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紫外線について知っておこう

ウルトラランナーの皆さん、この時期、長時間炎天下を走るのは大変なのですが、紫外線対策をしておくことでその疲労もいくぶん抑えることが可能です。

今回は、その紫外線について調べてみました。

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新緑の美しい季節、アウトドアや行楽を楽しむにはいい季節なのですが、気になるのは紫外線。特に5月から9月は紫外線量も増える時期。特に午前10時頃から午後4時頃までの晴れて日差しの強い時には戸外での作業や外出する際に気をつける必要があります。

2011年、アメリカ横断ランニングの旅のさなか、ユタ州に入った(モニュメントバレー)辺りで帯状疱疹(ヘルペス)に感染しました。

最初、おへそ周辺に発疹と痒みが起こり、虫刺されかと思って専用のクリームを塗ったのですが数日たっても治らない。と同時に背中から腰あたりに鈍い痛み(神経痛)が発生。

ブラフという町のモーテルで数日滞在。

インターネットで「発疹」「痒み」「神経痛」のキーワードで検索するとまずヒットしたのが「ヘルペス(帯状疱疹)」でした。

放っておくと神経痛の後遺症が残ると書かれていたので、まずは走るのをやめて安静に。砂漠の僻地で最寄りの病院まで60キロ。幸い友達の友達が近くにいて、連絡したら車で連れて行ってもらえました。案の定診断はヘルペス。薬を出してもらってしばらく養生。

ヘルペスが起こる原因は複数あるのですが、加齢、過労、栄養が偏っていたり免疫が落ちたりしている際に感染するのだそうです。そして、ポイントは免疫が落ちる原因のひとつとして紫外線の浴びすぎというのがあげられるとのことでした。

暑さと渇きで干からびそうになって走っていた日々。木陰がない砂漠では太陽から逃げられない

*紫外線が引き起こすさまざまな問題とその対策:

1)肌のトラブル:日焼けでシミが起こったりシワが増えたりするというのは女性にとっては嫌な話。

若い時に紫外線を浴びすぎると老化のスピードも早まる。

タンパク質、ビタミンB群、亜鉛を積極的に摂るのがいい。またビタミンCも色素沈着を防ぐためには必須。


2)目のトラブル:眼炎、角膜炎や白内障など目に対してもよくないことが起こりうる。

アイウェア(サングラス)をかけたり、つばのあるキャップやバイザーをかぶったりするのもいいでしょう。


*特に気をつけておくべきシチュエーション:

1)曇り空:曇っていても紫外線は雲を通過します。薄い雲なら紫外線の80パーセント以上が通過するそうです。

曇り空では地表に到達する紫外線のUVB波は快晴時と比べて少ないもののUVA波の量はほぼ同じ。曇り空だからといって油断は禁物。

2)海や川、湖:水はわずかな紫外線しか防いでくれません。むしろ、水面の反射で浴びる紫外線量は増えます。これはスキー場など雪面でも同じ。

3)山・高原:標高の高い高地ではかえって紫外線量が多くなります。

4)家の窓際:家の中にいても、紫外線は窓ガラスを通過して部屋の中に入ってきます。

5)サンスクリーン・サンローション:

紫外線防止効果を高めるクリームも塗布するのは効果的。ただ、時間が経てば汗で流れたりして取れてしまうのでこまめに塗りなおす必要があります。

長時間炎天下を走るウルトラランナーなら、サンローションを使うよりも、肌を露出せず、襟のついたシャツ(長袖シャツ)を着たりアームカバーをつけたりするなどして、できるだけ露出する部分を覆ってしまった方が疲労も少なくなると思います。私のように皮膚にローションが合わないという方はウェアで対策しましょう。

走るにしても泳ぐにしても自転車に乗るにしても、外にでる際には環境省「紫外線保健指導マニュアルが参考になります。

1)紫外線 の強い時間帯(午前10時頃から午後4時頃まで)を避けましょう。

アメリカ中西部の夏は午後5~6時頃が一番暑かったりする。私が経験した最高気温は47.7度。

 アスファルトが溶けて、車の黒いボンネットで恐らく目玉焼きができそうな熱さ。

2)日陰を利用しましょう。

トレイルランナーなら木陰に時折入ってクールダウンする。街を走るならエアコンの効いたショッピングモールやコンビニに適宜入るのもいいでしょう。

3)日傘を使い、帽子をかぶりましょう。

ランナーならキャップかサンバイザー。髪の毛も日焼けするのでできればUV対応のものを。

4)袖や襟のついた衣服で覆いましょう。

とにかく露出する部分を最小限に。UVブロック対応の素材が望ましい。

5)サングラスをかけましょう。

目も日焼けするし炎症を起こします。

6)日焼け止めクリームを上手に使いましょう。

3)~5)を実践すれば顔の一部だけ塗ればいいと思います。ただし、ウェアによっては紫外線を防いでくれるUV対応のものがおすすめ。

個人的な見解ですが、干物というのは水分をあえて取り去ってからつくられるもの。人間もこれと同じように考えるならば、太陽光線を浴び続けていれば干物同然になってしまうということですね。

こまめに給水をするというのは夏場だけでなく今の季節も大切なこと。太陽光線にさらされる部分に水をかけてあげるのもおすすめです。

こんがりと日焼けした健康的な皮膚というイメージは今でも通用するのかどうかわかりませんが、南半球オーストラリアとニュージーランドを旅してきて、年少者の皮膚ガンが増えているという事実も見逃せません。

たとえば、日本と比べて紫外線量が最大8倍もあるといわれるニュージーランド。夏場のこどもたちはサングラス、帽子、サンローションは必須。

小学校で、帽子を忘れてきたら外で遊ばせない…No Cap No Playといったルールもあるらしい。

緯度が高くなるに連れて夏場の紫外線も強烈になります。

日が高くなってくるお昼あたり、太陽光線は突き刺さるような暑さで皮膚に照射してくるのを感じました。暑さは痛さなのです。私自身、肌を極力露出しないようにして走ったのですが、それでもあまりの太陽光線の鋭さで、衣類の繊維を通過して紫外線は体内に吸収されてしまったのかもしれません。

最近、日本も昔と比べると紫外線量が多くなっているように感じます。これからの時期、できるだけ快適なランを楽しむためには、紫外線のこともぜひ頭に入れておきたいものです。

アメリカ横断時、砂漠エリアではフリルネックという顔と頭を守ってくれるバイザーを使用

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