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筋トレは私を裏切らない

私の生活ルーティンの一つでもある”筋トレ”について話したいと思う。

運動とは無縁の人生

生まれてこのかた30年もの間、スポーツ含め運動とは無縁の人生だった。
運動する人が目的のために技術を磨いたり、フィジカルやメンタルを鍛えることは素晴らしいことだと思うけど、幼少期から運動神経が悪かったので、「自分は運動が苦手で運動神経が悪い」というバイアスがずっとかかっていた。成績に響かない範囲でスポーツという選択をなるべく避けているうちに、勝つとか負けるとかのために頑張ったり、順位をつけたりつけられることに苦手意識を持つようになっていた。みんな違ってみんな良いやんって思っちゃう。出世とは無縁のタイプだ。
勝ち負けを決めなくていいことを自ずと好んで選ぶようになり、幼少期から興味があったのは美術や音楽、文学や映画などの芸術系で、スポーツをやるのも見るのも無縁の人生を送った。2021年の五輪についても、そのほか複合的な理由からまともに見ていない。(ただし、スポーツ嫌いに関しては、2022年ワールドカップとWBCを通して少し見方が変わったのでそれについてはまたいつか書きたいと思う。)

20代の頃に容姿を気にしてダイエットしようと思ってジムを契約したことはあったけど、痩せたいのは何のため?と疑問が湧いた瞬間に、続かない。
それに今思い返してみれば特に10〜20代の頃は体を鍛えなくてもデフォルトで体力があったものだ。超ショートスリーパーだったし、朝まで仕事したり遊んだりとかガンガンしてまた朝から仕事とかいう生活が普通に成り立っていた。もう戻れないあの頃の私。

ストレス発散の術

そんな私が、もう1年以上ジム通いを続けている。
きっかけは、会社でのストレスが溜まりすぎたことだった。
目の前にある長時間労働、時間とスキル、成果の搾取。若手が受ける理不尽さに怒りを覚えざるには得ないのに、年配の人たちに何も言えない自分も嫌だった。
当時、ご飯に行ったりお茶したりして、話を聞いてくれた家族や友人、同僚には本当に感謝している。人に話を聞いてもらうだけで、私はとっても救われたのでした。
それでも、せっかく大切な人と過ごすお互いにとっての貴重な時間に、嫌な話ばっかりしたくないよね。

現代社会を生きる世の皆さんはストレスが溜まった時、どのように発散されているんだろう?
おいしいお酒とおいしいご飯!だけどお金がかかるし体重も増える。しかも私はかなりの下戸なので、ストレス発散のためにお金をかけて体調が悪くなるなんてもうめちゃくちゃやな。
旅行もいい術だと思う。しかし当時の私の職場は少人数で回していたので、設計している現場の立ち合いがあれば土日も出動しなければならず、まとまった休暇はなかなか取れなかった。
買い物とか物欲を満たすことで解決できる人もいると思う。昔、仕事で落ち込んでいた時にその当時上司だった一回り上の世代の女性が「仕事なんて、給料が入ったら欲しいバッグを買おう!そのために今日も仕事頑張ろうくらいの感じで頑張ればいいのよ」と言っていたけど、物質的なものを手に入れるために働くことが原動力になることに関してあまり共感できなかった。息するだけでお金のかかる現代社会を生き抜くため、お金を得るために頑張って働いた先に消費行動でストレス問題が解決できるとは到底思えない。一時的な解決策としては良いかもしれないし、経済はうまいこと回るかもしれないが、結局はストレスが溜まるたびに物欲も比例してしまい、自分をすり減らしながら働くループになりそうだ。
私の場合はただでさえ、年配のベテランに若手のパワーや報酬を搾取されていることがストレスなのに、それを解消するためにお金をかけることが余計に怒りのボルテージがUPするとしか思えなかった。

筋トレライフのスタート

きっかけは私とは正反対の性質を持つ、スポーツに関わる人生一筋で勝負強さ・メンタルの強さ・出世するタイプの弟。
弟がかなりストイックに筋トレを続けていたことを知ってはいたのですが、これまでは筋トレのきの字も知らないくらい、微塵も興味がなかった。
でもふと、「この何かに還元できそうなほどの怒りのエネルギーを、自分の体を作るためのエネルギーに変えたら良いんじゃね?」と思ったんです。体は資本と言いますし。
そんなわけで、姉も筋トレを始めてみることにしました。

