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〜ギター選びは,”DON’T THINK,FEEL!!”〜

OHORI123の”突然ですが,書いてみます!!” 第二回を,またまた,いきなり刊行しようということで,2020年5月24日以来,約1ヶ月ぶりですね!! 通例の如く,どこまで継続できるか,わかりませんが…気まぐれに,気ままに,音楽を中心に,思ったことを記していけたらと思います^^

さてさて,今回は,以前からOHORI123のYouTube Channel内に公開している動画やLIVE配信に於いても言及していることなのですが,改めて文にしてみようということで,”ギターを選ぶ/手にする際は,『考えるな!!感じろ!!』”というテーマでお送りします^^

〜ギター選びは,”DON’T THINK,FEEL!!”〜

僕は,主にアコースティック・ギターを中心に,呆れてしまうかもしれませんが,十数本のギターを所有しています。自分で買ったものもあれば,譲り受けたものもあります。ギターや弾き語りの魅力にどっぷりと浸かって20年近く…気がつけば,そのような本数になってしまっていますが…しかし,この十数本のギターたちが,僕の感受性等の肥やしになっていることは,間違いないでしょう。

振り返ってみると,僕が小学校4年生ごろでしたかね,初めて手に入れたギターは,Fenderの3/4サイズのアコースティック・ギター”MD-1”という機種でした。当時1万円前後だったかと思います。選んだ理由は,”持ってみて,なんとなく弾いてみて,しっくりきたから”ということと,”ゆくゆくの技術面の向上を考慮すると,アコースティックがいい””体格や手の小さい人に弾きやすいから”という,そのギターを手に入れた楽器店員さんや,ギターの経験がある身内のアドバイスがあったからでした。今思えば,申し訳ないのですが,作りも良くなかったし,3/4サイズとはいえ,小学生当時の僕にとっては,とても大きいものに見えたものですが…。

手に入れて,家に持って帰ってから,まだコードや弾き方も覚えていないのに,とにかく意味もなく何時間も掻き鳴らたことは,今でも忘れることができません。アコギを持っているということ,鳴らしていることだけでも,楽しかったから…。当時は,始めたばかりですから,値段の違いや,木材の違いで,音質や作りに,多少なりともの差があるということなんて,知る由もありませんからね…。

それから一年ほど経過してからでしょうか,コードもある程度覚えて,ストロークも習得し,The Beatlesの初期の楽曲を弾きながら歌えるようになった段階だったと思いますが…ある日,前述した,ギター経験のある身内が,一本のアコギを抱えて,僕の家を訪ねてきたのです。

そのアコギが入ったケースを僕の目の前に置き,身内は言いました,”ちょっと弾いてみぃ!”もちろん,音楽は好きだし,好奇心だけは人一倍あったわけですから,その言葉に誘われるように,ケースの蓋を開けてみると,そこには,90年代から00年代に,Martinのセカンド・ブランドで,日本の寺田楽器がメーカーからのライセンスの下で製造を行なっていた時期のSigma Guitars by Martin SMC-28が…。

僕:“これ何?” 身内:”Martinのセカンド・ブランドで,Sigmaって言うんや。当時十数万で買うたかな…なかなか良え音するで^皿^”

明らかに,Fenderの3/4サイズのアコギよりも大きいし,弾きにくいんじゃないのかな?...当時,Fコードで,かなり苦戦をしていた僕は,複雑な気持ちを覚えましたが,身内の言うこともよくわからないままに,慣れないままにそれを抱え,Cのコードを奏でてみました…。

“ジャラーン”...衝撃でしたね。明らかに音の出方が違う。音色も綺麗,澄んでいる…奥行きも違う…。”なんじゃあこりゃあ!?”と,背中に電気が走るような気持ちでした。さらに,苦戦していたFを恐る恐る押さえて弾いてみる…全弦,しっかりと音が出る!!なんて弾きやすいんだ…。音も,プレイアビリティも,何もかもが,その3/4サイズのアコギとは,違うものだったのです。

ただただ驚きを隠せない表情の僕を目の前に,身内はニンマリとして言いました。”な?全然ちゃうやろ?せやねん。せやから,なんやかんや言うて,値段の差ってあんねん。それなりに良え価格のアコギは,良え音がするんや。”

その日が,まさに僕にとってのターニング・ポイントだったのです。”いいアコギとは何か”ということを,まざまざと経験したのですから…”眼から鱗”でしたね…。そして,今日まで続く”アコギ好きの探究心”が植え付けられてしまったのです。そんなきっかけを作ったSigma Guitars by Martin SMC-28…”お前にやるから,ちゃんと弾いて,腕磨けよ”...身内の一言で,譲り受けることに…。

音と弾きやすさの魅力にハマってしまった僕は,毎日のように,SMC-28を片手に,鍛錬に明け暮れましたね…。

それでも,年を経る毎に,SMC-28だけでは満足できなくなってきて,”もっと他のアコギも弾いてみたい。あるいは欲しい”という心理につながっていったのでした^^;

