ぽさ

好きなもの 銀杏BOYZ 谷川俊太郎 太宰治 東北 古くて味のあるもの ライブハウスで…

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好きなもの 銀杏BOYZ 谷川俊太郎 太宰治 東北 古くて味のあるもの ライブハウスでのライブ アラバキロックフェス 地に足のついた人間

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記事一覧

夢で逢えたら

この上なく暗く気の重い毎日を送っている。 状況は悪くなる一方だ。 刹那型というか基本あっけらかんとしている私にとり、こんなにも救いを見つけられないことはこれまでな…

ぽさ
5年前

虫かごをかばんに

世の中改元で盛り上がっているが、個人的にはひねり出しても出てこないくらい感慨が芽生えず、世の中のムードが不思議なくらいであった。 物心ついてからは既に平成だった…

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5年前
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作家と一日

久しぶりにエッセイを買った。 「作家と一日」吉田修一 「悪人」「怒り」などベストセラー作家、吉田修一がANAの機内誌に連載しているエッセイをまとめたもの。 「悪人」は…

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5年前
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コインランドリーからの承認

コインランドリーが好きである。 すんでいる地域が一人暮らしの若者が多いためか、近隣にコインランドリーがいくつかあるのが嬉しい。 最近しゃれたコインランドリーが色…

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5年前
1

赤色灯

祖父の膝に最後に座ったときの感触を私は覚えている。 外出するときはきちんとした格好をしていた祖父、やはりきちんとした格好で東京の我が家に来たときの祖父の、ズボン…

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5年前
2

未熟な三十路

実家に帰るのが気が重くて、元旦から憂鬱な気分で電車に乗っている。 実家といっても、私の両親は借家住まいで、いま両親が住んでいる公団住宅も私が育った家ではない。 実…

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5年前

DA PUMPの15年

中高時代、まわりがジャニーズに傾倒しはじめる頃、私は既に絶頂期を過ぎていたDA PUMPが大好きで大好きで、ファンクラブに入っていた。 今もう当時のメンバーはISSAしかい…

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5年前
2

平成最後のキングオブマイペース

平成最後の、とお決まりの冠言葉をつける年末のテレビ番組。 私は昭和の最後から2番目の年に生まれ、平成の時代ほぼイコールこれまでの人生といえるが、平成最後のという…

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5年前

『百万円と苦虫女』

『百万円と苦虫女』 を観た。(監督:タナダユキ、出演:蒼井優、森山未來ほか) さすがさすがの蒼井優。 展開を楽しむエンタメ映画ではないけど、静かに予想を裏切って…

ぽさ
5年前
2

夢で逢えたら

この上なく暗く気の重い毎日を送っている。
状況は悪くなる一方だ。
刹那型というか基本あっけらかんとしている私にとり、こんなにも救いを見つけられないことはこれまでなかった。
そんな中、私の敬愛するアーティストが大きな仕事を成し遂げていた。大きな、というのは規模とか功績とかいう意味だけでなく、きっと御本人にとって一生の1ページに刻まれたのであろう、一生で数回しかないような興奮を味わったのであろう出来事

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虫かごをかばんに

世の中改元で盛り上がっているが、個人的にはひねり出しても出てこないくらい感慨が芽生えず、世の中のムードが不思議なくらいであった。
物心ついてからは既に平成だったので、感覚的にはこれまでの人生全てが平成だし、平成の仕事の続きをせねばならないゴールデンウィーク明けを思い既に憂鬱な私からすると、感慨などない。書いて思ったけどつまんない人間だな私。
天皇というひとりの人間の人生を思うと非常に考えさせられる

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作家と一日

久しぶりにエッセイを買った。
「作家と一日」吉田修一
「悪人」「怒り」などベストセラー作家、吉田修一がANAの機内誌に連載しているエッセイをまとめたもの。
「悪人」は小説として「怒り」は映画でみていて、「横道世之助」は私の中のDVDをレンタルしようと決めてるリスト上位に入っているのだが、同じ原作者というのはあまり意識しておらず、ANAの機内誌にもたしかにこういう作家の連載があった気もしたが、記憶力

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コインランドリーからの承認

コインランドリーが好きである。

すんでいる地域が一人暮らしの若者が多いためか、近隣にコインランドリーがいくつかあるのが嬉しい。
最近しゃれたコインランドリーが色々とできているようだけど、そういうんじゃない。
かと言って、あまりこぎれいじゃないコインランドリーも避けてしまう。
それが醍醐味という人もいそうだが、利用者の間で顔見知りになってしまうような距離感も避けたい。

孤独を担保してくれつつも、

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赤色灯

祖父の膝に最後に座ったときの感触を私は覚えている。
外出するときはきちんとした格好をしていた祖父、やはりきちんとした格好で東京の我が家に来たときの祖父の、ズボンのざらざらした感触。

亡くなって20年近くたつが、祖父は妙にノスタルジックなかたちで、私のなかに記憶を残してくれている。

深夜のまっ暗闇の中、時計の秒針の音だけが聴こえている状態に、なぜだかわからない懐かしい気持ちがあったのだが、
そう

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未熟な三十路

実家に帰るのが気が重くて、元旦から憂鬱な気分で電車に乗っている。
実家といっても、私の両親は借家住まいで、いま両親が住んでいる公団住宅も私が育った家ではない。
実家をこよなく愛する友人たちとの違いは、彼女たちよりも親元を離れるのが遅かった(社会人になってから)からだ、と自分に言い聞かせていたが、
就職後、地方勤務により長らく親の住まいから離れてみても、変わらなかった。
むしろ、子供の頃には自然にで

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DA PUMPの15年

中高時代、まわりがジャニーズに傾倒しはじめる頃、私は既に絶頂期を過ぎていたDA PUMPが大好きで大好きで、ファンクラブに入っていた。
今もう当時のメンバーはISSAしかいないけれど、DA PUMPの人気絶頂期から今年までの時間って、私の中学時代から31になった今年までの時間なんだと最近気づいた。
私の14、5から31までの時代、子供から激動の二十代を経て悩める三十路になるまでの時代、自分なりには

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平成最後のキングオブマイペース

平成最後の、とお決まりの冠言葉をつける年末のテレビ番組。
私は昭和の最後から2番目の年に生まれ、平成の時代ほぼイコールこれまでの人生といえるが、平成最後のという言葉には意外なほど心を動かされない。
温故知新というか、ノスタルジーの中に生きるタイプで、始まりよりも終わりに色気を感じる方だが、不思議である。
平成と総括されても、それが記憶にある限りの自分の人生すべてで、幼児だった平成のはじまりと31歳

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『百万円と苦虫女』

『百万円と苦虫女』

を観た。(監督:タナダユキ、出演:蒼井優、森山未來ほか)

さすがさすがの蒼井優。

展開を楽しむエンタメ映画ではないけど、静かに予想を裏切ってくる展開が蒼井優演じる「鈴子」の主観に漬かりかけた視点をちょうどいい具合で外してくれて、かつ「静」で演じ切る蒼井優の醸し出すムードに適度な刺激を与えていて、すごい。

ラストが、何かを決めた時の女の静かな強さを理解している監督なのだな

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