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押して走る旅のスタイル

バックパックを担いで旅をする。特に珍しくもない光景だが、背負う荷物についてもいろいろとウンチクがある。

山ではもちろんUL(=Ultra Light:超軽量)化が大切で、とにかく1グラムでも荷物を軽くするために極力持参するグッズ類も軽量コンパクトにすることが何よりも大切。重さが命取りになることもあるからだ。

日本一周や日本縦断、大陸縦横断など世界一周規模の旅になるといろんなものを携行しないといけない。個々の荷物の選択は最終的には自己判断になる。

余分なものは持っていかないのがいいのだけれど、何が余分で何が必要かを見極めることも重要なファクター。あれば便利なものは特になくてもいいし、あるもので間に合わせることもできる。絶対に必要なもの=ないと困るものはバックパックに詰めるべきであろう。

だが、あまりにも軽量化にこだわりすぎて、肝心の必要なものを持ってこないというような失態を経験することも個人的にはあるもの。

16キロのバックパックを背負ってビワイチ(琵琶湖一周)ウォークの旅(2023年)

パッキング方法もうまく考えてやらないといけない。背中で荷物が揺れるとバランスも悪くなる。近頃の若い子がよくやる、肩のベルトを思い切り長くして背中よりもお尻で荷物を背負うようなスタイルは肩のみに負荷がかかる。

これまでの経験上、走る際には何も身につけない、背負うにしてもできるだけ軽い物がいい。

私の旅は、30〜40キロの荷物を積んだバギーを押すスタイル。

バギーを押してオーストラリア横断を走る(2013年)

体には一切何も身につけない。平地ではかなり重いものを楽に運べる。

ただし、登りは脚のみならず背中や腰に負荷がかかるし、下りではバギーが暴走しないように下肢がフルに使われるので時に登りより辛いことがある。

ニュージーランド南島のの山岳地帯を進む(2014年)

なぜ「引く」のではなく「押す」スタイルなのか?

歩くならリヤカーでもいい。農家のお友達にかつてリヤカーを借りてきて、荷物を積んで押して走るのを試したことがある。

平地では何ら問題はない。問題となるのは、重い荷物を積んだリヤカーを引いて坂道を走っていて、万が一転倒した際のこと。

転倒した直後、自分がリヤカーの下敷きになる(リヤカーに轢かれる)可能性がある。その結果としては、走るスピードや斜面の勾配にもよるが、怪我は免れないであろう。

そういったこともふまえて、あえて引っ張るスタイルを選択することにした
という経緯がある。

最初にバギーを押して旅をしたのが2009年の淡路島一周だった。

山がちな地形でも背負うよりははるかに楽ではるかに多くの荷物を運べると言うのは最大のメリット。

よって結論は「押し」が私の「推し」。押せばわかる。

でも、一番いいのは、伴走の車がついていてくれて、何も持たずに走るスタイル。

今のスタイルに到達したのも、20〜30代にやっていた自転車旅行の経験が大いに影響している。基本、ひとり旅では自分の荷物はすべて自分で運ぶ。それが当たり前だった。

ゆえに、押して走る私の旅は、始まりから既に15年ほど経っているが、自己完結のひとり旅なのである。

平坦な道が長く続くところではバギーが最大限有効。ただし、向かい風や横風の影響は多大。

PEACE RUN世界五大陸4万キロランニングの旅公式サイト

【お知らせ】
6月6日に西ヨーロッパの旅に出ます。スペイン(サンティアゴ巡礼路)とポルトガルを走ります。
現地からもSNSを通じてリアルタイムの情報を発信する予定です。
活動支援もよろしくお願いいたします。


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