高繁勝彦(アドヴェンチャー・ランナー)

PEACE RUN世界五大陸4万キロを走るアドヴェンチャー・ランナー、日本一周約7千キ…

高繁勝彦(アドヴェンチャー・ランナー)

PEACE RUN世界五大陸4万キロを走るアドヴェンチャー・ランナー、日本一周約7千キロ、北米5千3百キロ、豪州5千2百キロ、ニュージーランド2千8百キロ、西欧5千4百キロ走破。現時点で3大陸で1万9千キロ。残り3大陸(ユーラシア・アフリカ・南米)で2万1千キロを走る。

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記事一覧

0(ゼロ)からのスタート

いつも何か楽しいことが新たに始まる予感がする。 人生が最悪って思っているならそれもまた新たなスタート。 ないものを嘆くより今あるものに満足できたら、もっと幸せな気…

臨機応変

頭の硬い人間はルーティーンにこだわるがために、いざ窮地に追い込まれた時に逃げ場を失うことが多い。 「強くなければ生きていけない。 優しくなければ生きていく資格が…

命懸けの走り:遭難or生還?

たった80日不在だっただけなのに、我が街富田林をぶらぶら歩いてみて忘れかけてたことをあれこれ思い出した。 と同時に、スペインとポルトガルで過ごしたあれらの日々は…

「遭難」のトラップ(罠)に嵌る!?

8月3日、危うく遭難しかけるという場面に直面しました。 場所はスペイン、アンダルシア州の山中。Googleマップで検索したトレイルのルート途中でGPSが途切れ、インタ…

スペイン巡礼で見えるもの〜その5

*歩くことについて いうまでもなく、巡礼路は歩く人たちがメイン。 最近では自転車も増えているし、どんなに坂がきついところでもeバイク(スポーツタイプの電動アシス…

スペイン巡礼で見えるもの〜その4

*アルベルゲについて サンティアゴ巡礼路で宿泊するとなると、まずはアルベルゲであろう。 巡礼者のための宿泊施設で、公営のものと民営のものがある。基本はドミトリー…

スペイン巡礼で見えるもの〜その3

サンティアゴ巡礼路を走るというのはある意味異端児のすることであるのかもしれません。 歩くよりも少しだけ早く、自転車よりも少し遅い。どっちつかずの立場が私のバギー…

スペイン巡礼で見えるもの〜その2

「歩く」ということについて、深く考える時間を最近持つようになりました。 多くの人々がこのサンティアゴ巡礼路を歩いていますが、大半は普通の方々。年齢層もさまざま。…

スペイン巡礼で見えるもの〜その1

現在私が走り歩きしているサンティアゴ巡礼路、実に多くの人が歩いています。わざわざ800キロもの長旅を歩くために世界各地から人々がやってきます。それも、重い荷物を…

サンティアゴ巡礼路の旅が始まる

8年ぶりにPEACE RUN世界五大陸4万キロランニングの旅を再開させた。前回2016年の旅の続きでもある。今回はサンティアゴ巡礼路を含むイベリア半島をまわる旅…

クリストファー・クロスを語る

クリストファー・クロスのファーストアルバム「南から来た男(1979年リリース)」は本当に完成されたアルバムだった。原題は”Christopher Cross”で彼の名前をそのま…

押して走る旅のスタイル

バックパックを担いで旅をする。特に珍しくもない光景だが、背負う荷物についてもいろいろとウンチクがある。 山ではもちろんUL(=Ultra Light:超軽量)化が大切で、と…

活性化するココロとカラダ

人間の體(からだ)は神秘に満ちているし不思議で面白い。 走れば走るほど疲労が抜けて、体が軽くなることがある。 長い間走って、連日40〜60キロ移動する旅を続けて…

紫外線について知っておこう

ウルトラランナーの皆さん、この時期、長時間炎天下を走るのは大変なのですが、紫外線対策をしておくことでその疲労もいくぶん抑えることが可能です。 今回は、その紫外線…

ナイトランの極意

夜通し走る…睡魔をこらえて、幻覚・幻聴に見舞われながらも走り続ける。 100マイルや200キロ、250キロ…100キロを超えるウルトラマラソンでは避けて通れない…

小さな恋のメロディ

中学生の頃にテレビで見たのだったか…映画「小さな恋のメロディ」(1971年イギリス映画)。 マーク・レスター演じるダニエルと、トレイシー・ハイド演じるメロディ。…