“John LennonやGeorge Harrisonが弾いていたGibson J-160E,かっこいいなぁ…長渕剛さんが弾いているTakamineのエレアコ,Gibson J-45の音良いなぁ…弾いてみたいなぁ”SMC-28を手に入れてからの数年間は,こんなことばかりを考えていたものです。

すでに,小学校高学年〜中学生になっていた僕は,意気揚々と,学校帰り等を利用して楽器店に赴き,前述した機種を試奏するという行動に出ました。YouTubeなどという動画サイトも出るか出ないかの時代ですし,情報も今ほど充実してはいませんから(いや,今の時代における情報の質や量が充実しすぎているのですがね…),音や弾き心地を知りたければ,弾いてみるしかなかったのです。

僕のような子供相手であっても,もちろん,多くの店員さんが親切にしてくださったのですが,ある時,学生服を着た状態で試奏をお願いしたら,断られたということもありました。人間関係を目の当たりにしながらも,自分の目当てのギターたちの音や弾き心地を,自分なりに覚えていったのです。もちろん,当時は高額ゆえに買えなかったけれど,買えない分だけ,感受性を大いに働かせていたと思います。我々人間が持っている,視覚,聴覚,触覚,嗅覚…フルに稼働させていました。

そういったことを積み重ねていって,”このメーカーのギターは,こういう音がする傾向にあるな。””このメーカーのギターのネックは,こういう感じか… “。といった経験をもとに,自分の世界観の中での,”目当てのギター像”や”理想のギター像”を作り上げていったのです。

それから後の事ではありますが,TakamineのエレアコやGibson J-45等を実際に買う機会にも恵まれ,自分が,見て,聴いて,弾いてきた経験をもとに描いてきた”ギター像”が,決して間違っていなかったのだと,確認することもできました。手にしたギターたちへの愛着も生まれるものです。

僕が手にしてきているアコギたちは,値段でいえばですが,十万円以上するものが多いのです。あの時,身内が言っていた”値段はある程度ものをいう”ということも,改めて痛感したのです。もちろん,今では,コスト・パフォーマンスに優れているものも増えてきていますから,”値が高ければ,作りも音も良い”と,一概には言えないのも事実ではありますが…やはり,コストがかかっているということは,それなりに作り込まれている。使っている木材も,質の良いものが多いということなのです。

“多数のギターを弾いてきた”なんて,そんな大それたことは言えませんが,目当てのものも含めて,色々なギターを,試奏の段階でも良いから知ることは,非常に大事っであると,つくづく思います。

今の時代,検索すれば,一発で情報が出るし,YouTubeを見れば,レヴューの動画も見れますし,アコギを手にしたい,見つけたいと思えば,すぐに色々な事柄が探れるのは,とても良いことだと思います。現に,OHORI123も,自分が所有しているアコギのレヴュー等も,YouTube Channel上の動画にて行っていますし,参考の一つにしていただければ,これほど嬉しいことはありません。

ただ,僕のYouTube動画のコメント欄には,多いとは言いませんが,質問が来ることがあります。例えば,”自分が欲しいと思っている〇〇というギターは,ネットで調べると,”あまり良くない”という評判があり,迷っています。〇〇というギターをどう思いますか?”といった具合に…。

それだけ多くの人が意見を提示しているネット上ですから,迷うのも無理もないことですが,僕はいつも,その質問に対して,必ずお答えするのは,”まず,楽器店に赴き,試奏でも良いから,弾いてみてください”ということです。

なぜ,ネット上での意見だけを,先入観,そして全てとして捉え,良し悪しを決めるのか…自分の世界観で,欲しいギターを捉えるべきではないのかと。”百聞は一見に如かず”ということわざがありますが,ギターにおいては,“百聞は一触に如かず”であると思っています。色々な見聞が,ギターの1機種にはあるものです,スペックであるとか,音色の傾向であるとか…けれども,なんだかんだ言って,実際に触れてみさえすれば,言葉にできようがいまいが,自分が捉える音色や弾き心地があるものなのです。

人間には,視覚,聴覚,触覚という,”感じる”という素晴らしい能力があります。それらを使わずして,一体何が始まるのかと。やはり,最終的に,欲しいギターを手にするのは,選んでいる本人なのですから,手にするか否かを決めるのは,本人でしかないのです。だからこそ,Bruce Leeが,映画”燃えよドラゴン”において発した台詞,”Don’t THINK,FEEL!(考えるな,感じろ!)”なのです。情報だけで考えず,弾いてみて感じてみること。

こういったことが言えるのも,自分が弾いて感じてきたからこそです。無理強いすることはできませんが,欲しい,手にしたいギターは,まず,弾いてみるべし!!

またまた長文になってしまいましたが…思いが溢れてしまいましたが…やはり,手にしたいギターは,できる限り,後悔のないようにしたいですしね…より良いギター選びができることを,お祈りいたします^^

2020.6.14 SUN. AM3:14 OHORI123

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