弟の通うジムの話を聞くと、24時間好きな時に通えて、日本全国はもちろん世界中にあるどの国の店舗に行ってもよいらしく、弟は海外旅行に行った先でも必ずジムでの筋トレを怠らないらしい。調べてみると、自分の家の近くにも店舗あるじゃない!やっぱり自分の行動圏内にジムがあることは持続させていくためには重要事項だ。
なんと言っても24時間好きな時間に通えるから、朝早起きしたり、残業で帰りが深夜になったとしても行こうと思えば行けるじゃん!これが、なかなか自分の時間をコントロールできないライフスタイルにピッタリはまっちゃって。
ストレスによる怒りのエネルギーを引き換えに、自分の体が引き締まっていく感覚の快感ったら・・・!ストレスが溜まっていると、私こんなに体に力が入るんだ、と驚きと発見。やりきった後の爽快感もあって、これがストレス解消というやつか。良いことしかなかった。

筋トレの時間は大好きな音楽を聴く時間にもなるし、有酸素運動をする時間に見たい動画やニュース、ドラマや映画なんかも観れて、家でもできることが同時にできるしでインドア人間にとっても一石二鳥。
あと、苦手意識のあった「勝ち負け」もそこには存在しない。運動=スポーツ=勝ち負けという謎のうっすい縛りのイメージをアップデートせずに大人になってしまっていたことを大いに反省しています。

それからというもの、ストレス解消のためにジムへ通うようになり、筋トレを始めてかれこれ1年以上が経つ。あれからこれまでの間に結局当時の職場を辞めてフリーランスになったりと色々な変化を経て、今現在は当時よりストレスフリーになったものの、筋トレは相変わらず続けている。もはやもう筋トレがなかったら今の私がなかったくらい、今やなくてはならない存在(笑)

体を動かしていると、頭がクリアになってアイデアが浮かんだりもすることも本当に実感した。そんなの巷ではずいぶん昔から言われていることなのに、恥ずかしながら自分でやってみるまで知らない世界だった。考え事をしたい時にも軽い運動って思考が整理できて本当にいいんだよね。

信じていいのは己のみ

平気で人を裏切り、時として立場を利用してうまいことやって力のない者から搾取するようなずる賢い人、世の中にはいるんです。
どうにかしたくてもあの手この手で言いくるめられて議論にならず、正当な評価を得られないし、裏切られる。
それがもうちょーーー虚しかったんだけど、筋トレの成果だけは私を裏切らなかったことがせめてもの救いだった。あとは同じ職場に信頼できる同僚がいて、会社の問題について話ができる貴重な相手がいたことも本当に救いだった。その同僚も、実は随分前からジム通いをしていて、筋トレの先輩だった事実を知ったのもウケた・・・ジムはみんなの心と体の癒しの場。
筋トレのおかげで思考が整理できて、会社員を辞める決断ができたと言っても過言ではない。ヨガでもなくヒーリングでもうまい飯でもなく、自分の傷ついた心を整えて癒してくれて、自分の背中を押してくれたのは、そう筋トレであり自分自身でした。運動は体を鍛えるだけじゃない。れっきとした自律神経を整えてくれるメンタルヘルスケアだ。
もう誰かのために自分をすり減らすことなんてしないしさせない。体は資本ですから。怒りのパワーが今日の自分の体になるって最高すぎます。
筋トレは私を裏切らない。信じて良いのは己のみ。

思えばたぶん、幼少期から勝負の世界を避けてきたために「悔しい」という経験値が低かったんだと思う。
よく韓国のドラマとかで理不尽な理由で刑務所に送られた主人公が、悪役にいつか復讐するために刑務所の中でめっちゃ筋トレするシーンとかあるじゃないですか。なんだかあのモチベーションに関しては結構わかる気がする。筋トレして誰かに復讐するつもりはないですけどね。笑

ジムは憩いの場であり、懺悔の場でもあった。この状況をどうにか変えたいのに、変えられない自分を慰めていたんだとも思う。このままじゃ明らかに良くない状況だと分かっているのに、それを変えようとすることって渦中にいるとどうしても難しい。

当時の私と同じように苦しんでいたり、現代社会でたたかう皆さま、インドア派の皆さまもぜひ。どうにもできないけど何とか行動したい、腸が煮えくりかえるような怒りのエネルギーを何かに変えて還元したいと思ったならば、嘘だと思って筋トレ、ぜひ試してみてほしいものです。

<補足>
ちなみに私が通っているジムはエニタイムフィットネスですが、通うなら家の近くにあるジムを選ぶことがおすすめ。24時間通えるジムは他にもたくさんありますし。通勤の途中にある、とか最寄りの駅の近くにあるジムも試したことあるけど、やっぱりなんと言っても家チカで24時間いつでも行けるっていう条件が継続の秘訣なのかもしれないな、と個人的には思います。
私は朝にワークアウト派で、朝起きて水を飲んだら7時台から運動してシャワーして、そして仕事を始めるのが毎朝のルーティーンです。


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