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エッセイらしきものばかり

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何がエッセイなのかよく分かっていない人が書いたエッセイらしきものです。
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2024年3月の記事一覧

コレクション中毒が止まらない

コレクション中毒が止まらない

 変なものを集める子だったと、今でも母に言われます。そう言われて思い出してみたんですが、確かに子供の頃、ものを集めては母から怒られたりいじられたりしていました。収集したものは覚えているだけでも、石、セミの抜け殻、ドクログッズ、ゲームの攻略本がございます。

 石は触り心地、色、においなんかで気に入ったものを集めていました。集めたらどこかに保管しておきたいと思った私、家の食器棚からおせち料理に使う重

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子供に手を抜かない本

子供に手を抜かない本

 信条と言うとオーバーですが、生活する上で「必ずこうしよう」と決めているものがいくつかあります。その中のひとつに「子供に手を抜かない」というものがあります。

 こう書くと、子供相手でも相撲を取る時に容赦ないはたき込みをかましたり、ちょっとした喧嘩で弁護士を連れてきたり、みんながドン引くえげつない下ネタを連発したりするように見えかねませんが、もちろんそういう意味ではありません。大人としてやっちゃダ

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忘れ物に寛容な社会

忘れ物に寛容な社会

 働き始めて何がビックリしたって、忘れ物に寛容なのがビックリしました。

 子供の頃、私は忘れ物にとても悩まされていました。教科書、ノート、プリント、筆記具、調理実習の食材から夏休みの自由研究まで、多彩な忘れ物をしてきたんです。火曜日の次に水曜日が来ることを忘れ、木曜日の時間割で教科書を持ってきた時は大変でした。その日に受ける授業の大半は教科書がない状態で過ごさなければいけないからです。

 今の

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桁違いの尿意

桁違いの尿意

 ハプニングは時と場所を選びません。よりによって一番大切な瞬間にだって平気でやってくる。

 例えば、大学入試センター試験、今でいう共通テストを受けた時の話です。万一のことがあってはいけませんから、自分なりに注意深くやっていました。試験会場までの道のりは前日に歩いてチェックしましたし、当日は忘れ物がないか何度も確認しました。会場では、試験の合間の休憩時間に毎回必ずトイレへ行っていました。

 試験

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日本副会長協会規則

日本副会長協会規則

 世の中には短期的思考が得意な人と長期的思考が得意な人がいらっしゃいます。

 短期的思考の人は即断即決が得意で、次々と決断したり、パッパとアイデアを思いついたりします。個人的には行動的な人が多い印象で、早く動くのに適しています。しかし、長期的に何かをするのは苦手で、最初は良かったのに途中で行き詰ったり、もしくは飽きて別のことをしていたりする傾向があります。

 一方、長期的思考の人は長いスパンで

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靴を貫通したのか、それとも

靴を貫通したのか、それとも

 ここでは村岡君としておきますけれども、村岡君は世界で唯一、私の目の前で犬の糞を踏んだ人類です。

 学校の帰りに、みんなで村岡君の家で遊ぼうということになりまして、村岡家へ向かったんです。村岡君は早く家で遊びたかったのか、近道しようと言い出しました。ちょっとした茂みを通り抜けると村岡家の庭に出るそうなんです。さっそく村岡君を先頭に茂みに入ったんですが、しばらくして村岡君が「ぬがー」と奇妙な声を上

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ダジャレの正しい使い方か

ダジャレの正しい使い方か

 ダジャレを避けている方がいると思うんです。何しろ、ダジャレはつまらないウケ狙いの代表格と思われがちです。親父ギャグとほぼイコールで結ばれていたりもする。風当たりは強めです。

