたほうが良いと思うんだよね」  瑠海が言うとほかのメンバーたちも頷いた。 「あのあと、見に来た人たちからなんか言われた?」  瑠海が訊く。 「うん。うちの親はもうめっちゃ喜んで褒めてた

          [小説]かきならせ、空! 第九話

          [小説]かきならせ、空! 第八話

           晴れてメンバー全員が帰宅部となったSTUNNUTSは、平日の放課後もしょっちゅう瑠海の家の練習場に集まって練習するようになった。さすがに雫は平日は合流せず、自分の音楽制作をすることが増えた。空楽は完全な手探りで一曲目を作ったあと、瑠海との練習を経てギターのフレーズから曲を作るという方法も覚え、さらにもう一曲を作った。毎日のように顔を合わせて曲のアレンジを詰め、リズムトレーニングなどの基礎練習も一緒にやるようになった。琴那と六弦のリズム隊によるリズムトレーニングはメンバーの演

          [小説]かきならせ、空! 第八話

          [小説]かきならせ、空! 第七話

           旭東高校の学校祭に空楽は琴那と連れ立って午後から出かけた。友達を連れてくると言っていた雫は別行動で、現地で待ち合わせることにしていた。到着して雫に連絡してみると、フランクフルトを食べながら現れた雫が連れていたのは、おとなしそうな男子だった。 「ああ。雫が連れてくるって言ってた友達って友成くんだったのか」  空楽は雫の後ろに半分隠れるようにして立っている男子を見て言った。 「あ、あの、御奏さんや水無月さんと同じクラスの友成 空真です。よろしく」  空真は雫の後ろから挨

          [小説]かきならせ、空! 第七話

          [小説]かきならせ、空! 第六話

           七月に入って最初の週末、空楽たちの通う旭北高校の学校祭が行われた。部活動の発表以外にも全員参加の出し物があり、空楽たち一年生はよさこいのパフォーマンスをすることになっていた。空楽にとっては幸いなことに、よさこいパフォーマンスと吹奏楽部の発表が別の日になっていたため、瑠海や六弦には二日目、吹奏楽部の発表のある日に来てもらうことにした。特に自信がないわけではなかったけれど、なんだかよさこいを踊っているところはあまり二人に、とりわけ瑠海には見せたいと思えなかった。ただ、よさこいの

          [小説]かきならせ、空! 第六話

          [小説]かきならせ、空! 第五話

           翌週、空楽たちはまた連れ立って瑠海の家を訪ねた。事前に瑠海からのメッセージで、今度は楽器持ってくるようにと指示があったので、空楽はギターのケースを、六弦はベースのケースを背負い、琴那はドラムのスティックケースを提げて集まった。雫はいつもの大きなバックパックを背負って現れた。バス停からの長い道のりを談笑しながら歩き、瑠海の家の敷地へ入っていくと、奥のビニルハウスの前に雪野家のミニバンと、澤木の四輪駆動車が停まっていた。 「澤木さん来てるっぽいね」  空楽の目はそのまま二階

          [小説]かきならせ、空! 第五話

          [小説]かきならせ、空! 第四話

           特に待ち合わせたわけでもないのに、バスの本数があまりに少ないせいで結局みんな同じバスに乗り合わせることになった。デニムのキュロットにフーディを合わせた空楽、ダークブルーのワイシャツに細いネクタイを締め、黒のスキニーパンツというモデルみたいな服装なのに大きめのバックパックを背負っている雫、いつもほどよれていないジャージで髪は下ろしている琴那、シンプルなジーンズに明るい暖色のシャツの六弦。一見ちぐはぐな四人がバスを降りて畑の中の道を歩いている様子は、映画の中のシーンみたいに意味

          [小説]かきならせ、空! 第四話