0(ゼロ)からのスタート

0(ゼロ)からのスタート

いつも何か楽しいことが新たに始まる予感がする。
人生が最悪って思っているならそれもまた新たなスタート。
ないものを嘆くより今あるものに満足できたら、もっと幸せな気持ちになれる。

先が見えないことで誰もが不安になるけれど、未来には希望という光が自分を照らしてくれることだってあるのだ。

チャンスを生み出すのは「もしも…」というポジティヴな気持ちひとつ。
夢が叶うのもそういったチャンスの積み重ね。

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臨機応変

臨機応変

頭の硬い人間はルーティーンにこだわるがために、いざ窮地に追い込まれた時に逃げ場を失うことが多い。

「強くなければ生きていけない。 優しくなければ生きていく資格がない」

米国人作家、レイモンド・チャンドラーの小説「プレイバック」に登場する私立探偵フィリップ・マーロウのセリフだ。

旅や冒険に出るのであれば、それなりにストイックな生き方や考え方が求められる。甘さを棄てて、ワイルドな自分でなければ、

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命懸けの走り:遭難or生還?

命懸けの走り:遭難or生還?

たった80日不在だっただけなのに、我が街富田林をぶらぶら歩いてみて忘れかけてたことをあれこれ思い出した。

と同時に、スペインとポルトガルで過ごしたあれらの日々は確実に過去のものになっていくということを再認識する。

行く人来る人がいるように、過去と未来は今という時間の中で凝縮されている。

今なお、目を閉じると、スペインアンダルシア山中をさまよっていたあの日の自分が浮かんでくる。

「僕はどこに

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「遭難」のトラップ(罠)に嵌る!?

「遭難」のトラップ(罠)に嵌る!?

8月3日、危うく遭難しかけるという場面に直面しました。

場所はスペイン、アンダルシア州の山中。Googleマップで検索したトレイルのルート途中でGPSが途切れ、インターネット接続も遮断。青木ヶ原樹海のような林の中をぐるぐるさまよい、出られなくなってしまったのです。

iPhoneが高温でいったんシャットダウン。そこでGoogleマップも一旦切れてしまって、設定されたコースが表示されなくなるという

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スペイン巡礼で見えるもの〜その5

スペイン巡礼で見えるもの〜その5

*歩くことについて

いうまでもなく、巡礼路は歩く人たちがメイン。

最近では自転車も増えているし、どんなに坂がきついところでもeバイク(スポーツタイプの電動アシスト自転車)で走るシニアの方々も結構おられます。

基本は荷物を背負って歩くということになりますが、ほとんどの方はバックパック。

重いものを背負いたくない人は、荷物の搬送サービスが6ユーロ(約1200円)で次の宿まで運んでもらうこともで

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スペイン巡礼で見えるもの〜その4

スペイン巡礼で見えるもの〜その4

*アルベルゲについて

サンティアゴ巡礼路で宿泊するとなると、まずはアルベルゲであろう。

巡礼者のための宿泊施設で、公営のものと民営のものがある。基本はドミトリーで男女混合。シャワーやトイレも共同。

公営のものは一泊当たりの料金が安い(10〜15ユーロ、場合によってはドネーション)、が予約ができないので先着順。私が泊まったところは大部屋が多く、修道院の施設をそのまま使っているところもあったりす

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スペイン巡礼で見えるもの〜その3

スペイン巡礼で見えるもの〜その3

サンティアゴ巡礼路を走るというのはある意味異端児のすることであるのかもしれません。

歩くよりも少しだけ早く、自転車よりも少し遅い。どっちつかずの立場が私のバギー。

コウモリの寓話があったのを思い出します。

コウモリは鳥か動物か?

それで、どちらにも属さないと自分で主張して仲間を作れずに終わるというお話。

あのお話のコウモリは多分孤独好きの寂しがり屋、AB型なのかもしれません。

荷物を背

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スペイン巡礼で見えるもの〜その2

スペイン巡礼で見えるもの〜その2

「歩く」ということについて、深く考える時間を最近持つようになりました。

多くの人々がこのサンティアゴ巡礼路を歩いていますが、大半は普通の方々。年齢層もさまざま。個人的には女性の方が多いような気もします。年齢的にはシニア世代の方々が中心ではないでしょうか。

