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ニューヨークで働くAIサイエンティストの一日

Polymathは、ニューヨークで3人のメンバーによって設立された、(私たちが知る限り)唯一の理系専門の留学コンサルティングファームです。メンバーはアメリカのGAFAで働く現役エンジニアで構成され、STEM分野の大学院を卒業し、海外で豊富な経験を積んでいます。私たちは実際の経験をもとに、留学から海外就職まで総合的にサポートを提供しています。Polymathは当初、家族や友人、同僚へのサポートからスタートしましたが、その後、「より多くの留学生や海外で活躍する人材を育成する」という使命のもと、ニューヨークで正式に設立されました。

こんにちは、Polymathのイトクです。私は高校卒業と同時に神奈川の実家を離れ、20年前にアメリカへ渡りました。コロンビア大学のデータサイエンス大学院を卒業し、現在はニューヨークのAmazonで人工知能の開発に携わっています。同時に、皆さんの理系留学や現地での就職サポートも行っています。

3月を迎え、今年も私たちがサポートさせていただいたお客様から、アメリカの大学院への合格通知が多数届きました。そして、3月1日締切のNYUブリッジプログラムからも合格通知が届きました。これまで弊社がサポートさせていただいたお客様で、NYUブリッジプログラムへ出願した方々については、合格率が100%という記録がさらに延長されました。大学院入試に挑戦し、合格を手にされた皆様に、心からお祝い申し上げます!

Polymathの生徒さんNYUブリッジの合格通知


私は現在、ニューヨークのAmazonでマシンラーニングサイエンティストとして働いています。何度か質問をいただいたので、今日は私の1日をシェアしたいと思います。まず、Amazonの職種について紹介します。


Amazonの職種

まずは簡単に職種についてご紹介したいと思います。Amazonの職種はテクノロジー職と非テクノロジー職に大別されます。これは金融業界のフロントオフィスとバックオフィスに似ているかもしれません。テクノロジー職はさらにエンジニアリング職とサイエンス職に分類され、私はサイエンス部門のマシンラーニングサイエンティストとして従事しています。私の主な業務は、機械学習を活用した製品開発と、論文の執筆です。他の企業ではマシーンラーニングエンジニアと呼ばれることもあります。Amazonの職種についてご理解頂けたところで、私のとある一日を紹介したいと思います、

9時:出社

朝、息子を保育園に送ってから出社します。服装はジーンズにTシャツ、キャップといったリラックスしたスタイルで、通勤はニューヨークの人混みを縫うようにスケートボードです。前職の投資銀行と比べてかなりカジュアルです。特に暑い夏は、半ズボンとTシャツで過ごせるため快適です。テック業界のリラックスした社風が気に入っています。朝食は家で息子とともに済ませるので、会社に着いたらコーヒーを社内カフェで手に入れてデスクワークを始めます。

Amazonニューヨークのカフェ
朝食もあります

カフェテリアから階段を下がり、席につきます。

中央階段

この奥が私の席です。この建物はかつて、由緒ある百貨店として知られていました。歴史的建造物としての価値が高いため、建物を保全する形でリノベーションが行われ、最近になって新しくオープンしました。

オフィスの中庭。暖かくなっると外で仕事をする人もいます。
オフィス屋上の中庭

出社後、まずメールとSlackをチェックした後、今日は最近プロダクション環境にデプロイした新しいリコメンデーションモデルのパフォーマンスを検証します。Amazonでは、社内開発にAWSを広範囲にわたって活用しており、社内のフレームワークやツールもAWSとの連携を前提に構築されています。前職でのハイブリッドクラウド環境では、オンプレミスとAWSの限定的なサービスのみが使用可能でしたが、AWSの全サービス(非公開のベータ版を含む)とGPUを自由に利用できる現在の環境は、機械学習に従事する者にとって非常にありがたいものです。

10時:社内デモ

本日は、ニューヨーク、イギリス、ドイツに所在する社内ソフトウェアエンジニア向けに、開発者専用の生成AIツール、AWS CodeWhisperer/Qのデモを実施しました。ヨーロッパのメンバーが参加する時は、時差を考慮してニューヨーク時間の午前中に会議を設定します。私自身も開発にはAWS CodeWhisperer/Qを積極的に活用しています。社内では生成AIに対する関心が高く、頻繁に議論されています。