 だから、ダジャレが頭にパッと思い浮かんでも、言ったあとの空気を想像すると、どうしても飲み込んでしまう。そんな人がいてもおかしくありません。

 最近ではダジャレを忌み嫌う傾向が続いてきたせいか、私の周囲でダジャレを言う人

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天然は困る

天然は困る

 身の回りに怖い人が時々いるわけです。不思議なもので、学校にも職場にも探せばひとりくらいいるんです。怖いから勘弁してほしいなと思いつつも、そういう人がいなくなると調子を乗ってしまいそうな自分もいるわけで、なかなか微妙な存在です。

 中学生の時、そんな怖い先生が体育教師でいました。機嫌がいい時はともかく、悪い時は何かあればすぐ怒鳴る、ヤバいタイプでございました。

 怖い先生がやる体育は、みんな割

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何となく怪我をする

何となく怪我をする

 病気は原因が分かりづらかったり、場合によっては分からなかったりするんですが、それに比べて怪我は原因がハッキリしていることが多いです。そりゃあ、昨夜激しく酔っぱらって朝起きたら謎の痣だらけだった、みたいなパターンはありますけれども、少なくともどこかでぶつけたくらいの推測はできる。よく分からんけど目まいと吐き気がすると言って病院に駆け込み、いろんな科を渡り歩くことはあまりないと思います。逆を言えば、

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眠くなる薬が分からない

眠くなる薬が分からない

 花粉症の薬を処方してもらっているんです。その日も薬局でお薬を買う手続きをしておりますと、薬剤師さんが質問してきました。

「眠くなったりしませんでしたか」

 そんなことを聞かれると、私は「大丈夫です」と言って誤魔化すようにしています。誤魔化す理由は明確で、服用前より眠くなっているか分からないんです。なぜ分からないか。日頃からかなり寝ているんです。

 母によると「昔からよく寝ていた」とのことな

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最高で最高を裁く

最高で最高を裁く

 「もし過去へ行けるようになったら」という仮定は雑談から創作物、時には学術的で真面目な議論に至るまで、いろんなところで出てきます。でも、私にそれをされると困ってしまう。過去に行きたくないからです。理由はトイレです。

 ここ数十年でトイレは本当に綺麗になりました。私が子供だった頃にちょくちょく見かけた、この世の地獄みたいなトイレは非常に少なくなりました。もちろん、未だに酷い状態のものは見かけます。

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やる気のない指圧の謎を解いた気がします

やる気のない指圧の謎を解いた気がします

 タモリさんの名言で「やる気のあるものは去れ」というものがあります。

 様々な懐疑論がありつつも、今でも「やる気」はいいものとされることが多いです。そういうものが好きな方は一定数いらっしゃいます。調べたら、社名に採用しているところもございました。大人気です。

 「やる気」の利点は行動に直結するところだと思っています。「やる気がある人」というのは比較的多くの人に良く見られやすい点も利点でしょう。

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誰も知らない陰謀論

誰も知らない陰謀論

 何かとつけて嘘をつく友人がいるんです。仮に嘘山さんとしておきますけれど、嘘山さんはもう、こっちが油断すると嘘ばかりつく。ただし、嘘山さんがその辺の詐欺師と違うのは、嘘山さんはどう考えても嘘と分かる嘘をつくんです。だから、周囲の友人知人は誰も嘘山さんを警戒しませんし、何なら人望があるくらいです。

 その昔、上野動物園で生まれたジャイアントパンダの赤ちゃんが残念ながら亡くなってしまった、という出来

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全ての乗り物があてにできない

全ての乗り物があてにできない

 飛行機が怖い人は一定数いらっしゃいます。私も怖いです。乗っている間は常に頭のどこかで万一の事態を覚悟しています。

 そういう人に飛行機の安全性を説いて安心させようとしてくれる方がいらっしゃいます。彼らが根拠とするのは死亡率の低さです。もう必ずと言っていいほどこれです。飛行機は自動車の死亡率よりも遥かに低い。でも、自動車は平気で乗れてるでしょ。だから、飛行機だって平気で乗れるはずだよ。こういう論

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