ふだん散歩する方にしてみても、せいぜい1時間未満でしょうし7〜8時間歩き続けるという機会は山歩きでもしない限りないはず。山歩きといっても山小

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スペイン巡礼で見えるもの〜その1

スペイン巡礼で見えるもの〜その1

現在私が走り歩きしているサンティアゴ巡礼路、実に多くの人が歩いています。わざわざ800キロもの長旅を歩くために世界各地から人々がやってきます。それも、重い荷物を背負って、時には悪路も進まなくてはなりません。暑さと渇きに苦しめられることもあります。

ここではいろんな風景が見られます。険しい山々の中で、自分がとてつもなくちっぽけに見えることがあります。放牧地帯で牛や馬がのんびり草を食べている場面にも

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サンティアゴ巡礼路の旅が始まる

サンティアゴ巡礼路の旅が始まる

8年ぶりにPEACE RUN世界五大陸4万キロランニングの旅を再開させた。前回2016年の旅の続きでもある。今回はサンティアゴ巡礼路を含むイベリア半島をまわる旅。

6月6日、関西国際空港から羽田・パリ経由でフランス、ビアリッツ空港に7日の夜に着いた。だが、初っ端からトラブル発生。ロストバゲッジだ。旅のパートナー、私のバギーVIENTO号がパリに置き去りにされたまま身動きが取れなくなってしまった。

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クリストファー・クロスを語る

クリストファー・クロスを語る

クリストファー・クロスのファーストアルバム「南から来た男(1979年リリース)」は本当に完成されたアルバムだった。原題は”Christopher Cross”で彼の名前をそのままタイトルにしている。

デビュー作でありながら、1981年のグラミー賞の5部門を独占。特に主要4部門(最優秀アルバム賞と最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀新人賞)を総なめにしたのはグラミー史上初の快挙だった。

中でも

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押して走る旅のスタイル

押して走る旅のスタイル

バックパックを担いで旅をする。特に珍しくもない光景だが、背負う荷物についてもいろいろとウンチクがある。

山ではもちろんUL(=Ultra Light:超軽量)化が大切で、とにかく1グラムでも荷物を軽くするために極力持参するグッズ類も軽量コンパクトにすることが何よりも大切。重さが命取りになることもあるからだ。

日本一周や日本縦断、大陸縦横断など世界一周規模の旅になるといろんなものを携行しないとい

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活性化するココロとカラダ

活性化するココロとカラダ

人間の體(からだ)は神秘に満ちているし不思議で面白い。

走れば走るほど疲労が抜けて、体が軽くなることがある。

長い間走って、連日40〜60キロ移動する旅を続けていると、体にも変化が訪れる。

具体的には、髪の毛や爪が伸びるのが早くなるし、怪我をしても一晩で治ってしまう。

走り続けていると栄養の吸収も速い。お通じも快適。

自律神経系の動きも良くなるし免疫力も高まるのだろうか。

新陳代謝も普

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紫外線について知っておこう

紫外線について知っておこう

ウルトラランナーの皆さん、この時期、長時間炎天下を走るのは大変なのですが、紫外線対策をしておくことでその疲労もいくぶん抑えることが可能です。

今回は、その紫外線について調べてみました。

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新緑の美しい季節、アウトドアや行楽を楽しむにはいい季節なのですが、気になるのは紫外線。特に5月から9月は紫外線量も増える時期。特に午前10時頃から午後4時頃までの晴れて日差しの強い時には戸外での作

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ナイトランの極意

ナイトランの極意

夜通し走る…睡魔をこらえて、幻覚・幻聴に見舞われながらも走り続ける。

100マイルや200キロ、250キロ…100キロを超えるウルトラマラソンでは避けて通れないこと。

私自身の経験では、睡魔に見舞われながらふらふら走っていると、一般の道路ではガードレールにぶつかったり側溝にはまりそうになったり、自販機や電柱にぶつかって「すみません」と謝ってみたり…様々な危険が待ち受けている。

三重県伊賀市に

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小さな恋のメロディ

小さな恋のメロディ

中学生の頃にテレビで見たのだったか…映画「小さな恋のメロディ」(1971年イギリス映画)。

マーク・レスター演じるダニエルと、トレイシー・ハイド演じるメロディ。

まだ幼い二人の初々しいまでの表情・演技はいま見ても清々しい。

パブリック・スクールに通う二人の少年と少女、11歳という年齢で「結婚したい」と願う二人の純粋な気持ちに、今はただ心打たれる。

にわかに二人の結婚で神父を務めることになっ

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