12時:ランチ

私はニューヨークを拠点としていますが、私のチームの多くはシアトルの本社で働いています。時差が3時間あるため、ニューヨークで昼食時になると、徐々にチームメイトたちがSlackでオンラインになり始めます。同じオフィスにいるチームメイトとは、カフェテリアで昼食を共にします。

Amazonニューヨークのカフェテリア。写真は朝撮ったのでまた人があまりいません。

13時:スタンドアップ・ミィーティング

昼食後はチーム内で行われるスタンドアップミーティングです。プロジェクトの進捗状況の確認が行われます。私も現在進行中のLLMプロジェクトについてアップデートを共有します。

13時30:インターンとの顔合わせ

夏から新しいインターンが入ってきます。マサチューセッツにある大学のコンピューターサイエンス博士課程の学生だそうです。インターン中は私は彼女のマネージャーになるため、この日初めて顔合わせをしました。聡明なインド出身の方でした。アメリカの企業ではインターンシップを重視しており、インターンシップ終了後には高確率でフルタイムの職が提供されることが多いため、学生にとってはインターンシップの獲得が非常に重要です。

14時:LLMプロジェクト

現在、私は部門横断的なLLMプロジェクトに取り組んでいます。この分野は発展が非常に早く、社内でも続々とLLMを基盤としたプロダクトが開発されています。特に、AnthropicがリリースしたClaude3はその高い精度により、個別のモデル構築なしに多くの問題を解決できるため、マシンラーニングサイエンティストの働き方にも変化が見られます。開発ではAWS Bedrockを活用しています。午後は気分を変え、ソファーで仕事をします。

外にはドッグパークがあります。

会社はドッグフレンドリーなので、犬を連れてくる人もいます。外にはドッグパークがあります。

こんな感じで机の下には犬がいることともあります。

テック業界は自由な雰囲気が特徴で、皆、デスク、カフェ、庭など、好みの場所で仕事をしています。働き方には自由度がありますが、Amazonへの転職を経て、優秀な同僚、シニアマネジメント層のテクノロジーへの深いコミットメント、機械学習プラットフォームの成熟度など、多くの刺激があります。また、前職ではプレゼンテーションにPowerPointが頻繁に使われましたが、Amazonでは基本的にPowerPointの使用が禁止されており、会議の前にはWord文書にて、会議の目的、解決したい顧客の問題、問題の背景、データ分析結果、提案するソリューションなどをまとめる必要があります。このため、会議はより整理され、目的に沿った内容の会議が、これまで働いたどの会社よりも効率的に行われていると感じます。

食堂で仕事をする人たち

16時30分:コードレビュー

データサイエンスチームから頼まれていたコードレビューを行います。全てのコード、ドキュメント、論文はピアレビューが前提となっています。

17時:退社

通勤は趣味のサーフィン練習を兼ね、スケボーを利用しています。

息子の保育園の迎えに間に合うように、毎日午後5時には退社します。多くのチームメンバーが3時間の時差があるシアトルにいるため、たまに17時以降のミーティングもありますが、基本的には時差を考慮し会議のスケジュールを調整してくれます。息子が寝た後に家で作業をすることもありますが、通常の勤務時間は9時から17時です。

海外挑戦に興味がありますか?

多くの質問をいただきましたので、今日はニューヨークでの私の一日を紹介しました。皆さんは海外での挑戦に興味はありませんか?私たちは、海外で挑戦したい方を支援するためにPolymathを設立しました。優秀で勤勉な日本人が海外でさらに活躍できるように、特に理系の留学や海外就職への対策を少人数制でサポートしています。留学や海外就職に関する質問、または個別の相談を希望される方は、お気軽にこちらからご相談ください。初回のご相談は無料です。

AI技術を活用した留学サポートツールPolymath AIを開発しました。現在、ベータ版としてリリースしており、クーポンコード「BETA70」を使用すれば、初めの3ヶ月間は70%オフでの利用が可能です。この機会に、Polymath AIを是非お試しください。

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